2017年6月29日木曜日

ついに成立した民泊新法! 得をするのは誰だ!?



去る6月9日、参議院本会議にて、住民宿泊事業法(いわゆる、民泊新法)が可決され、成立となりました。


宿泊業界に身を置き、その上でいろいろと好き勝手に意見を発信している僕が、業界にとって超重大な事象であるこの件についてを放置したまま、月をまたぐべきではないなぁと思いまして。このブログの更新、今月は今のところ一度のみですしね。


というわけで今回の話題は、僕の立場から見たこの“民泊新法”の、是非についてです。



ついに成立した民泊新法、その詳細をざっくりまとめますと、

① 事業者は都道府県への届け出が義務に。
② 事業者は、宿泊者名簿の作成と標識の掲示が義務に。
③ 家主不在型は、宅権業者への管理委託が義務に。
④ 年間営業日数の上限は、180泊
⑤ ④は、自治体ごとに条例で短縮が可能。
⑥ 違反者には、六ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。

です。


・・・・すっ・・素晴らしい!!!

 個人的には④の営業日数の上限は、30泊や60泊程度がよかった(海外で民泊を許容している国の多くが、そんな日数制限です)のですが、それ以外はケチの付け様がありません!!

ホステル業界にいる友人の何人かともこの話題が出ましたが、皆、軒並み喜んでおりますね。もちろん、民泊そのものを全く認めたくない、という気持ちはありますが。しかし、時代の流れには僕らもアジャストする必要がありますし。今現在、闇で民泊事業をやっているチートな連中が、すでに取り返しのつかない数で日本中に湧いていますし。


ここで、この法律ができることにより、誰が得して誰が損するのかを、いろいろな立場ごとのハッピー指数で表そうと思います。宿泊業界や民泊の問題に、全然くわしくない人たちにもわかりやすく理解できそうな感じで!




【① 既存の宿泊業界(ホテルやホステル業界に携わる者々)】

ハッピー指数:80

民泊が全面禁止になれば、もちろん指数は100でした。しかし、この法律により営業日数の上限が設けられ、違反者に対するペナルティも明確になりました。これまでのような、“違法だけど罰則規定がないし、捕まってもたいしてヤバくない”という、闇民泊事業者に舐められまくりで爆発的に増えまくりの状況は、少なくとも脱すると予想され、充分に満足のできる法律となりました。



【② すでに闇民泊をやっていた個人(家主不在型、賃貸物件)】

ハッピー指数:0

これまで、このパターンで闇民泊をやっていた者には、この法律ができることにより、今後はガクブルの生活が待っております。賃貸物件での民泊事業をするにあたり、貸し主からきっちり許可をもらっており、周りの住民も理解を示している、そんな特異な状況でない限りは、確実に続けられません。さらには、今後は宿泊者名簿を作る必要があるわけで、“ゲストとは全く会わずに鍵BOXの暗証番号だけ伝えておしまい”の仕組みの継続が、難しくなります。それらすべてを踏まえれば、ほとんどは辞めると思いますし、辞めずに闇で続けるのだとしたら、ただのアホです。

そんなこれまで、近隣住民や合法で宿泊業を営む者々への迷惑を顧みず、コソコソとセコく違法行為をしていた彼らに、僕はここでハッキリ言います。「ざまぁみろ」です。



【③ すでに闇民泊をやっていた個人(家主不在型、所有物件)】

ハッピー指数:10

②の者々の多くが、今後は民泊業から逃げて行くと思われます。なので、ライバルが一気に減るという意味でビジネス的にはプラスの要素があり、指数は0ではありません。しかし、180日という上限と、自治体への届け出が義務になったことによる“ちゃんと所得税を払わなくちゃね”、標識の提示が義務になったことによる“近隣住民にバレバレだね”、さらには管理委託が義務になったことによる“管理業者に利益の一部を吸い取られちゃうね”といった、今後の多すぎるマイナス面を含めると、ハッピー指数はこんなもんです。これまた、「ざまぁみろ」です。



【④ すでに闇民泊をやっていた個人(ホームステイ型、賃貸物件)】

ハッピー指数:0

実はホームステイ型の民泊のことは、既存の宿業界の者々は、そんなに悪くは思っていません(僕としても、「ざまぁ」の対象ではありません)。上記②③の家主不在型は、投資型とも呼ばれ、要はただの金儲けであり、そんな連中に我々の大切な商売が荒らされるのは非常に腹立たしいですし、もれなく全員捕まって欲しいのですが。ホームステイ型からは“外国人と交流したい”や“観光客をおもてなししたい”等の、真摯さや責任感を感じますのでね(中には、“嫁探し”を目的とする不届き者もいるようですが笑)。しかし、彼らも②同様、周りの許可や理解の上にないことが多いと思いますし、それらの面倒や登録手続きの全てをクリアしてまでも続けたいとは考えていないでしょう。なので、ほとんどの方が辞めると思います。



【⑤ すでに闇民泊をやっていた個人(ホームステイ型、所有物件)】

ハッピー指数:30

このパターンは、まさに“外国人と交流したい”タイプの方が多いでしょうし、180日の上限も、お金儲けを目的としていない限りは、そんなにはマイナスにならないかと思います。しかし、“所得税を払わなきゃね”と“近隣にバレちゃうね”は、彼らにとっては大きな負担でしょうから、これを機に辞める、という人はそれなりにいると思います。僕としては、このケースの方に対してのみ、「継続してもいいんじゃないですか?」と思いますが。



【⑥ これから新規参入する個人(賃貸物件)】

ハッピー指数:0

②と同じく、こんな人はただのアホです。「これから個人で、賃貸物件で民泊を始めるぞ!」と意気込んだところで、もう闇でコソコソとはできないのです。いったいどこの大家がそれを許可し、どこの隣人がそれを歓迎するのでしょうか? そんな無理スジの物件環境を探すのは、明らかに時間のムダです。こんな人がもし周りにいたら、正直に言って、僕は笑っちゃいます。



【⑦ これから新規参入する個人(所有物件)】

ハッピー指数:30

所有物件ですから、②や⑥のように大家の許可が必要になることはなく、やる気になれば合法のビジネスとして、すぐに始められます。しかし、近隣住民は歓迎しますかねぇ? 「近隣なんて知ったこっちゃない」という人も中にはいるでしょうが、これってそれなりにハードルが高いことのような気がします。そもそも、これまでは違法であったが野放し状態で、闇でやって儲ける連中がそれなりにいた中、素直に“合法になるまで待っていた”民泊業への参入志望・物件所有者が、そんなにいるとは思えません。まぁ、後述の⑧に委託するケースは多くなりそうですが。



【⑧ これから新規参入する企業】

ハッピー指数:90

今回、民泊新法が成立したことで、一番喜んでいるのは間違いなく彼らですね。企業ですから、これまでは彼らのほとんどは民泊ビジネスに参入していませんでした。違法行為で、リスクが大き過ぎましたからね。しかし、これからは合法のビジネスということで、アパマンショップやレオパレス21等の大手の不動産業者を中心に、一気に参入が始まります(多くの企業が、表明済みです)。自社で管理or所有している大量の物件の中にある、借り手のいない部屋や、買い手のいない家などの“困っているもの”を主に、これからは民泊用の物件という扱いに鞍替えさせます。なんなら、一つの物件を民泊として扱いつつ販売も継続、といったことまでするかもしれません(売れた場合には、民泊はストップ)。さらには、これまで闇で家主不在でやっていた連中(③)から、今後は管理委託を受けることにもなります(当然、利益が発生します)。180日という上限設定のみ、彼らにとってはガッカリでしょうが、それ以外は満点でしょう。




