2016年5月20日金曜日

僕なら、こんな宿には泊まらない!



相変わらず連日の“ほぼフル”で、忙しいです。ただ、来週半ばくらいから今月末までの予約が、サッパリなんですよね。1〜3週目の稼働は90%くらいなのですが、ラスト1週が30%くらいの予約状況なので、5月全体の稼働率は75%とかになりそうでして。ほんと、この仕事って波があるなぁ・・。



さて今回は、ちょっと趣向を変えて、【僕が旅行客だったら、どんな基準で宿を選ぶか】の話をします。というか、僕は今も現役のバックパッカーなので、仮定の話というわけではなく、実際にそうやって選んでいるということです。かなり前に書いた記事【僕が嫌いなシステムは、採用しない!!】に少し似てしまうのですが、あれは「ほとんどの宿はこうだけど、ウチは違うぞ!」というメッセージが主意でしたので、やや、視点が違います。



僕の泊まる宿探し、ブッキングサイトは HOSTEL WORLD を利用すると仮定して(実際に、世界を回っていた頃には HOSTEL WORLD を使っていました)、僕はまず、その国(都市)のドミトリーの平均価格をチェックします。東京ならば、今ですと2800円くらいですね。そして、絞り込み検索をします。僕は基本、「平均より高いところには泊まりたくない」「しかし人気のところがいい」・・・というわけで、価格は最大で2800円、レビュー評価は最低で90、に設定します。

そんなワガママな条件で・・・、と思われる方がいるかもしれませんが、この条件でもけっこうヒットしますよ。


エンブレムホステル西新井
ホテル グラフィー根津
Space Hostel Tokyo
両国旅荘 庵
オークホステル ゼン
センチュリオン・レジデンシャル赤坂
Oakhostel Fuji
Grids Hostel Lounge Nihombashi East
レトロメトロバックパッカーズ
東京ゲストハウス・トコ


YAWP!を除いて、東京都内だけで10件も見つかりました。




ここでちょっと話がズレますが、ウチが一泊の料金を2400円(ホームページから)に設定しているのは、実はこの辺も絡んでいます。僕はまず、その街の平均価格よりは絶対に安くしたかった。しかし、最安の宿にはしたくなかった。僕は世界中で、“その街一番の安い宿”に泊まった経験がありますが、やっぱりそういう宿には、「ただ、とにかく安いから」という理由で泊まる宿泊客が多かったのです。ざっくり言えば、自分勝手でヤンチャな旅人です。値段は安いが、設備は悪くなくスタッフもがんばっている、という宿は世界中にたくさんありましたが、お客の方に残念な者が多い。僕はそれは嫌だったので、最安値は避けました。

YAWP!オープン当時の、都内の最安値は、2000円くらい。平均価格は2700円くらい。というわけで、だいたい中間をとって、2400円と設定したのです。まぁ、ウチは平均くらいはいただいてもいいクオリティだとは思っていますが、立地面のビハインドがありますからね。「平均より低い300円は、都心への交通費に使ってオクレヨ〜」と考えております。




話は戻って、先ほどのように絞り込んだ数軒の宿から、僕は一軒を選ぶわけですが、ここからは完全に僕の好み、というかポリシーで、消去法で削ります。その中でも、僕が真っ先に消す、「こんな宿は嫌だ」の要素は、3つあります。


僕が選ばない宿(嫌いな宿)の要素。それは、

①価格をコロコロと変えている
②パイプベッドを採用
③門限がある

の3点です。


この3点、僕は本当に嫌い。この3点のどれか一つでもある宿には、僕は確実に泊まりません。

特に①の、“価格をコロコロ変える”。例えば普段は2500円だけれど、ハイシーズンは全部を2800円にするとか、週末は常に2600円にするとか、そういうのはまだいいんです。僕は以前、民泊がらみの記事の中で、

「宿業というのは本当に、ゲストが多い時期と少ない時期の、差が凄まじく大きいのです。なので、250日分の赤字を埋めようと、繁盛する100日により大きな儲けを求めてしまうわけです。よって、繁盛期には値段を上げる宿が多いですし、そうやってなんとかがんばって生き残っているわけです」

と書いています。ほんと、これはいいんです。仕方ないと思っています。


僕は、日によってバラバラで、とにかくひっきりなしに値段を変えている宿が、何よりも嫌いなのです。ちょっと予約が多く入った日には、強気で高めな価格設定、逆にスッカスカの日には、バーゲン価格。同じ週に、同じ部屋で、価格が1900円・2800円・2400円・1900円・2200円・・・とか並んでいる。う〜ん・・・なんだかガックリきます。


こうやって、値段をコロコロ変える宿は、【同じ日に同じ部屋に泊まっているのに、人によって支払った額が違う】という事態が当然、発生します。何よりもこれが、最悪です。ゲストは最初は他人同士でも、同部屋で仲良くなり、値段の話題になることがしょっちゅうありますよ。「俺、2500円」「え!? 私は2000円だったけど」・・・的な会話が発生したら、それって宿にとってはけっこうなダメージ、イメージダウンになると、僕は思うのですが。実際に、ウチに来るゲストたちの話題にも、「あの宿はそういうシステムだったので、ムカついた」といった話がたまに出ています。



