2015年4月10日金曜日

金儲け、する気なし。 地域貢献、する気なし。




珍しく、短いスパンでの更新です。今月に入り、ゲストが全く途切れず10日間連続で彼らと毎晩飲んでいたのですが(不良ですみません)、今日のゲストは皆さん真面目でして、全員もう寝ちゃいましたので、なんだか今夜の僕は手持ち無沙汰なムードなのでした・・・。



前回の投稿が、内容のせいかそれなりにリアクションがあったもので、今回も前回の続きのような気分で、「僕がどんなスタンスで宿を経営したいのか」を書こうと思います。




僕はこの YAWP!backpackers を作るにあたり、かなりの大きな額の投資をしましたが、それは決して “新たなお金を生むため” ではありません。費やした投資の分の、“元を取ろう(金銭的に)” という、そんな気持ちもありません。僕は、僕の今後の人生を、“いかにのんびりと気楽に、自由気ままに生きるか” ということに、投資をしたつもりです。自身のそんな未来を、お金で買ったということです。


というわけで、僕はこの宿業で、お金儲けをする気なんてさらさらないのです。そこそこ余裕のある、一般的なレベルの生活さえできれば充分。YAWP!のゲストキャパシティは15人ですが、仮にフルになって忙しくてそれがストレスになるようであれば、なんなら減らしちゃいます(笑)。まぁ、今は僕は独身ですので、まさに気楽な立場なわけですが、いずれ結婚や子供が生まれたりでもすれば、この “そこそこ余裕のある生活” のために必要な額も、だいぶ変わってくるとは思いますが。



なんだか「競争社会から逃げている」、と捉える方もいるかもしれませんが、僕は全然、それでいいのです。僕は、「働くことは生きがい」「日本経済を成長させる」「日本を豊かな国に」といった思想を、もはや完全に捨ててしまったのです。あえて大きなことを言ってみれば、日本経済の成長は、これ以上必要ないと考えているのです。「めざせ、成長!」一辺倒の日本の産業構造を、ここらで大きく変換すべきだ、との考えなのです。「成長は必要ない」というよりも、「これ以上もう、成長なんてできないでしょ」という感覚に近いですが・・・。

例えるならば、僕は “日本経済成長丸” いう名の船から、とっくに降りてしまっているわけでして。それも、自信たっぷりに(笑)。そしてさらに、「そんな沈没船、みんなも早く降りちゃえばいいのに」とまで考えているので、たちが悪いです。必死に船を漕ぎ続けている方々からすれば、僕のような堕落者は、まったくもって不愉快な存在かもしれません。



さらに僕には、半年ほど前の投稿にも書きましたが、「地域に貢献」 「地域の活性化のために」 といった意識も、全くありません。そんなもの、結果論でしかないからです。そんな上っ面だけの理念を掲げ、そのくせ自己の利益のことのみしか考えていないチートな経営者を、これまで何人も見てきたので、ウンザリなのです。もちろん僕も、地域はどんどん活性化してほしい、と思っていますよ。しかし僕にとってのそれは、経営のモチベーションの軸になるようなことでは、全くありません。






昨日は、葛飾区の地域情報を紹介する雑誌を制作している方々が、YAWP!にやって来ました(家が近いのにわざわざ泊まっていただき、ありがとうございました!)。彼らにはもちろん、高砂や柴又といった街の魅力を、どんどん発信したいという志があります。しかし彼らは、“それをすることが楽しいから” やっている、というスタンスでした。仮に彼らが、「この街に貢献したいんですぅぅぅ!」的な使命感で燃えちゃっているタイプだったとしたら、僕のリアクションは確実に、「ごめんなさい」「そういうのメンドくさい」でした。単純に “楽しいから” という動機で生産的な活動を試みている彼らのことは、僕は応援したいですし、協力もしたいです。







バイザウェイ、
ゲスト(フィンランド人カップル)と先日、近所の焼き鳥屋さんで飲んだ際に、となりのテーブルは家族連れだったのですが、お母さんがゲストを見るなり、「うちの子(9歳)、英会話スクールに通わせているんですよ~」と言う。そのお子さん、物怖じしていなそうな雰囲気だったので、僕を含めた日本人の大人たち全員で、「がんばって話しかけてみよう!」をけしかけまくる。お子さんは、初めは照れ臭そうにしていたものの、一生懸命に何度も “生の英会話” にトライ。彼のそのチャレンジ精神をみんなで褒め讃え、全員で大盛り上がり。ゲストからも「最高の思い出になった」との、メッセージをいただく。


・・・僕には日本経済を成長させる気も、地域に貢献する気も全くありませんが、こういった地元の子供たちやそのご家族、そして何よりもYAWP!にやって来るゲストたちの一つ一つの喜び、楽しい思い出こそ、大切にしたいと考えています。



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