これらをまとめると、

ハッピー指数
  
 90: これから新規参入する企業
 80: 既存の宿泊業界(ホテル・旅館・ホステル等)
  
 30: 闇民泊をやっていた個人(HS型、所有物件)
 30: これから新規参入する個人(所有物件)
 10: 闇民泊をやっていた個人(家主不在型、所有物件)
  
  0: 闇民泊をやっていた個人(家主不在型、賃貸物件)
  0: 闇民泊をやっていた個人(HS型、賃貸物件)
  0: これから新規参入する個人(賃貸物件)


となります。要は、これから届け出が義務になり、企業が一気に参入する状況で、“個人”で“賃貸”物件でやる民泊ビジネスには、プラスの面は全くないのです。そもそも、年間で180日までしか営業できないわけですから、物件を借りてそれを又貸ししたところで、まともな利益が出るわけがないのです。そんなの、小学生にだってわかることですよね。

なので、今後も賃貸物件で民泊業を続けよう(始めよう)という者々は、180日以下の規定を守るはずがありません。規定を守らないということは、もちろん自治体に届け出るはずもありません。



今回成立した、民泊新法の内容で喜べるのは、上記のように「これから新規参入する企業」と、僕ら「既存の宿泊業界」だけです。政府(政治家)はこの法律を作るにあたり、不動産業界と旅館業界の両方面から、強いロビー活動を受けました(そのあたりの事情も僕はそれなりに詳しいのですが、ここでは割愛します)。その結果、なかなかバランスのとれた、両方の業界が満足できる法律になったと思います。

逆に言うと、こういった巨大な業界組織にばかり恩恵のある法律なわけで、個人に対して利があるようには全くできていません。この法律ができたことで明らかに苦しい立場になったのは、これまで個人で闇民泊ビジネスをしていた者と、これから個人で民泊ビジネスを始めたいと考えていた者です。政府は現金ですねぇ。そういうロビー活動的な影響力のない者々には、とことん冷たいです(笑)。

よって今後は、民泊を個人でやっている者、これからやりたい者は、辞めるか、諦めるか、違法のリスクを背負いながら闇で続けるかの、どれかしかないでしょう。そして続ける者は、これまで以上に、周りの目を気にしながら、コソコソすることになります。通報されたら、おしまいですからね。明確な罰則規定のある、明らかな犯罪行為ですからね。


あとは、いかに政府(保健所、警察)が本気で違反者の摘発に取り組むか、それだけが問題です。ただし、今後は不動産業界と旅館業界の、両面からの監視プレッシャーが彼らに向かいますから、見せしめ的な要素も含めて、政府はそれなりに定期的に彼らを摘発するのではないでしょうか? 法律が施行された後にも、変わらず闇民泊が横行するようでは、政府に対する批判が沸き上がるでしょうし。警察官さんたち、がんばってくれることでしょう(と、期待しています)!




2017年6月1日の時点で、日本全国にあるAirbnbの登録物件数は、およそ4万8千。東京都内には、1万7千。都内においては、その内の少なくとも7割、1万2千件が、家主不在型(投資型)の民泊です。

民泊新法は、2018年1月からの施行になるようです。それまでは、およそ半年。半年後からは、民泊は個人のビジネスではなく、完全に企業優位のビジネスになります。個人では、リスク過多すぎて、お金儲けの面においては利点が全くありません。


今、闇民泊を営んでいる個人事業者たちの内、どれほど多くがこれを理解し、廃業を選択するのでしょうか? または、どれほど多くが理解に至らず、無謀で愚かな継続をしてしまうのでしょうか? 





2017年6月24日土曜日

ちょいと、クールダウン!



一ヵ月も放置しちゃいました〜! どうもすみません!!



まぁ、とりあえずまずは、月初めブログの(もう6月も終わりそうですが・・)いつものやつです!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計1566)】

 ①アメリカ     265名(+10)

 ②イギリス     186 (+12)
 ③オーストラリア  174 (+4)
 ④日本       167 (+5)
 カナダ      139 (+11)
 ⑥ドイツ       85 (+2)
↑⑦フランス      47 (+3)
↓⑧台湾        46 
 ⑨ニュージーランド  40 (+2)
 ⑩スウェーデン    29 (+1)



【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10)
10月:56(152:2.71:61%(10)
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)
5月:61(185:3.03:57%(12)

計:1566(4932:3.15:68%※)
※稼働率のみ、直前一年間の平均




・・・5月は、ハイシーズンだというのに稼働は57%と、なかなか衝撃的な低さでした。昨年よりも、およそ40人&100泊のマイナス。まさか1月よりも売上げが少ないとは・・・。


5月13日に僕はこのブログで「届いたとしても60%だろう」と書きましたが、その結果はご覧の通りに57%でして。5月後半は、それなりに予約は入りましたが、同時にノーショウやキャンセルも相変わらず発生したため伸び悩み、その程度に収まりました。いやぁ、まいったなぁ〜。ビジネスって、なかなかうまく行かないもんですねぇ。



そして、今月はといいますと。すでに終盤ですので大勢は見えておりまして。合計泊数は130泊ほど、稼働は平均で87%ほどになりそうです(今月は、キャパ10設定です)。130泊だと月としては赤字ということになりますが、4〜18日の15日間、月の半分も閉めていたわりには、それなりに潤っております。6月は5月よりも稼働が厳しくなると予想していたので、意外です。過去にウチに泊まってくれたゲスト、いわゆるリピーターゲストがまた来日し、再び長く泊まっていただけるケースが最近多く、そのあたりの影響が大ですね。




さてさて、話は変わりまして。今回はまず、なぜ一ヵ月もサボったのか、の理由を書きます。サボったというか、“更新をしなかった”というのが正しいのですが。実は僕はこのブログは、その時々に一気に書いてそれを書き終えたらすぐに公開する、というスタイルではありません(そういう記事もたまにはありますが)。僕の記事の多くは、同時進行でいくつか書き溜めておいて、修正を加えたりしながら、程よい頃合いに発表するというスタイルです。

よってこの記事も、前述の“そして、今月はといいますと”の前までは、実は6月1日に書き終えております。そして今も、下書き保存中の公開待ちの記事のストックが、いくつかあります。なので、サボっていたというよりも、“わざと最新記事を公開せずにいた”と言う方が、正しいのです。



その、更新を止めていた動機をシンプルにブッチャケますと、「ネットって怖ぇ〜」と思ってしまったんですよ。前々回の記事が、凄まじい閲覧数だというのは前回に書きましたが、その後も閲覧数は増え続け、今やなんと、普段の記事の約500倍!・・・になりまして。


さらに、いろいろな方から「ブログ、読んでますよ!」「ブログのファンです!」「がんばってください!」的なメッセージをたくさんいただき。中には、僕が前回、間違いを訂正したことに対するものなのか、「元気を出してくださいね」的な励ましまでいただき。いやいや、僕、ずっと元気ですよ(笑)! あれは業界の現状を強く訴えるために、スキャンダラスな作為を含めて書いた、要は“狙った”記事なので、その結果こうやって多くの方に読んでいただけたことは、大成功だったと捉えております。


しかし同時に、末恐ろしさのような、そんな感覚も覚えました。某有名ニュースサイト等でこのブログが取り上げられ、記事の内容を肴に、知らない人同士でコメント欄にて議論を交わしていたりする。多くの方に伝わって嬉しいという、先ほどの僕の気持ちとは大きく矛盾しますが、すさまじく大量の不特定多数の人たちがこのブログを読んでいるのだ、という実感は、これまではあまりなかったもので。今回僕は、いきなりそれを痛感しまして、素直に「うわ〜・・怖ぇ〜・・・」と思いました。