というわけで、YAWP! backpackersではオープン以来、価格をずっと2400円に据え置いたまま、一度もイジっていません。ハイシーズンとか、週末とか、一切関係無しの年中一律2400円です。HOSTEL WORLDでは+100円の一律2500円に設定していますが、これはサイトに支払う手数料があるためで、2400円のままだと計算が激しくややこしくなるため、申しわけないのですが、そうさせていただいております。


といってもコレ、ウチが特別なわけではなく、都内にある小さな宿ではほとんどが、価格を全く変えずに今もがんばっています。前述のレトロメトロさんや、トコさん。他にも、Zabuttonさん、328さん、(HOSTEL WORLDには載っていないけれど)東京ひかりさん。みんな価格は据え置きで、プライドを持って経営されています。カオサングループさん経営の宿でも、基本的には価格はガッチリ固定ですね。


大きな宿で、接客を全くしないマネージャーや経営者がいるようなところでは、それらいわゆる上司たちが、従業員に「売れている日はより高く、売れていない日は値下げしまくってでも売れ!」と命令した結果、このように値段がコロコロ変わるシステムになってしまっているのでしょう。これって間違いなく、確実に、従業員はやりたいと思っていないですからね。自分から自発的にやりたがるわけがない。同じ日に、同じ部屋に泊まるゲストに、違う値段を請求するなんて、気持ちがいいわけがないです。いちいちチェックする必要があり、すこぶる面倒くさいですしね。



ほとんどの小さな宿が、価格を変えずに地道にがんばっているのは、プライドの問題だけでなく、「変えるのは気持ちがよくないから」「ゲストに申しわけないから」だと僕は思うのです。

僕は、根本的な価値観、哲学として、ホステル(ゲストハウス)の役割とは、


ゲストたち(主にバックパッカー)に、できるだけ宿泊費を安く抑えてもらい、浮いた分のお金で、美味しい物を食べたり、おもしろい経験をしたり、できるだけ長くその国に滞在したりしてもらう



ことだと考えております(強く訴えたいので大文字にしました)。その哲学を持ち合わせていない宿が、コロコロと値段を変え、ハイシーズンにはなんと5000円を越える価格設定をしたりします。彼らにとってのホステル業とは、完全に、お金儲けの手段なのです。バックパッカー経験のある者ならば、そういうのには敏感だと思うんですけどね。しかし実際に、お金儲け目的でホステル業を営む方々は、バックパッカー経験のない方が多いです。彼らは経験がないから、世界中のバックパッカーたちが持つ、良宿を見抜く嗅覚を、理解できていないのです。

つまり、値段をコロコロ変える宿には、バックパッカー精神が全くない。それはそれでかまわないのですが、少なくとも僕は好きではない。よってそこには、僕は絶対に泊まりません。宿の経営者にバックパッカー経験がなくても、別にいいんですけどね。とにかく、値段を変えまくって欲しくない。



おっと・・、嫌いな宿の要素①②③のうち、①だけを細かく書き過ぎちゃいました。まぁブッチャケ、ちょっとした理由があり、今回この内容を書く必要がありまして。②の“パイプベッド”や、③の“門限がある”は、読んだままの通りですし、オマケみたいなもんです。パイプベッドに関して、というか「ゲストが直接使う設備には安物を用意しちゃアカン」という内容の記事は、近いうちにまた書こうと思います。



YAWP! の6月の長期休みは、13日からに決定いたしました。13日以降はとりあえず、6月末日までは閉めますので、最短でも18日間は休みます。7月の何日に再オープンするかは、まだ未定です。おそらく休むのに飽きたら、開くと思います(笑)。


6月13日までは、あとおよそ三週間。がんばりますっ!


浅草 三社祭!




2016年5月12日木曜日

HOSTELWORLDのレビューについて②!


ゴールデンウィークは終わったというのに、客足が途切れず、相変わらず忙しい毎日です!!


さてさて、今回はタイトルから一発でおわかりの通り、HOSTELWORLDのレビュー分析の、第二弾です。前回、第一弾の記事を書いたのは、12月上旬。レビュー件数がちょうど50に達した記念に、いろいろと分析をしてみました。そこでは、締めに


【比較的ハイシーズンの5ヵ月でレビューが50件だったわけなのですから、100件に達するまでには1年くらいはかかるかもしれません】

と書いたんですよね。で、今回。あれから5ヵ月が経ちまして、予想に反して順調にレビュー件数が増え、この度ついに100件に到達しました。ちょうど5ヵ月で50件、10ヵ月で100件。1ヵ月に10件のペースが、なぜだかきっちり守られていますねぇ。たくさんのゲストの方々に、泊まっていただいただけでなく、レビューまで書いていただき、本当にありがたく思います。




というわけで、ここからはいろいろなデータを載せちゃいます。



まずは・・

【現状のレビュー採点平均】

         〈0〜50〉〈50〜100〉 〈0〜100〉
①価格    : 93.6       96.8     95.2
②セキュリティ: 90.8       94.0     92.4
③立地    : 77.2       80.8     79.0
④スタッフ  : 95.6       96.8     96.2
⑤雰囲気   : 93.2       96.0     94.6
⑥清潔さ   : 93.2       92.4     92.8
⑦施設    : 92.8       93.6     93.2

