2018年4月4日水曜日

期待をした自分が、バカだった・・・




怒っています。

・・・そして、それ以上に、失望しています。



前回の記事から、たったの三日。あっという間の更新です。

昨夜、アベマTVの報道番組“Abema Prime”にて、ゲストハウスについての特集が組まれました。地上波の番組ではなく、ネットですので、生放送を見られた方はあまりいなかったのでは、と思います。しかしこちらは、放送後一週間までは、見逃した方もいつでも見られるとのことです(ネットの利点ですね)。よって、まだの方には、ぜひご覧になっていただきたいと思います。アベマTVのサイトに入って、Abema Primeと検索すれば、過去の放送のリストがすぐに出てきます(この記事を読んだ後に見ることを、お薦めします)。




前回の記事にも書きましたが僕は、この企画に向けて、先日、番組スタッフから取材を申し込まれました。インタビューの撮影の依頼も、これはいきなりでしたが、受けました。

最初に受けた電話の時点で、「タクロウさんのブログを読みまして〜」「ゲストハウス業界が今、どれだけ厳しい状況なのかの、話を伺いたい」とのことでして。なので、僕は取材を受け入れました。僕は正直、嬉しかったんですよ! 「やった、テレビに出れる!」という喜び、では全くないです。僕は地上波の、全国区のテレビ番組に出演した経験が、過去に何度かありますし。

それは、

「今、日本のゲストハウス業界は爆発的に飽和しており、共倒れ状態で、ヤバいことになっている」という真実に辿り着き、それを報じてくれる電波メディアがついに現れた! 

という喜びです。



・・・しかしながら、あんなにも長く撮った僕のインタビューは、全てカットでした。それどころか、番組では「宿泊施設が全国的に増えまくっている」という発信はしていたものの、「それでも商売として成り立っているから増えるのだ」という展開で。しかもその話題は、チョロっと触れただけで、あっさりと終了。出演した柚木理雄氏(ゲストハウス Little Japan 経営者)と僕が、裏で結託していた「少なくとも、“宿不足なんてしていない!”を、強く訴える」は、全く果たされず・・・。

あれ? 番組スタッフは、この業界の現状を充分に理解した上で、僕に取材を申し込んで来たのではなかったんですか? 撮影に来た彼は、「業界を取材する間に、今はどこの宿も経営難で苦しんでいる、という現実を知った」とか言っていませんでしたっけ? なんなんですか、この着地点は!??





さらには残念ながら、この番組には視聴者に「ゲストハウスって面白そう!」「泊まってみたい!!」と思わせるようなポジティブ要素も、全くありませんでした。むしろ、出演者陣が揃いも揃って、軽いノリで、「さらりとナンパ」やら「ギターを弾き始めてみんなで歌うんですよ〜」やら「全部、英語じゃないですか」やら「宿主が部屋のドアを開けて〜」やら、もうムチャクチャ。“何にもわかってねぇ!”感が凄すぎまして。他にも、「安さが最優先」とか「寝られれば充分」とか・・・。こいつら、俺らのビジネスを、バカにしてんのかな?

その中でも特に、左端の女(名前を書く気にすらならない)が、不愉快すぎました。あの女は最初から、ゲストハウスそのものへの嫌悪感が丸出しで。ドミトリー部屋のことは常に、「タコ部屋」と表現。「全くノれない」「ムリです、私」「一緒におにぎりとか、全然作りたくないし」等々、極めて失礼な発言のオンパレードで。これは例えるならば、ラーメン屋の亭主に、素人が直接「あんたの作った、なんたら麺?はマズそうだから、食べる気にならない」と言っているようなもんですよ。この女の隣り(両端でしたが)にいた柚木氏は、よくもまぁこれらの度重なる侮辱を、沈黙でスルーできましたね。僕だったら、生放送だとかはオカマイ無しで、確実にブチ切れていましたよコレ。


・・・・・ ハァ・・・・

とにかくこの番組は、業界にとって何一つプラスのない、最悪!としか言いようのない内容でした。前述の「ぜひご覧になって〜」とは矛盾しますが、はっきり言いまして、見るのは時間のムダです。今さら、民泊とゲストハウスの違いを説明? 政府が作成した、広報VTRの出来についての感想? ・・・柚木氏も、よくこんなのに付き合いましたね。



実は僕は、業界ネットワーク内の者々のみに、放送の時間等の詳細を伝えておりました。そして昨晩、番組が放送を終えると、僕からだったり向こうからだったりするのですが、すさまじい数の“怒りのメール”が僕に届きました。

その内、何人かが同じことを言っていておもしろかったのが、「番組に期待した、自分がバカだった・・・」でした。僕も、完全に同じ思いです。ホステル&ゲストハウス業界にいる人間で、あの放送内容に気を良くした者は、おそらく皆無でしょうね。


(※)ここで僕は、この後もまだまだクソミソに、取材の内情をブチまけまくりの、番組と番組スタッフを罵倒しまくる文を書いていたのですが、読み返してみてやや、冷静になりました。僕もいい歳ですし。ケンカを売ってばかりでは、いけませんよね(とっくに売っているけど)。というわけで、それは保留に。削除ではなく(笑)。


少なくとも、番組スタッフの皆さんは、この業界の真実、暗部に気付き、一度は注目し、それを報じる一歩手前までは辿り着いてくれたのです。これには、素直に感謝いたします。


番組のスタッフは、少なくとも誰かしらはこのブログ記事を読むでしょうから、僕はご連絡をお待ちしております。業界の、この深刻な問題を報じる志を、あなた方はまだお持ちなのか。それとも、“臭い物に蓋”を選ぶのか。ぜひ、お聞かせ願いたいですね。僕も、あなた方の依頼に対して、それなりの時間を無駄に犠牲にしましたのでね(柚木くんほどではありませんが)。そのくらいの注文は、する権利はあるでしょう。



番組のキャッチコピーは、「オトナの事情をスルーする」なんですよね? CMでは、「Abema Primeは、真実をお伝えします」と言っていますよね?

番組スタッフの皆さんは、報道局に採用されるほどの優秀な方々なのですから、ジャーナリストとしての気概、矜持はあるに違いないと、あんな最悪な放送の後でも僕はまだ、期待をしております。


今度、僕は柚木氏と飲みますので、そこで彼から直接、話を聞くつもりです。

この件については、その後に、改めて書かせていただきます。





1 件のコメント:

  1. 開業希望で勉強中です。

    旅館業法・建築基準法の改正により、状況はもっと悪化するのではないでしょうか?今までは戸建てを簡易宿所にする際に、用途変更・耐火建築物化を避けるために2階建て100㎡以下しか使えなかったものが、3階建て200㎡まで使えるようになるとの話がありますよね。スケールが取れれば採算性がUPしますので、現状の基準で開業された小規模ハウスの方々は不利な戦いになるのでしょうか。。

    とはいえ、民泊新法のように地域条例で骨抜きになる可能性も捨てきれず、動きが取れない状況です。業界当事者の方々の中では、このあたりどう見込んでいるのでしょうか?どこかで記事にして頂けると大変参考になります。

    個人的には・・激戦区のゲストハウスよりも、6月15日以降に大量発生するであろうAirbnb民泊難民の受け皿を狙って、「まるまる貸し切り」タイプのホテル開業の方が生き残れる確率が高いように感じています。それとも、ゲストハウスも民泊難民の受け皿になれるのでしょうか?

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