というわけで、僕が一ヵ月のブランクを空けた理由は、“クールダウンさせたい”だったわけです!!ちょっと調子に乗り過ぎたので、ネットの世界から距離を置き、しばらく引きこもったということです。実生活レベルでも、先の二週間のお休み期間中は、ほとんど家に引きこもりましたしね。僕は家にはPCがなく、スマホも持っていないので、実際にネットを開く機会自体が極端に少なかったです。


そんな引きこもり中に家でやっていたことは、もっぱら、映画鑑賞。外出するとしても、基本的にそれは映画を観に行くためでして。鑑賞数は、合計22本。そんな、映画熱が暴発しまくるばかりの、怠惰モードな二週間でした。


なので今回は、クールダウンついでに、僕が観たこの22本の映画の個人的★採点を書いて締めようと思います。スキャンダリズムの欠片もない感じで(笑)。(館)がついている映画は、映画館で観たもので、今でも上映中です。



★(大傑作!)
無し・・・


★(よかった!)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(館)
LOGAN/ローガン(館)
マンチェスター・バイ・ザ・シー(館)
光をくれた人(館)
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
ヘッドハンター
セルラー
シークレット・サンシャイン
みかんの丘
エリザのために


★(まぁフツー)

われらが背きし者
92歳のパリジェンヌ
フォーガットン
リチャードの秘密
禁じられた歌声


★(イマイチ・・)

ヒメアノ〜ル
母の残像
誰のせいでもない
31


★(やっちまったな!)

湯を沸かすほどの熱い愛
シークレット・オブ・モンスター
エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街




オゥ!! こんなに観まくったというのに、★はゼロ!!

休みの前は、宿のゲストからオススメされた映画たちが、大当たり続きだったんですけどねぇ(例:あん★、SPY)。まぁ今回は、★の映画が大量だったので、それで満足です。


ではでは!!



高校生が大勢来ました




2017年5月24日水曜日

前回の記事の訂正と、改めて訴えたいこと。



前回の記事の閲覧数が、すさまじいことになっています! 誰か影響力のある方がfacebookにリンクを繋げたとか、twitterで話題にあげたとか、何かしらあったんじゃないかなぁ。そうでないなら、機械の故障としか考えられないです(笑)。


まぁ、僕なりに意を決したというか、このタイミングでエゲツない情報を世間にブチ込むことによる「いい加減に、この業界の現状を知って欲しい!」の情念が強くありましたので、閲覧数が増えまくったというのは、もちろん嬉しいことです。



しかし、それを読んだ僕の友人から、「クルーズ船の訪日観光客数が本当は60万人だ、というのは、さすがに低く見積もりすぎじゃない?」との指摘を受けました。また、記事のコメント欄には有志の方から、“1回のクルーズで複数の港に寄港するクルーズ船の外国人旅客についても、(各港で重複して計上するのではなく)1人の入国として計上している”との記載のある資料を、提示していただきました。



そこで改めて再検証をと、2016年の外国クルーズ船の日本国内寄港の詳細データを探しに探しまくったのですが、これがどうしても見つかりません。2015年の中国発の船のデータは見つかったので、2015年と2016年は船の数以外(コース等)はそんなには変わらない、という前提で話をすすめます。


2015年、中国発のクルーズはおよそ60%が博多港に寄港しました。そして博多港の2015年の外国船寄港回数は全部で245回。その内の9割以上は中国発とのことなので、中国船は約225回。そこから計算すると、2015年の中国発の日本寄港のクルーズ船は、全部で375隻程度だったと考えられます。長崎の30%115回でも≒380と、同じような数字になるので、この数字はほぼ、間違いないはずです。

そして、これら中国発の375隻のほとんどが、乗客定員2000〜3000名の、超巨大クルーズだとのことです(これには驚きました)。もちろん常に満員とは限らないので、乗客実数の平均を2000人としても、×375で75万人・・・。2015年の、中国人観光客のみのカウントで75万人なわけで、前回に僕が書いた「全部で60万人」は、この時点で完全に雲行きが怪しくなって来ました(焦)!!


さらに、改めていろいろな記事を読みまくったところ、博多港の2016年のデータについてを報じる記事(毎日新聞 2017年1月17日)に、

クルーズ船がほとんどを占める不定期の外国航路の乗降者数(概況値)は約169万3000人と昨年より54万4000人(約48%)多かった。

との記載がありました。


んん!? 博多港だけで、一年に外国人観光客が169万人!!?

・・・と、読んだ直後は驚きましたが、よく読むとこれは、「外国航路」とはあるものの「外国人」とは書いておらず(つまりは、日本発で海外に行く船も含む)、「乗客数」ではなく「乗“降”者数」。さらには「乗降“客”数」でもなく「乗降“者”数」なので、乗務員も含んでいるわけですね。クルーズ船がほとんどを占める、というのもビミョウな言い回しで(クルーズ船以外も含んでいるということ)、しかもわざわざ「概況値」とまで。言葉のマジックですね〜。


分かりにくいので、計算に使う数字を2015年のものに統一します。乗降者数は169万(2016年)−54万=115万(2015年)ですが、乗客ではなく乗“降”客なので115万人は半分にして、58万人。2015年に博多港発着の、“海外に向かう or 海外から来た”船に乗った人(乗務員・日本人客・外国人客)すべてをひっくるめて、58万人ということです。


そこをさらに掘り下げるために、では、クルーズ船に乗っている人間の【乗客】:【乗務員】の割合ってどんなもんなんだろう?と思い、調べたところ、こちらはけっこうたくさん見つかりまして。世界最大の客船「オアシス・オブ・ザ・シーズ」の乗客数は6300人、乗務員は2000人超(スゴッ!)。 他にも、乗客4300人の船に乗務員1300人、800人の船に470人・・・

えぇ〜っ、クルーズ船って乗務員の数の割合、こんなに高いの? 乗客の半分〜三分の一くらいの数の乗務員が、乗っている!?


ということは、2015年に博多港利用の海外航路58万人(乗務員・日本人客・外国人客、全てを含む)の内訳は、乗客が約45万人で、乗務員が13万人といったところでしょうか。 日本人客の数は微々たるもんでしょうから忘れるとして、2015年に博多港を利用した外国人観光客は45万人。この内、中国人は9割以上なので、42万。一方で2015年の中国発クルーズの乗客は、前述のように全部で75万人。博多に寄る中国船は60%なので、75万×0.6≒45万。42万人とほぼ同じになった。


・・・というわけで、博多港の発表データを元に検算し、2015年の中国発クルーズ船による訪日観光客数は75万人ほどであると、僕の中でも確定いたしました。


そう考えると、2015年の全体数112万人というのも、中国人だけで75万人なのですから、正しい数字なのではと思い直しました。なので僕は、政府発表のクルーズ船による訪日観光客数の公表は、間違えていないとの見解に、ここで訂正いたします。「フェイク!」とか言ってしまって、政府さん、ごめんなさいです! 読者の皆さん、お騒がせして申しわけありませんでした!!



というわけで、なんだかカッコ悪いので、クルーズ船の誤解の件は、これで許してくださいです!!