7項目平均  : 90.9     92.9     91.9


たいへん嬉しいことに、前期5ヵ月(50件)より直近5ヵ月(50件)の方が、軒並み評価が上昇しています。僕の仕事っぷりは、な〜んにも変わっていませんけどね。唯一、“清潔さ”が下がっていますが、ブッチャケ、混む時期にこれが下がるのは、ある程度は仕方がないと思います。「いや12〜4月はむしろ、混まない方じゃん」と思われるかもしれませんが、実は先月、4月のたった一ヵ月の間に、たたみかけるように“清潔さ”の低い評価をいただいたのです。12〜3月までの分だけで計算すると、実は平均で97%。しかし4月だけ、いきなり平均86%という低評価だったのです(涙)。むしろ4月は、僕は普段よりも掃除をがんばっていたんですけどねぇ・・・。まぁ、ゲストが多くていつもゴチャゴチャしていたのは、事実ですが。

さらにブッチャケると(というか、もはや愚痴)、一泊のみで、夜に着いて朝に出るようなゲストさんから、清潔さの低評価をいただくのは、僕は特に残念に思います。僕は宿の掃除を、一日中しているわけではありません。掃除の直後はキレイで、それから一日かけてどんどんゴチャゴチャして行き、掃除の時間の直前はあまりキレイではない。そんなの当たり前です。開き直っているわけではないのですが、それを理解していただけないゲストが少なからずいるのは、なかなか悲しいです。



次は・・・

【月別の評価平均】

7月 95.5( 6 件)
8月 87.5(13件)
9月 92.3(14件)
10月  89.3(11件)
11月  91.4( 5 件)
12月  93.9(11件)
1月 93.8( 8 件)
2月 94.0( 3 件) 
3月 95.8(12件)
4月 89.1(16件)


前述の通り、4月は“清潔さ”項目が大きく足を引っ張り、半年ぶりに90%を下回る評価をいただきました。というか、ハッキリ言いまして、“ぶり返し”ってあると思うんですよね。7月(95.5)と8月(87.5)、3月(95.8)と4月(89.1)、どちらも驚くほどの高評価をいただいた月の後の、低評価です。たくさんの絶賛レビューコメントを読んで、大きな期待をして予約した方々が、「いや、それほどでもないじゃん」的な意で、低めに採点する。僕も、某映画サイトでの採点なんかでは、皆から絶賛されているけど僕の好みじゃなかった映画に対しては、普通だったら3点が無難なところを、あえて1点をつけたりしますからね。人間心理としては、よくあることだと思います。よって僕は、3月の流れから「4月は反発で低くなるだろうな」とは予想できており、やはりその通りだったということです。



【レビュー点数あたりの件数】

    〈0〜50〉〈50〜100〉〈0〜100〉
66点:  1      0       1  
69点:  3      1       4
71点:  1      0       1
74点:  3      0       3
77点:  1      2       3
80点:  0      1       1
83点:  1      3       4
86点:  4      2       6
89点:  1      2       3
91点:  3      8       11
94点:  11      8       19
97点:  9      13      22
100点:   12     10      22

10ヵ月(100件)
平均値:91.9
中央値:94
最頻値:97&100


これは、あまり語ることはないですね。最近、80点以下の低評価がずいぶん減ったことは、すごく嬉しく思います。ただし前述の通り、僕の仕事っぷりは何にも変わっていないですけどね。ずっ〜と変わらず、テキトウにサボりつつ、程よくやる気を出しながら、ひたすらゲストと飲んで遊ぶ毎日です。もちろん価格や、立地等も、全く変わっていないんですけどね。不思議だなぁ。



【国籍別 分析】

        〈件数〉〈評価平均〉     
アメリカ     19  94.2
オーストラリア   9  95.8
イギリス     13  90.2
日本        3  91.3
カナダ      13  90.8
台湾        5  88.6
ドイツ       6  84.2
ニュージーランド  3  93.3     

欧米系  全体  76  92.0
アジア系 全体  18  90.3


アメリカとオーストラリアからの評価、高っ!
ドイツ、低っ(笑)!!

日本人のゲストは、ほとんどがウチのホームページからの直接のご予約なので、件数も極端に少なめです。

実は、“欧米人ゲストは甘め、アジア人ゲストは厳しめにレビュー採点する” というのは、この業界の定説だったりするのですが、結果は92.0と90.3だったわけで、思ったほどは差がないですね。



【年齢別 分析】

        〈件数〉〈評価平均〉
18〜24歳   44  92.1 
25〜30歳   45  91.7 
31〜40歳    7  90.6
41歳以上     4  92.0 


これ、面倒くさいなぁと思いながら、がんばってまとめた割には、特に特色のない、語れない結果が出ました・・・。まぁ、ウチのゲストというか、世界中のバックパッカーはやはり、20代が多いというのはよくわかりました。しかし僕と同年代の31〜40歳が一番低評価だったというのは、ちと残念です・・・。




・・・レビュー100件記念の分析は、こんなもんですかね。そろそろ飽きたので、ここいらでやめます。けっこう疲れるので、150件ではやらないことにします。200件記念でやるかどうかも、未定です。


先日お伝えした通り、YAWP! は6月に大きなお休みをいただくことにいたしましたので、最近は激しく疲れ気味なのですが、それまでのあと一ヵ月、なんとかがんばります!!


100レビュー、ありがとうございます!



2016年5月6日金曜日

ノーショウは勘弁して欲しい!!