・・・しかし、だとすると、宿業界としてはますます厳しいですね。僕はこれまでは「クルーズ船観光客の199万人は、本当は三分の一くらいだ」と捉えていたのが、丸ごとだったわけですからね。つまりは、宿業界にとってはお客さんになり得ない相手が、僕のイメージよりも3倍も多かったことになります。


なので、前回も「政府がインチキしている!」「数字は信じないで!」という、変化球な論点ではなく、「クルーズ船に泊まる観光客が多過ぎて、今や宿業界は完全に疲弊しているのに、それが世間には伝わっていない」というストレートな方向に、訴えればよかったですね。これは、素直に反省します。



政府発表の訪日観光客数

2010年   860万
2011年   620万
2012年   840万
2013年  1040万
2014年  1340万
2015年  1970万
2016年  2400万

を、僕らホステル業界の顧客候補の数で表すと、

2010年        860万
2011年        620万
2012年        840万
2013年       1040万
2014年  1340万→1100万(乗員200万クルーズ 40万)
2015年  1970万→1570万(乗員290万クルーズ110万)
2016年  2400万1840万(乗員360万クルーズ200万)


となります。乗務員の中には、日本国内の宿に泊まるという方はいるでしょうが、ホテルではなくホステルやゲストハウスに泊まる方はほぼ皆無(笑)でしょうから、この通りとします。


そしてここから、

「政府は観光客数は2400万人と発表しているけど、この業界的には1840万人しかいない」

「2014年から2016年の間に、ホステルの顧客候補(需要)は1.7倍に増えた。しかし一方で、ベッド数(供給)は5倍に増えた!」

・・・と訴えた方が、今のこの業界の厳しさを皆さんに伝える上では、シンプルでより効果的だったかもしれませんね。



とにかく僕は、「今、宿が不足している」といった、現実とは大きくかけ離れた情報、その先入観をいまだに持つ方々に、一人でも多く、一刻でも早く眼を覚まして欲しい。「ならば儲かるはずだ!」と思い込み、無策で無謀に宿業に参入する方々を、できるだけ多く止めたい、と、そのように考えております。


宿業界の今のこの現状と、全く明るいとは言えない未来展望を充分に理解されており、それでも儲けを生むスキームをお持ちの方、スキルのある方、よっぽどの環境的なアドバンテージのある方(僕はこれですね)は、僕の訴えは気にせず、どんどん飛び込んで来てくださいです!!




2017年5月21日日曜日

訪日観光客数の、フェイクを暴く!!



先日、葛飾区の保健所の職員さん数名が、抜き打ちの検査のためにYAWPにやって来ました。

ウチはちゃんと許可をもらっている合法の宿ですし、特にやましいことなく真面目に運営しております(笑)ので、検査自体は問題はなかったのですが、最後に職員さんと少し話をしまして。

僕の「最近は、ゲストハウスの起業の相談は増えていますか?」の質問に対し、職員さんの答えは「以前とは比べものにならないくらい、ものすごく増えている」でした。



・・・というわけで、ホステル(ゲストハウス)の新規オープンの大波が、全く止まってくれません。

特にここ半年ほどの間には、東京都内には一気に50軒弱、増えました。昨年後半の時点で90軒くらいだったのが、今は135軒くらいあります。たったの半年で、いきなりの1.5倍です。


その結果、都内の全ての宿の経営が、今はたいへん厳しい状況です。ビックリです。僕は、二年くらい前から「この業界、これからは厳しくなりますよ!」と訴え続けています。一年前には、「業界全体が、完全に下り坂です!」と書きました。そんな感じで僕は、長いこと警鐘を鳴らし続けていたわけですが。

今のこのホステル業界は、そんな僕のこれまでのネガティブ予測(笑)をはるかに上回るレベルでの、すさまじく悲惨な状況です。業界内の僕の友人たちは皆、「ヤバい!ヤバすぎるよ!」状態に陥っております。


まぁ、このブログの読者数はたいした数ではないですし、当然、影響力もありません(涙)。なので、「ホステル(ゲストハウス)を開きたい!」と意気込んでいたけれど、このブログを読んで「やっぱりやめておこう」となった方は、ゼロとは言いませんが、ごく少数だと思います。

しかし中には、このブログの過去記事を読んだけれど「いや、きっと大丈夫だ!」「やっていけるはずだ!」となっている、良くも悪くも真っすぐな人もいることでしょう。なんならすでに、開業へ向けての準備中という方もいるかもしれません。


そんな“それでも突き進む”方々の、そのポジティブ思考の源が、「これからオリンピックがあるし!」だとすると、短絡的過ぎてかなり残念なのですが(オリンピック、たったの十七日間ですよ。そしてオリンピック後は、どうするんですか?)、多くの方々は

「いや、だって実際に外国人増えてるじゃん!テレビ等でも、“過去最高”とか報じてるじゃん!!」

を軸にしていると思うのです。


なので今回、この記事で、僕はその軸をポッキリ折ってしまおうと思います。夢のない話で、ちょっぴり寂しい気持ちもありますが・・・。




まず、大前提として言っておきますが、
ここ数年、訪日観光客数が増えているのは、おおまかに言うと、事実です。

しかし、不思議な話かもしれませんが、
外国人観光客の宿泊数の合計は、以前よりも減っています。


どちらも、観光庁が発表している公のデータを元にしています。ネット等でテキトウに調べれば、それが間違いではないとすぐにわかります(リンク例→ホテル・旅館の外国人宿泊者数で減少続く、都市圏よりも地方の減少が顕著に。お役所が嘘をついていない限りは、これはどちらも、事実なのです。


おかしな話ですよね。観光客が増えているのに、宿に泊まる人は減っているなんて。



観光庁発表の、訪日観光客数の統計はここ数年、

2010年   860万
2011年   620万
2012年   840万
2013年  1040万
2014年  1340万
2015年  1970万
2016年  2400万

という流れで推移しています。まずはこのデータの詳細を、ここにまとめます。



2010年を基準とすると、

2011年は震災があり、訪日は敬遠傾向に(ー240万)。
2012年には、だいたい元通りに回復した(+220万)。

そして2012年末に、第二次安倍内閣が発足。安倍首相は、これからの日本は観光立国を目指すと宣言。


2013年、政府は、
東南アジア諸国を中心にビザ(入国許可証)発給条件を緩和。その結果、観光客数は大幅増(+200万)。

そして、2020年東京オリンピックの開催が決定。政府は、2020年までに観光客数2000万人を目標にするとの指針を発表。しかし観光庁は、このままだと2020年は1700万〜1800万人台になるとの予測を発表。

(ここから政府が、なり振り構わずの何でもアリ状態に突入!!)


★(↓↓重要!)★
2014年2月、観光庁は
訪日観光客数の統計方法の見直し
を発表。これまでカウントされていなかった、飛行機や船の外国人乗務員を、集計に加えることに(順調に増えているように見せたいのでしょう。政府、すげぇセコい笑)。これ、2014年の時点で、年間でだいたい200万人だそうです。つまりは、2014年の増加分(+300万)のほとんどは、集計方法を変えたことによる、単なる水増し分なわけです。(リンク→統計の集計手法の変更で訪日外国人客2000万人突破を目指します!


★(↓↓重要!)★
2015年1月、政府は
中国人観光客へのビザ発給条件を、大幅に緩和。結果、観光客数は(+630万)と、すさまじく増加。その内の300万人は、中国人観光客の増加分。香港&台湾人も含めると、増加分は400万人以上!


2016年、政府はインドとベトナムに対してのビザ発給条件を、大幅に緩和(その影響は、あまり無かった)。中国人観光客の増加傾向は止まらず、全体観光客数の増加分(+430万)の内、220万は中国人(&香港・台湾人)観光客。中国人観光客数が、2014年終了時点からのたったの二年で、およそ3倍に!!





★(↓↓重要!)★
そして2017年!!
なんと・・・中国人観光客数の伸び率(前年比)が、完全にストップした!!特に2月以降は壊滅的で、2月(+2.0%)、3月(+2.2%)、4月(+2.7%)。つまり、ビザ条件緩和から二年続いた“中国人観光客が増えまくり状態”は、ここで完全に頭打ちとなったわけです!!





伸び率が大幅に下落した、とはいえ、いちおう増えてはいますので、数字の上では“過去最高!”と、テレビなんかでは景気のいい話として報じますよね。しかし、前述のように、よりにもよって“観光客数の増加がついに頭打ち!”になってしまったこの半年の間に、新しいホステルやゲストハウスがすさまじく大量にオープンしてしまったわけです。なんという皮肉、タイミングの悪さだぁぁぁ〜っ!!!!



ここで、改めて疑問に思った方がいるかもしれない、というか、そもそもの論点はどこに行ったんやねん!・・ですよね。なぜ、訪日観光客数は増えているのに、宿泊者数は減っているのかと。


短期滞在の者が増えた?・・・は多少はあるのかもしれませんが、違います。

Airbnb等を利用して違法宿に泊まる、統計にカウントされない“隠れ民泊”が増えた?・・・の影響は確実に大きくありますが、それがメインではありません。


その一番の要因は、中国・香港・台湾、からの訪日観光客の多くが、今は

クルーズ船を利用している

ことなのです。クルーズ船ですから、彼らが寝るのは、船の中です。日本の陸地に建っている宿には、彼らは泊まらないのです。宿泊業界には、全くお金を落とさないのです。


クルーズ船による訪日観光客数(※乗務員は含まず)は、政府発表で、

2013年: 17万人
2014年: 42万人
2015年:112万人
2016年:199万人

です。そのほとんどが、上記の中華圏の三ヵ国(中国・香港・台湾)からの船です。2016年は、前年比で中国人が220万人も増えたわけですが、その増加分の内の80万人は、クルーズ船を利用したということです。




〈※後述※〉 
以降↓↓↓の記載には事実と異なる内容が含まれているため、更新済みの次記事にて、訂正をしております。あえて、削除はいたしません。



ここで、もう一つ大事な要素があります。こういった、中華圏の方々が利用するクルーズ船の多くは、那覇や博多、横浜や札幌等、一回の航海で平均してだいたい3〜4つの港に寄港します。そして、

乗客は出港&寄港の度にいちいち、日本からの出国と入国の手続きをします。


要はこれは、前述の2014年に政府が統計方法を変更したのと同じくらいに、大きな数字のフェイクを生んでいるシステムなのです。政府は、2016年にクルーズ船にて訪日した外国人の数は199万人であると発表していますが、あくまでこれは、押された入国スタンプの数です。本当の人数は、その三分の一〜四分の一で、せいぜい、60万人です。60万人でも、すさまじい多さですけどね。なので、199万ー60万≒140万、この140万は、同じ人物が複数回スタンプを押された分であり、すなわち、水増し分です。


というわけで、水増し分を差し引いた数字による、本当の訪日観光客数(おおよそ)をまとめる(2013年より前のクルーズ船は、ほとんどないので計算しない)と、

     政府発表  本当の数(水増しの内訳)
2010年  860万
2011年  620万
2012年  840万
2013年  1040万
2014年  1340万→ 1110万(乗務員200万、クルーズ船30万)
2015年  1970万→ 1590万(乗務員300万、クルーズ船80万)
2016年  2400万→ 1900万(乗務員360万、クルーズ船140万)


と、なります。
そして、本当の数による中華圏の人々の訪日観光客数(中国ビザ緩和後)の前年比はというと、彼らを運んだ乗務員数を全乗務員増加数の半分くらいとして、

2015年 +300万(400万−乗務員50万−クルーズ50万)
2016年 +130万(220万−乗務員30万−クルーズ60万)

です。


中国人へのビザ発給条件の緩和直後の2015年に、中国人観光客は+300万人と、大幅に増えました。

しかしその勢いは・・・昨年2016年の時点で、実は大きくブレーキがかかっていたのです。それって考えてみたら、当たり前のことなんですけどね。とある川を、壁で塞き止めているとして、壁をとっぱらったら勢いよくドド〜ッと一気に水が流れますが、それは最初だけで、すぐに落ち着きますからね。


そして今年、2017年。中華圏の人々のクルーズ船ブームは、前年比+70%だそうで、ますます盛り上がっているようです。にもかかわらず前述のように、観光客数は頭打ちの状態です。政府が発表している、水増し分を含んだ上の数字で、すでに頭打ちなのです。これはどういうことかといいますと、

本当の訪日観光客数は、すでに減少傾向にある

と推測される、ということです。たった数%の伸びでは、クルーズ船の増加による複数回スタンプの水増し分、フェイク・カウントの分で、相殺されるどころか、むしろマイナスになっていると思われるのです。


テレビ等で「外国人が増えている!」「過去最高数を記録!」といった情報を耳にし、それを真に受けて、「今は宿泊業がビジネスチャンスだ!!」と、いまだになってしまっている方々へ。


上記の僕の分析は、僕は以前から書こうか迷っていた記事なのですが、今の宿業界の壊滅的な状況を見渡して、ついに告発?を決意しました。


あなたの知る通り、外国人観光客数はここ数年、たしかに増え続けていましたが、その中にはたくさんのフェイク・カウントが含まれており、実はあなたのイメージするほど大きくは増えていません。また、増えている観光客の多くは、クルーズ船での来日なので、宿業界にとっては全くプラスになっていません。

しかし、あなたと同じような勘違いをし、宿業を始めた人が大量発生しておりまして、いまやその数は3年前の、3倍ほどです。主に大きな宿がたくさん増えましたので、ベッド数で言えば、5倍は軽く越えていると思われます。

つまりは、あなたのイメージする「外国人が増えている」は、実際にはそんなにでもない。しかし、それに気付けずにこの業界に飛び込んだ人々は、あなたが思うよりも、はるかに多いのです。この事実を知って、あなたはそれでもビジネスチャンスだと思いますか?



世の中は、いろいろと、フェイクだらけです。それを全く疑わない、ド正直すぎるあなたは、テレビの報道や政府発表の表面的な情報のみを鵜呑みにして、定職を失い、大金を失い、人生を台無しにしてしまわないように、気をつけてくださいです。




2017年5月13日土曜日

そして誰も食えなくなった。



ゴールデンウィーク、混んでいました!
ゴールデンウィークが終わってからは、メッチャ空いています!!


実はどこにも書いたり言ったりしていませんでしたが、7〜10日の四日間は、先月末の時点で予約がゼロだったので、受付を打ち切って休んじゃいました。なので、一昨日からがゴールデンウィーク明けの営業再開だったわけですが、正直、予約状況はビミョウでして、しばらくはゲスト数3〜7人の間をさまよう感じです・・・(涙)。


具体的に言うと、5月最初の六日間(ゴールデンウィーク)は計67泊で、稼働は93%でしたが、11〜31日の二十一日間に一日あたりのゲスト数が仮に平均で5だとすると、合計泊数は172となり、月全体の稼働率は53%になります。これは、今現在の予約状況がこの先も変わらなければ、の話なので、これからそれなりに予約が入るとは思いますが。それを踏まえたとしても、届いたとして、せいぜい60%かなぁ。

損益分岐点の150泊は間違いなく越えますし、赤字というわけではないのですが、5月ってゴリゴリのハイシーズンですよ!! ハイシーズンに50〜60%は、ヤバいって!!! 去年は、稼働率は80%とそれなりだったものの、過去最高のゲスト数(ジャスト100人)をウェルカムできた月ですよ!