ゴールデンウィークですね! YAWP!は昨年の5月3日が、実は初めてフルになったメモリアルな日でして。嬉しい上にハチャメチャだったあの日は、なんとなくオープンの頃よりも僕の心に残っています。



そんな月初め、まずはいつものデータ公表です!!!



【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計821名)】

 ①アメリカ     126名(+17)
 オーストラリア  101 (+6)
 ③イギリス      88 (+11)
 ④日本        77 (+4)
 ⑤カナダ       73 (+6)
 ⑥台湾        37 (±0
↑⑥ドイツ       37 (+3) 
 ⑧ニュージーランド  27 (+1
⑨インドネシア    22 (+10
↓⑩フランス      20 (+2


【新規ゲスト数(泊数:滞在日数平均:稼働率)の月別まとめ】

【2015】
4月:22(81 :3.68:22%)
5月:28(132:4.71:35%)
6月:11(60 :5.45:17%)
7月:65(205:3.15:59%)
8月:98(312:3.18:93%)
9月:79(278:3.52:93%)
10月:91(253:2.78:94%)
11月:74(227:3.07:84%)
12月:84(229:2.73:82%)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%)
2月:55(194:3.53:78%)
3月:72(242:3.36:83%)
4月:83(275:3.31:85%)

計:821(2686:3.27:73%)
※稼働率のみ、直前一年間の平均


おおぅっ! いきなりのインドネシア!! そしてまた、トップ10から韓国が消えた!!



4月は以前にお伝えした通り、キャパシティー限界を12に戻しておりましたので、総泊数(275)の割には、稼働率(85%)はいまいち低めです。というか、“「4月は毎日フルです!」的なことを書いていたのに、実際には85%じゃんかよ、このホラ吹き野郎!”と思った方もいるかもしれない(いや、いないか)ので、ここで素直に実情を書いてしまいますが、この4月は、恐ろしいほどに、とにかく

ノーショウ(連絡なしで、来ない)が多かった!!

のです。いやぁ、参りましたよ。参った・・・というより、腹が立った!! 世界のモラル事情、どないなっとんねん!!!



YAWP! のチェックイン対応時間は、11〜23時に設定しておりますが、イン予定のゲストが来なかった場合、僕はいちおう終電がなくなるまで(深夜1時頃まで)は待ちます。しかし、これが何度、不毛になったことか(涙)!!! ブッチャケ、4月のたった一ヵ月間で、ゲスト数合計15人、泊数で言えば40泊分くらいが、ノーショウによって消えてなくなったのです。ちなみにその15人は、全てアジア人。その内10人は、インドネシアからのゲストです。

上記の国籍ダービーに記載の通り、4月は10人のインドネシア人ゲストにYAWP!に泊まっていただきました。しかし、ノーショウも同じく10人。つまりはこの4月、なんと20人ものインドネシアからの予約があった!・・・のに、なんと半分しか来なかった!! ということなのです!! なんでいきなり、インドネシアからの予約が飛躍的に増えたのかは、全くもって不明!! というかそもそも、ノーショウは毎月3〜4人くらいは普通にあるので、この10人を除けば、実はけっこういつも通り。というわけで、4月は

“なぜかいきなり、インドネシアからの予約が増えまくったぜイェイ”
“しかし彼らは、半分しか来なかったよガックリ”

だったのでした。もちろん、だからといって僕は、インドネシア人ゲストを悪く言うつもりもなければ、彼らに対しての悪いイメージが固まったわけでもないですよ。泊まっていただいた方々は、いい人ばかりでしたし。単純に、事実の報告です。


まぁ、このノーショウの問題は、この仕事には付き物でして。すべての宿が、悩まされている問題と言ってもいいくらいです。せめて、キャンセルしてくれればいいんですけどねぇ。もちろんキャンセルもガッカリしますが、ちゃんと把握でき、無駄に振り回されない分、まだマシです。


といっても、ウチはHOSTELWORLDにしか登録していないので、実はこれでもかなりマシな方なのです。HOSTELWORLDは、数あるブッキングサイトの中でも、ノーショウとキャンセルはかなり少ないと評価されているサイトです。他のサイト、おそらく最も有名な“例のところ”なんかでは、キャンセル&ノーショウ率は通常でも30〜40%、ヒドい時には50%にも達すると聞きます。今月のウチは、予約数が315泊で、ノーショウ40泊。率にすると、13%です。30〜40%に比べれば、全然たいしたことないです。


これから宿を始めたいという方々は、けっこうこのキャンセル&ノーショウの問題を、軽んじていると思うんですよね。というわけで、この記事もカテゴリ“宿を始めたい方へ”に含めます。しかもこの問題は、ウチは今月になってやっと本格的にダメージを感じましたが、実は他の宿のスタッフの皆さんからも「最近、ヒドくなってる」とよく聞きます。民泊の問題に振り回され、キャンセル&ノーショウにも振り回され、どんどん厳しくなって行くなぁ、この業界。。。


ウチはまぁ、経営オペレーション的に余裕があるのでまだいいのですが、ギリギリでやっているところは、一件のノーショウでもきっと、ダメージが大きいです。しかしこればっかりはモラルの問題ですから、どうにかしたくても、どうにもならないです。


何か、いい解決策はないのかなぁ・・・。う〜ん、全然思いつきません。まぁ、いちいちヘコんだり腹を立てたりしてもしかたないので、僕は今のところは、「気にしない」のスタンスをとることにしています。






2016年4月30日土曜日

さらに、たたみかける!!