というわけで、さすがに「たった一年で、なぜこんなにも稼働が落ちそうなんだろ」の追求欲が湧きまして、久しぶりに業界全体を観察する気になりました。他の宿は好調なのにウチだけが落ちているのだとすると、致命的ですからね。で、シンプルにいつもの価格調査を。



【hostelworldに登録中の東京都内の ホステル or ゲストハウス
(ホテル、カプセルホテルは除く)
5月13日現在 最低価格まとめ】
(100円未満の端数は四捨五入)

価格(円)   軒数
 300   1 
 500   1
1000   1
1500   3
1600   1
1800   6
2000  13
2100   6 
2200   5 
2300   6 
2400   7 
2500   9 (←YAWP!)
2600   1 
2700   1  
2800   3  
2900   4  
3000   5
3200   2
3300   4
3400   1
3500   2
3800   2 
3900   1
4000   1


          10月21日  2月 5日  5月13日
価格平均値    : 2614円→ 2521円→ 2409円
価格中央値    : 2500円→ 2400円→ 2350円
最頻値      : 2000円→ 2000円→ 2000円
全軒数      :55軒   →72軒   →86軒
2000円以下の宿:10軒(18%)20軒(28%)26軒(30%)
ウチより安い宿 :22軒(40%)37軒(51%)50軒(58%)


ウギャー!! 価格平均値が、さらにまたガクンと落ちましたよ!
値段を2000円以下に設定しているところも増え続け、ウチ(2500円)より安く設定している宿に至っては、なんと50軒に達してしまいました!


この調査、だいたい100日くらいの等間隔ペースでやっています(狙ったわけではなく、たまたまです)が、値段は10月→2月がマイナス93円、2月→5月がマイナス112円。ウチより安い宿は同じくプラス15軒、プラス13軒と、それなりに安定したペースで推移しています。安定したペースで業界全体が疲弊して行っています。


もちろん、値下げをしている=経営状況がよくない、です。ローシーズンで集客に苦労する時期である10月や2月と違い、5月はハイシーズンです。本来であれば、この数字は改善していなければおかしいのです。春から夏に向けて、日本にやって来る観光客が増え、宿としては稼ぎ時となる時期なのです! にもかかわらず、ご覧のようにこの業界の、マイナス傾向が全く止まっていない!!


こいつぁもう、本格的に超ヤバい。

皆、ローシーズンを苦しみながらなんとか乗り越え、春が来て「さぁ、これからは稼げるぞ!」っと意気込んだ矢先での、この状況です。最近は、あそこは撤退を検討中だとか、あそこは身売り先を探しているとか、そんな噂話ばかりを耳にします。

昨年までのニューオープンの勢いは留まること知らず、今年に入ってからも、新しいホステルがアホみたいに増えましたが、どうやらもはや完全に飽和の限界を超えてしまったようです。供給過多が、取り返しのつかないレベルに達したようです。おそらくこれからは、それなりの数の宿が、潰れて行くと思います。実はすでに、潰れてしまった宿もいくつか存在しています。

この業界で、人気や知名度の面では最上位にいるであろうカオサングループさんやバックパッカーズジャパンさんなども、ついに値下げに踏み切りました。また、そういった業界最大手の皆さんが最近開いた最新の宿々も、軒並み苦戦していると聞きます。



上記の通り、ウチは今では完全に“平均より値段が高い宿”です。ウチ同様に、値段をガッチリ固定でずっとふんばっている宿はもはや、328さん、ザブットンさん等のみで、片手で数えられるくらいしかありません。そういった宿々のことは、僕は同志のような感覚で、「一緒にがんばりましょう!」という気持ちが強くあります。


しかしさすがにウチも経営がヤバくなりそうなので、そろそろ本気で次のブッキングサイト登録の作業を進めます。とっくに宣言していたというのに結局、ノンビリを継続する毎日で、実はまだ何もやっていないのです!6月は夏休みをいただくので(そんな余裕はないのかもしれませんが)、その夏休み中には登録を完了し、遅くとも休み明けの7月からは“2つのブッキングサイト”体制にしようと思います!!


ウチは、経営難になる→予約を受け付けるブッキングサイトを増やす、の繰り返しで、オリンピックまでは充分に乗り切れると考えております。ほとんどの宿が、値下げというカードを切らなければならなくなっているのは、すでに全てのブッキングサイトに載せてしまっているからなんですよね。エースを使い切っているので、ジョーカーを出すしかない。ウチは、エースがまだまだ残っている上での黒字経営(今のところは)なので、このゲームはこの先もしぶとく生き残りますよ!!



最近カラオケに行き過ぎてる




2017年5月2日火曜日

大人数グループはハイリスクすぎる!!



ゴールデンウィークですねぇ〜。みなさま、いかがお過ごしですか?

このブログ、4月は更新が二回だけでした! というかよく見たら、2月から三ヵ月連続で二回でしたね・・・。昨年は、月三回ペースだったのですが。こりゃアカン。反省。



まぁ、とりあえずまずは、月初めのいつものやつです!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計1505)】

 ①アメリカ     255名(+8)

 ②イギリス     174 (+11) 
 ③オーストラリア  170 (+11) 
 ④日本       162 (+4)
 カナダ      128 (+6)
 ⑥ドイツ       83 (+8)
 ⑦台湾        46 
 ⑧フランス      44 (+3)
 ⑨ニュージーランド  38 (+3)
 ⑩インドネシア    28 
↑ スウェーデン    28 (+2)


【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

【2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10)
10月:56(152:2.71:61%(10)
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)

計:1505(4747:3.15:70%)
※稼働率のみ、直前一年間の平均



4月は、前半の十二日間(1〜12日)が計152泊で、稼働率は106%。一方、後半の十三日間(13〜22、28〜30日)が計86泊で、稼働55%。

その結果、月全体では79%と、80%を下回ることに・・・。


う〜ん、残念。前半の忙しさからして、80%は越えるだろうと予想していたんだけどなぁ。後半、伸びず。まぁこれは、キャパ12設定での数字なので、同じ79%でも今年1月のそれとは中身が全然違いますが(キャパ10設定だとすると、95%になります)。



ちなみに後半が55%と、伸び悩んだ最も大きな理由は、実ははっきりしておりまして。


ノーショウ(来ない)が大量発生したのです!!



思えば、昨年も4月になぜか、ノーショウが多発しましたっけ。それをネタに、ブログ記事も書きました。4月って、ノーショウの当たり月なのでしょうかねぇ? そういうバイオリズムがあるのでしょうか!!?


中でも一番腹が立ったのが、超大人数グループ(9人組)の、ノーショウです。おかげで彼らが予約していた日は、フルの予定が、たったの3人。すっからかんでしたよ!稼働が下り坂にさしかかったばかりの、まだそれなりに混んでいた頃合いにですよ!!ふざけんな、コンチキショーォォォ!!


まぁ、彼らは一泊の予約だったので、被害はそれほどでも・・・っって、いやいゃどっこい、大損害ですよ!!彼らはかなり前、今年の1月にこの予約を申し込んでいましたが、おかげでその日だけ他のゲストをほとんどウェルカムできないという事態になりまして。これはどういうことかというと、例えば4月の22〜25日に滞在したいというゲスト、Aさんがいるとして、23日だけ極端に早く売り切れてしまうと、その日が“壁”となりAさんは予約が出来ない。ブッキングサイトで検索しても、一日ずつ分けて調べない限りは、ウチは引っかからない。


これは仮定の話ではなく、実際に彼らの予約が占拠した日の翌日は、かなり予約申し込みの伸びっぷりが悪く。まさしく“壁”になっておりまして。


そしてその結果、そんな“正直アンウェルカムだったけどまぁ我慢して受け入れようと決めた(笑)大人数グループ”が、よりにもよって何の連絡もなく・・・

来なかった!!