久しぶりの更新です。ブッチャケ記事自体は、かなり前にほとんど書き終えていたのですが、いろいろあって、先送りにしていたのです。しかし今日で4月がおしまいで、「おっと今月、一度きりやん!」と先ほど気付き、あわてて更新をしています。別に、月に一度でも何の問題もないですけどね。



まぁ、それはそれとして。前回の記事で、僕は日本の英語教育をディスりまくりましたが、これがなかなか反響がありまして。ピンポイントでこの記事について何か言われたことはあまりないのですが、この一ヵ月、「ブログ、毎回楽しみに読んでます!」「ブログ、おもしろいです!」といったことを言われるケースが、すごく多かったんですよね。


というわけで今回は、調子に乗って前回に続く第二弾。今回も日本の教育界に、言いたい放題言ってやろうと思います。



そもそも大前提としての、僕のバックボーンをお伝えしようと思いますが、実は僕は親戚一家がアメリカのロサンゼルス在住のため、幼少期より何度も訪米しております。さらに、実家では母親が英語の塾を開いていたため、僕は小学1年次から、英語の勉強を開始しています。

なので僕は、中学に入る頃には、中1〜2で習うレベルの英文法は、すでにマスターしていたのです。よって、中学の英語の授業は、とにかくひたすらに退屈。勉強はせいぜい、新出単語を覚えるくらいで、テストは常に100点でした。毎年、スピーチコンテストにも参加し(というかさせられ)、千葉県印旛郡(笑)のTOP3にはいつも入っていました。高校入試でも、英語は100点です。

しかし、高校に入ってすぐに、「過去完了形」という文法を習うんですよ。それ自体は簡単な文法なのですが、ここで僕は、「あ、これ以上はもう、重要な文法はねぇな」と悟ります。そして、第1だの第2だの第5だのという、極めてくだらない、文型の授業が始まった際に、僕はそれを確信すると同時に、英語学習に対しての熱が完全に冷めます。大学受験の攻略に、文型の理解が必要だということは、後になって知るわけですが(笑)。

そんな流れで、冷めきっていましたので、僕は高校時代に英語の学習は一切していません。テスト前に、さらっと教科書の内容を把握していただけです。そしてこれは、僕の同級生が読むと懐かしいと思われる内輪ウケの話ですが(このブログを読んでいる者がいるのかは不明)、当時の僕は、教師に指された際に、どんな問いにも必ず「that」と答えていました。ただ教科書を訳すだけの、つまらなすぎる授業に対する、僕なりのレジスタンスです(と、あえてカッコつけてみます)。英語教師からは、もちろんとことん嫌われましたけどね。


というわけで、改めて考えてみると、僕は英語の学習をまともにしたことなど、これまでの人生で一度もないのです。僕のこの、「日本の英語教育って、本当にくだらない」という価値観は、ゴリゴリの筋金入りなのです。難しくて理解できなくてムキーッッ!っとなって嫌いになった、というわけではないのです。中高時代の6年間、大学を入れると10年間、僕は日本の英語教育を難しいと思ったこともなければ、楽しいと思ったことも一度もないのです。


そんなわけで長々と、僕がなぜこんなにも日本の英語教育をディスってしまうのか、という話でした。



「・・じゃあ、あんたならどうするんだよ」と言われても、おかしくないですよね。僕も元教師(塾ですが)の手前、その指摘は受けて立たなければいけません。別に、誰かから実際に指摘されたわけではないですが(笑)。


僕が生徒に英語を教える上で最優先することは、前回の記事でも書いた通り、「まずは楽しくなる土台作りを!」です。単語のスペルを覚えたりといった作業的なことは、やんなくていいとまでは言いませんが、つまらないので後回しでいいです。まぁ、アルファベットを覚える作業だけは、最初がいいと思いますが(今は、小学校でアルファベットを教えていますね)。


楽しくなる土台作りの詳細として、「会話表現で遊べ!」と前回に書きましたが、僕はそれよりもまず先に生徒にマスターさせたいこととして、「カッコつけの発音」というものがあります。


日本語と英語の発音における一番の大きな違い、それは、“音にいちいち母音を含めるか、含めないか”です。例えば、日本人が「ホステル」と言う場合、ホ(ォ)ス(ゥ)テ(ェ)ル(ゥ)と、いちいち母音を含めて発音します。「ホステル」は、英語で綴ると「Hostel」です。これを外国人が発音すると、Ho は o を含むのでホ(ォ)で同じですが、s は後ろに u がないので、ス(ゥ)ではなく、ス(ッ)になります。ス(ゥ)よりも扱い半分、ス(ゥ)の(ゥ)を言う前に音を切っちゃう感じです。それと同じように、te はテ(ェ)のまま、最後の l は後ろに u がないのでル(ッ)です。

「Hostel」は日本人的な発音をすると「ホ(ォ)ス(ゥ)テ(ェ)ル(ゥ)」ですが、外国人的には「ホ(ォ)ス(ッ)テ(ェ)ル(ッ)」だということです。ちょっとわかりにくいですし、書いてみるとなんか違うというか、モヤモヤしますが。


この、ス(ッ)と抜ける感じの音。日本人は、これらをまず、練習するべきなのです。他にも例えば「Dog」は「ド(ォ)ッグ(ッ)」で、「ド(ォ)ッグ(ゥ)」ではないのです。これは実は、ささいな違いではないです。日本人にとっては、これこそが英語を苦手にさせる、まさに諸悪の根源です。