つまりは、この9人組のノーショウは、単純にベッドの空きが大量にできたという実害だけでなく、その周りの日に至るまでも被害が有り、迷惑極まりなかったというわけです。正直なところ、僕はこの“大人数の一泊”の予約を受けた際に、断ろうかと本気で迷いました。しかし、“大人数グループはお断りします”的な記載は、ホームページにもhostelworldにも、どこにもしておらず。よって断りを入れる根拠がなく。

思えば昨年の8月、お盆まっただ中の繁忙期にも、5人組7泊のゲストのノーショウがありました。大人数グループゲストの、ノーショウになる確率、高すぎるって! ダメージ、大きすぎるって!! もう、我慢ならん!!!


というわけで、ウチはこれから先、どこかのタイミングで

“大人数グループはお断り”

を、打ち出そうと思います。具体的には、「3人組まで」ということにしようと思います。4人以上のグループになると、僕の印象としては、

・ノーショウされることが多くリスクが高すぎる
・そのグループの内輪で盛り上がってしまい、他のゲストとはあまり交流しない
・他のゲスト達や僕と一緒に飲みに行くこともなく、仲良くなることが少ない
・朝に、一斉に起きて一斉に身支度するので、うるさいことが多々ある(実際に過去に何度も苦情が発生している)
・一泊だと、シーツの準備が間に合わなくなったりする

といったマイナスの面が、多過ぎます。この“お断り”の採用は、ずっと前から考えてはいたんですけどね。なかなか踏ん切りがつかずでしたが、今回の9人組ノーショウ(怒)が決断させてくれました。

現状すでに、4人以上のグループのご予約を一件受けておりますので、彼らの滞在を最後に、以降はこのポリシーを採用させていただきます。とかいって、その最後のグループもまた、来なかったりして(笑)。




しかし、僕はなんだか最近、

・年上だからエライ、お客さまだからエライ、の価値観の人はお断り(確定)
・ハイシーズンに一泊のみのご利用は、お断り(検討中)
・大人数グループは、お断り(確定)

と、入り口を狭めるようなことばかりを発信していますね・・・。
実はこれ、ブッチャケ言うと、わざとです(笑)。


業界全体が下り坂で、どこもかしこも儲からなくなっている今だからこそ、僕は戦略的に、あえて“誰でもウェルカム”の逆を行こうとしています。あくまでもウチは基本的には、少人数(主に独り)で長期旅をする世界中のバックパッカーが、たくさん集う宿でありたいのです。孤独で気ままな放浪旅の最中に、ウチに長期滞在し、毎日ダラダラしまくりでたまにしか出かけず、宿での出会いや交流をメインに楽しむ、そんなゲストに集まって欲しいのです。


こんなご時世だからこそ、無節操なスタンスで集客に振り回されるのではなく、あえて「ウチが求めるゲストは、こんな人たちです!」を強く発信する。色を薄めて画用紙いっぱいに広げるのではなく、色を濃くして濃くしまくって、面ではなく点で目立つ!!


ウチは完全に僕のワンマン経営。何かに貢献しようとかいう気はさらさらなく、万人に愛されたいというような欲もなく、思いっきり自己満足でやっております。なのでどんどん、僕の理想とするホステル環境を目指して、今後も自由・好き勝手に突き進みますよぉぉぉ〜!!




2017年4月12日水曜日

都内100軒以上の宿の、屋号名をまとめる!



本日、先月22日から二十一日間続いていたフルorフルオーバー(12人以上)が、ついに途切れました〜。といっても、今日もゲスト10人なので、まだ忙しいですけどね。

まぁ、17日頃からゴールデンウィーク前までは一気にゲストが減りそうなので、この機会に気持ちよくノンビリします。ついこの間まで長期で休んでいたので、しばらくは休まないつもりだったのですが、経営的には今月はすでに充分なので、23〜27日の五日間は閉めて本格的に休みます(実はけっこう前に決めていました)。



前回書いた「あぁ、疲れちゃった」は、記事を書いた辺りの頃がピークで、ここ数日は比較的元気でした。記事を書いて、ちょっとストレス発散できたのかもしれません。ただ、最近は雨の日が続き、シーツが洗えなくて本当に困りました。よりによってシーツが足りていない日に、一泊のゲストが多くインしたりしましたし。急遽、買いに行ったりしてなんとか間に合わせましたが、とにかく僕の最近の悩みの種は「シーツが足りない・・」だったのでした。


いっそのこと、こんな“混むとわかっている時期”には、ゲストの滞在は最低で二泊とかにした方がいいのかもしれません。空港に近いという場所柄、しかたのないことですが、「夜の10時にインして、シャワーを浴びてすぐに寝て、翌朝6時にはチェックアウト」みたいなパターンが最近、多いんですよね〜。彼らはインの手続き後に僕や他のゲストたちと顔を合わせることはなく、もちろん会話も全くなく、朝にはすでにいない。名前を覚えることもなく(お互いに)、僕が写真(facebookにupしてるやつです)を撮ることもない。

そして、そんな存在感の全くなかった“名の知れぬゲスト”に、極端に低いわけではないのですが、ビミョウなレビュー採点をされることがけっこう多いんですよ(涙)。例えば立地を低く付けた方には「あなたがウチを選んだ理由(早朝発の飛行機に間に合う)からすると、ウチは素晴らしい立地なのでは?」とか、いろいろツッコミどころが多かったりするのですが。まぁこれは事故みたいなもんだ、と割り切っていますが、残念に思うのは事実です。


要はハイシーズンに一泊のゲストが多発すると、シーツの洗濯が間に合わなくなったり、極めて薄い関係のゲストができたりして、あまり気持ちのいい感じではないので、時期によっては二泊以上限定にするのはそれなりに理にかなっているよね、と思うわけです。




まぁ、それはそれとして。話は変わりまして。


東京都内には、昨年、すさまじい数のホステル(ゲストハウス)がオープンしたのは既報の通りですが、その勢いは留まることを知らず、今年に入ってからもガンガン増え続けておりまして、今や全部で130軒くらい。僕はこれまでは一丁前に業界全体の分析的なことをいろいろやっておりましたが、もはや増え過ぎて、

ついていけません(笑)。

マーケット的にも僕の分析熱的にも、リミットオーバーの飽和状態で、わけがわからんのです。



ちなみに先日、業界最大手のカオサングループさんが、再び大型のホステルを都内にオープンさせました。名前は「カオサンワールド 両国」。どシンプルですね〜。実は、カオサンさんが両国に建設中だというのは以前から僕は知っておりまして、業界関係の友人と屋号名の想像で大喜利っぽい感じで盛り上がったことがあるんですよ。「カオサン東京 横綱」とか、「カオサン東京 ドスコイ」とか「カオサン東京 琴稲妻」とか(カオサンさん、どうもすみません)。カオサンさんは「カブキ」や「侍」や「忍者」等、以前はそういう和テイストの名前をつけていたのですが、最近はシンプル志向ですね。


というわけで、業界の全体の稼働率とか価格傾向とか宿ごとの評価とか、そういうのの分析は僕としてはもはや面倒になってしまったのですが、屋号名くらいはまとめることができるなぁと思いまして。なので今回は、都内にある130軒の簡易宿(ホステル・ゲストハウス)の屋号名を、カテゴリ別にテキトウにまとめます!