まずはこの、“抜ける感じ”をマスターすると、格段に発音がカッコよくなります。なんだか気持ちがよくなります。前回の、会話表現についての話の際にも書きましたが、僕らはどんどん、カッコつけるべきなのです。オレ英語を話せてるじゃんyeeah!、な気分に、どっぷり浸かるべきなのです。日本語の延長線上の、ダサダサ発音、ダサダサ表現から、まず最初にオサラバするべきなのです。


この “抜ける感じ” を、生徒がマスターした後のネクストステップとしては、僕ならばいきなり、英語の子供用のアニメを見せますね。そして生徒には、自力で “よく聞く音” を集めさせます。なんならば、スタート地点では「I am〜」すら教えなくてもいい。生徒に、自発的に「んっ、なんか【アィ・アム(ッ)】とよく聞こえるなぁ」と、気付かせるのです。まぁ、中学に入る時点で「I am〜」くらい知っている生徒がほとんどでしょうが。

子供用のアニメは、英会話力を育むのに、すごく役立ちます。大人の方々にも、確実にオススメできます。スピー◯ラーニングに高いお金を払うくらいなら、ツタヤで英語のアニメを借りた方が、よっぽどいいです。しかしディ◯ニー映画は、あまりおススメしません。あれは実用的な英語として扱うには、ちゃんとし過ぎています。英語がきれい過ぎて、リアルじゃないです。もっと安っぽい、さらにストーリーがくだらなくてそっちにあまり気をとられない、ニンジャ◯ートルズみたいなのがベストですね。


さらに僕ならば、ボキャブラリーを増やすために、生徒達を街に連れ出し、英語っぽいもの(カタカナ)を集めさせます。街には、いくらでも転がっています。先ほどたったの5分間、僕が近所をウロウロしただけで、

コーポレーション、クリニック、ギフト、プレミアム、ファーマシー、スペシャル、エンターテインメント、シンボル、キャンペーン、キャッシュ、コントロール・・・

といった、40個を越える英単語を、簡単に見つけられました。


生徒が集めた単語、その意味は僕はすぐには教えず、辞書も引かさせず、まずは生徒達に推測させます。その推測が正しかった場合、生徒は一発で意味を覚えますし、ボキャブラリーのストックに確実に入ります。そして例えばコーポレーションの意味を覚えた際には、その流れでカンパニーとオフィスとの違いを伝えれば、一気に3単語のマスターに繋がります。


この作業で僕が何を育みたいのかといいますと、それは“自発的に英語に触れる”というマインドです。教科書の、つまらない文章に出て来る、実用的でない単語を強制的に覚えさせられるから、生徒は嫌気がさすのです。単語を生徒の脳に押し込むのではなく、生徒から単語の世界に飛び込んで行くように仕向ける方が、絶対に効果的なのです。



というわけで、

①発音の、“抜ける感じ”をマスター
②子供用のアニメを観賞し、英会話表現に興味を持たせる、慣れさせる
③日常の中にある英単語を集めさせ、意味を推測させ、ボキャブラリーを増やす

この三つが、“僕が英語教師ならば、授業はこうする!”の核です。英語教師の皆さんからすれば、生意気に聞こえるかもしれませんがね。教科書を訳し、教科書に沿って文法を教えるだけの、型通りのつまらない授業しかできない皆さんよりは、はるかにマシです。

というかそもそも、実は日本の英語教育って、最終目標は

“英語文献を読めるようになる”

ことなんですよ。“外国人と、会話できるようになる”は、目標としていないのです。だから、文法とか単語ばかりを教え込もうとする。たしかに、東大に入るような人には英語の研究論文なんかを読める人はたくさんいるのでしょう。しかし、たとえ東大生でも、いわゆる日本式の英語教育に浸かっただけ(留学の経験等がない)では、英語を流暢に話せる人なんて、ほとんどいないでしょう。



日本は、英語教育を、根本から変えるべきなのです。僕はこれまで、塾では主に中学生を見てきましたが、昨今の中学生の“英語嫌い率”は、とんでもないことになっています。これまでの日本の英語教育は、日本人に苦手意識と拒否反応を植え続けただけの、完全なる、大失敗なのです。役に立たない“文献を読むための授業”を、役に立つ“会話するための授業”に、一刻も早く切り替えるべきです。


まぁ、僕がこうやって一人で吠えたところで、お上に届くはずがないですし、教育界が変わるはずもないです。しかし「英語を話せるようになりたい」と考える、学生や大人が、これを読んで「あぁ、なるほど」と思っていただけるだけでも、僕は嬉しく思います。







2016年4月8日金曜日

日本の英語教育に、モノ申す!!


春だっ! 4月だっっ!! いつものデータ公表!!!