・hostelworldとbooking.comにおいて、「東京」で検索し、ホステル、もしくはゲストハウスのカテゴリに登録されている宿のみをカウント
・名称がホステルではなく、ホテルのものは除外(ー15軒ほど)
・ホテルともホステルとも名乗っていないが、明らかにドミトリールームがメインでない宿も除外(ー7軒ほど)
・東京23区内にない宿も除外(ー5軒ほど)
・ハチャメチャになりそうなので、英語はすべてカタカナで表記
・ハチャメチャになりそうなので、屋号の中にある地名はすべて漢字で表記
・グループ名(カオサンなど)と宿名(カブキなど)が混在する場合は、宿名で分別
・細かい研究はせず、表面的な理解で分けるので、間違いがあったらすみません(例えば、「EDOホステルは“江戸”ではなくEntertainment Dream Organizationの略です」とかあるかも笑)



というルールの元で、勝手に仕分けしますよ〜!!
ちなみに、並びはテキトウで順不同です。




【どシンプル】12

カオサン東京 オリジナル
カオサンワールド 浅草ホステル
カオサンワールド 両国
東京 ハウスイン
東京 ホステル
東京 バックパッカーズ
東京 隅田川ユースホステル
東京 上野ユースホステル
東京 セントラルユースホステル
東京 鎌倉ハウス
ゲストハウス 蒲田1
ジャパナイズ ゲストハウス



日本語ベース(被りがち)】16

カオサン東京 カブキ
カオサン東京 オリガミ
カオサン東京 侍カプセル
サムライズホステル 池袋
サクラホステル 浅草
オークホステル ゼン
オークホステル フジ
東京 ホステル富士
江戸 東京ホステル
東京 ひかりゲストハウス
ひかりハウス
イロリ 日本橋 ホステル&キッチン
東京ホステル エニシ
ゲストハウス わさび
ゲストハウス 扇子
オビ ホステル



【日本語ベース(宿っぽい名前)】11

浅草橋旅荘 庵
両国旅荘 庵
ホステル 花庵
会津屋 本店
浅草ホステル 東海荘
ゲストハウス 品川宿
東京ゲストハウス 板橋宿
赤坂の里
旅の宿 大森倉庫
やどや ゲストハウス
やどや ゲストハウス フォー バックパッカーズ



【日本語ベース(被らなそう)】15

東京 ゲストハウス トコ
ヌイ. ホステル&バーラウンジ
シタン ホステル
ブンカホステル 東京
ホステル ザブットン
エナカ 浅草 セントラルホステル
イザ 浅草ゲストハウス
浅草 ブットビ
イキダネ ハウス
トレインホステル 北斗星
ジャパンホステル 深夜特急
ゲストハウス 田家
かがりび 北千住 ゲストハウス
いちにち
キツネ シッポ



【英語ベース(宿っぽい名前)】17

エンブレムホステル 西新井
オークホステル キャビン
センチュリオンホテル・レジデンシャル 赤坂
センチュリオン レディースホステル 上野公園
ステイト
ザプライムポッド 銀座
マイキューブ マイステイズ 浅草蔵前
エースイン 新宿
スターイン
ベースイン 駒込東京
イースト57 浅草橋
パレット 高島平
ブック&ベッド 東京
ブック ティー ベッド 銀座
アンドホステル 上野
アンドホステル 浅草ノース
ジャポニカ ロッジ



【英語ベース(それ以外)】18

カオサン東京 ラボラトリー
レトロメトロ バックパッカーズ
スペースホステル 東京
グリッズ秋葉原 ホテル&ホステル
グリッズ日本橋 イーストホテル&ホステル
浅草 スマイル
ホステル アンプラン 神楽坂
ワイズ アウル ホステルズ 東京
ソフィアス ホステル
アーテンシェルター
ホステル ベッドガズム
ゲストハウス フェイテ
アストロステーション
プラネタイズ ホステル
ホステル アザレア
グッド ダイナー イン コパイン
グレープハウス 高円寺
ヨープ!バックパッカーズ



【日本語or英語、以外がベース】2

東京 ヒュッテ
オスタル レポソ 曳舟 ロッジ



【オーナーの名前や番地がベース(たぶん)】9

ケイズハウス 東京
ケイズハウス 東京 オアシス
328 ホステル&ラウンジ
イマノ 東京ホステル
イノ ホステル&パブラウンジ
サトウ サンズ レスト
ゲストハウス ジーイン 新大久保
ジェイズ バックパッカーズ
キース ハウス



【よくわかりません(たぶんオリジナル)】3

カイス
ヒュー ハウス
モア ホステル




まぁ、こんな感じですかねぇ〜。思いっきりテキトウですが(それなりに間違い&記載漏れがあると思います、すみません)。


そしてこの中で、僕が個人的に特に好きな屋号名をいくつかあげるとすれば(ウチを除く)、

ホステル ザブットン
レトロメトロ バックパッカーズ
東京 ヒュッテ

さんですね。逆に、“いかにも”な名前や、奇をてらい過ぎている名前、カッコつけすぎのナルシストっぽい名前は、僕はあまり好きではありません。「それは、この宿のことだ!」を、わざわざ言う気はありませんが(笑)。


僕の先入観としては、日本語ベースの屋号名が多数派かと思っていたのですが、英語ベースの方が若干ですが多いですね。日本語ベースは、“江戸”とか“富士”とか“侍”とか、似たような名前が多発されている(東京以外にもたくさんある)ので、勝手にそう思い込んでいたようです。


また、“YAWP!”という、極めて読みにくい名前をつけた僕が言うのもなんですが、東京には外国人にとって読みやすく、覚えやすい屋号名がすごく少ないですねぇ。英語の、誰でも知っているような短い単語を使っているケースが、全くといっていいほどない。バナナ・バックパッカーズとか、そういう名前のことです。海外だと、けっこう多いんですけどね。


ちなみに、僕はこの間、タイのメーホーンソンという街で“フレンドハウス”という宿に泊まったのですが、いろいろな人との会話で誤解が生じまくりまして。「その街ではどこに泊まってたの?」「フレンドハウス!」「へぇ、タイに友達いるんだ」的なズレが、発生しまくりました。

また、同じくタイのスコータイでは“If you want”という宿に泊まったのですが、これまた誤解を生みまくりの名前で。「Which hostel did you stay in Sukhothai ?」「If you want !」「Yes, I wanna ask you...」的なズレが、何度か発生しました。まぁ、これはこれで個性だと思いますし、こうしてネタになったから別にいいんですけどね(笑)。




宿の名前は、当たり前ですがものすごく重要です。“名は体を表す”というか、“名は宿の雰囲気を表す”です。落ち着いていてクールな人たちが集まる宿には、それっぽいオシャレな名前が、ゲスト同士の距離が近く賑やかそうな宿には、それっぽい楽しそうな名前が、ちゃんとついているもんです。



これからゲストハウスを開きたいという方には、上記のリストは

こんなに大量に宿があるんだ!
こんなに名前が被っているんだ!
こんな名前はステキだな!!

等々、けっこう今後の参考になるのでは、と思いますよ。



しかしながら今回、改めてたくさんの宿を見て感じたことなのですが、
“旅館業法的に明らかに許可が下りないでしょ、これじゃあ”
なところが、いくつか散見されました。要は無許可営業の、違法状態ですね。


これまた「それは、この宿のことだ!」を、今ここでわざわざ言う気はありませんが、行政の厳しい審査をきちんとクリアした僕からすれば、正直あまり愉快なことではないので、いずれ告発することがあるかもしれません。どこがちゃんと許可を取っているのかは、役所に行けばすぐにわかりますのでね〜。