【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(4〜3月:計738名)】

 ①アメリカ     109名(+13)
 オーストラリア   95 (+17)
③イギリス      77 (+10)
↓④日本        73 (+5)
 ⑤カナダ       67 (+8)
⑥台湾        37 (+6)
↓⑦ドイツ       34 (+2) 
 ⑧ニュージーランド  26 (±0)
 ⑨フランス      18 (±0)
 ⑩韓国        16 (+1)



【新規ゲスト数(泊数:滞在日数平均:稼働率)の月別まとめ】

4月:22(81 :3.68:22%)
5月:28(132:4.71:35%)
6月:11(60 :5.45:17%)
7月:65(205:3.15:59%)
8月:98(312:3.18:93%)
9月:79(278:3.52:93%)
10月:91(253:2.78:94%)
11月:74(227:3.07:84%)
12月:84(229:2.73:82%)
1月:59(198:3.36:73%)
2月:55(194:3.53:78%)
3月:72(242:3.36:83%)

計:738(2411:3.27:68%)



ウム、分かりやすい。1〜2月はやはりローシーズン、谷底であって、3月にはちゃんと回復してくれました。しかし一ヵ月の中にも大きな波があり、1〜9日の9日間がなんと35泊(稼働39%)、10〜31日の20日間(27・28はお休み)が207泊(稼働104%)で、2月とは前後が全くの逆。10日に一気にゲストが増えてからは、毎日フルかフルオーバー(11人以上)で、大忙しだったのでした。


4月は、かなり前からたくさんの予約をいただいておりましたし、1・2月はあまり忙しくなかったので充電できましたしで、実はキャパシティーを10人から12人に戻しております。それでも、すでにほとんどの日がフルです。どうも、ありがとうございます。

このまま5月まではキャパ12人で突き進み、経営的に少し余裕をもたせて、6月はガッツリ休んでどこかの国にでもバカンスに行こうかと今、検討中です。梅雨、嫌いですし。サッカーのEURO2016を、観まくりたいですし。ただ、やはり12人はキツい。改めて10人に戻そうかなぁ・・・。




さてさて、話は変わりまして。前回は、文の前半に英語の話題を少し書いたので、今回は、思いっきり“英語について”を、語ろうと思います。どうすれば英語力が身に付くのか、学校では子ども達にどのように英語を教えるべきなのかの、僕なりの意見を書きます。4月初旬の今は、進学の時期ですしね。



前回、「ゲストハウスで働きたいなら、せめて英語くらいは話せましょうね」と、エラそうな事を僕は書きましたが、では僕が英語を使いこなせているのかというと、実はそんなことはありません。僕の英語は、文法が完璧だとか、発音が美しいとか、そういう面は全くありません。

ただ、外国人と会話することに慣れているという、それだけが僕の武器です。外国人が何を話しているのか、伝えようとしているのか、ほとんどは理解できます。僕の言いたい事が、うまく言えなくて伝わらない、なんてこともないです。文法も発音も、レベルはたいしたことないが、会話はできる、というのが僕の現状の英語力です。

そもそも僕は、文法についてはズバリ言って、“ちゃんとしよう”という気が全くありません。それでも、しっかり伝わります。普通に会話ができます。以前は学生に英語を教える立場でしたし、文法ルール自体はわかっていますけどね。発音はもちろん、きれいな方がいいですし、もっと努力しなきゃなぁと思いますが。

ホステルのオーナーとして、外国人と接し続けて一年が経ち、僕の英語力は以前よりも着実に向上しています。最近は、あえて字幕無しで英語の映画を観たりもしますが、充分について行けるようになりました。英語の勉強は、基本的には僕はしていません。ただ、ゲストと英語で会話をする、毎日があるだけです。



勉強はしていませんが、実は僕は頭の中に、とあるアンテナを常に立てています。それは、7年前に世界を放浪していた時から、ずっと続けています。

僕は当時、海外の訪問先でいろいろな外国人と接している最中に、ふと、あることに気付いたのです。僕との会話で、相手の話の一文々々の、頭やラストに、
「Actually」や
「Probably」
がくっついていることが、異様に多い。僕は二つとも意味は知っていました(「実際に」と「おそらく」)が、それにしてもこの二つが明らかに多い。


疑問に思ったので、ある日、とある外国人に素直に聞いてみたのですが、彼は「そう言われてみればたしかにそうだね」といった程度の認識で、特に意識的に使っているわけではないとのことで。要は、これにはたいした意味はないのです。単語の意味である「実際に」や「おそらく」、それ自体が重要ではないのです。日本語で言うところの、「マジでさ〜」や「〜なんじゃね?」という感じの、軽いものです。本格的な意味を込めながら、「マジでさ〜」とは、僕らも言いませんよね。しいて言えば、会話をリズミカルにするために、そういうのを挟みますよね。


というわけで、前述の“とあるアンテナ”とは、会話相手の外国人の口から出る、「あれ?この表現、よく耳にするぞ」を感知するアンテナのことです。それが知らない単語だった場合には、もちろん僕は、意味を調べて覚えます。知っている単語でも、会話表現としては違う使い方だったりするので、少しでもそれを感じた際には、すぐに調べます。
「That makes sense!」
なんかが、そうです。直訳すると「あれは感覚を作る」になって、なんのこっちゃかわかりません。この表現は、「なるほど!」なのです。外国人、しょっちゅう言いますよ、コレ。

あとは、僕が何かを聞いて相手が「はい」の反応の際、その表現が単純な「Yes」や「OK」なことは実はそんなになく、
「Should be OK!」だったり
「Definitely!」だったり
「Kind of」だったりします。
「それ、いいじゃん!」「もちろん!」「ん〜まぁ、そうね」的なニュアンスです。僕らも、日常の日本語の会話で誰かに何かを聞かれて、ただ「はい」と応えますか? 同じ“同意”や“了解”の意思表示でも、いろいろな表現を使っていますよね。


そして、英語が苦手な僕ら日本人は、こういった会話表現を率先して覚えていく方が、英会話が確実に楽しくなります。会話にリズムが生まれ、なんというか、“俺、ナチュラルに話せているじゃん感”が、じわじわと出てきます。


外国人と英語で話すことを、「楽しい!」と思えなければ、英会話力は伸びません。何よりもまずは、「楽しい!」の土台を作るべきなのです。なんちゃっての、カッコつけでもいいので、外国人がよく使う表現をモノマネし、どんどん使うべきなのです。よく言われることとして、“英会話を最短でマスターする方法は、外国人の彼女(彼氏)をつくることだ”というのがあります。これ、絶対に間違いないです。英会話が「楽しい!」になる土台として、これ以上の舞台はないですからね。



さらに、僕らが中学や高校で習った英語、その教科書にあった会話文、実はあれにはリアルさのかけらもありません。
A:「How are you?」
B:「I'm fine, thank you. And you ?」
のやりとりなんて、僕は過去に一度もした事がないですし、誰かが話しているのを聞いたことすらない。こんな表現、覚えてもムダです。また、日本の英語教育って、なんで単語のスペルをいちいち覚えさせるんですかねぇ? これまた、時間のムダです。例えばハンバーガーのスペル〈hamburger〉、これは僕はたぶん中学二年くらいで覚えましたが、その後の人生で一度も書いた事がないんですけど(上記が初めてです)。そういう、至極つまらない、全く実用的でない内容の授業ばかりだから、英語を嫌いになってしまう子どもが多くいるのです。


ある程度、英語に耳が慣れて外国人の会話を聞けるようになると気付きますが、文法は、外国人だって実はけっこうテキトウです。時制とかも、しょっちゅうズレます。文の最期をムリヤリ⤴させれば、それで充分に疑問文です。それに、外国人からいただくメールにだって、スペルミスが山ほどあります。

しかし、日本人は文法やスペルの正確性ばかりをテストで問われます。その結果、「文法をちゃんとしなきゃ」の意識ばかりが先行し、いちいち考えてしまい、臆病になってしまい、リズミカルな会話を生み出す事ができません。なので僕はあえて、極端なスタンスをオススメします。「文法は正確じゃなくてもいいから、まずは会話表現で遊べ!」です。



こんなことを書くと、世の英語の先生方に怒られちゃうかもしれませんがね。でもすみません、僕も元々は教師をしていた者です。そして今は日常で、日本語よりも英語を使うことが多い立場です。よってどちらも知った上で、それなりの経験をふまえた上で、自戒の念も込めて「日本の英語教育は、本当にしょうもない」という内容の文を書かせていただきました。

クドいようですが、僕はとにかく、日本の英語教師の皆さんには“英会話は楽しい”と思わせる土台作りを、生徒に対してもっと、もっとしていただきたいのです。ほとんどの教師は、ただ教科書をなぞっているだけで、惹き込まれなかった生徒は置き去り状態。文法の指導にステップがあるだけで、英語といかに楽しく触れ合うかには、ステップがない。要は、長期的な視点が欠けているのです。


まして、生徒に〈hamburger〉等といった、使い道のない単語のスペルを覚えさせ、テストでそれを問うとは。生徒の英語力を、“記憶力”で評価するとは。まさに愚の骨頂。英語力を育むベースとなるのは、記憶力ではありません。経験値です。どれだけ多くの、生きた英語と接したか、なのです。


まぁ、これはもちろん、学生に限った話ではないですね。これから英会話を学ぼうという、そんな大人の方々は、まずは会話の文頭に「Actually〜」をつけてみると、気持ちがいいと思いますよ!






2016年3月31日木曜日

ホステルスタッフに、向いている人・いない人。


東京都の桜の開花宣言があってから、すでにもう十日。ずいぶんのんびりとでしたが、やっと今日あたり、満開のようですね〜。“日本のベストシーズンは、桜の季節!”が外国人にも知られるようになったおかげか、YAWP! backpackersもここしばらく、ずっとフルです。そのままの勢いで、4月もすでに、ほとんどがフルです。どうも、ありがとうございます。




さて今回は、ホステルを経営するにあたり、というよりも、ホステルのスタッフになりたい方々に宛てるイメージで、文を書きます。



僕のところにホステルの起業相談に来る方々の多くからは、「トラブルとかありますか?」という質問をよく受けると、以前このブログに書きましたが、同じくよく受ける質問に、「英語ができないと厳しいですか?」というのがあります。

僕のその質問に対する応えは、明確です。「厳しいですよ」です。“英語を話せる”は、ベター条件ではないです。もはや、マストです。これは僕の主観だけでの話ではありません。ほとんどのホステルが、スタッフ求人要項には、“英語を話せる方”や“英語力必須”といった要件を入れています。


ホステルのスタッフって、いわゆる“労働内容”としては、ゲストのイン・アウト対応とお掃除がメインなのは間違いないですが、もう一つ、非常に重要なタスクがあります。“ゲストのストレスを減らし、安心感をあたえる”ということです。ゲストにとって、言葉が通じない環境というのは、もちろんストレスです。街ではいいんですよ。例えば原宿の靴屋で英語が全く通じなくても、値段さえわかれば、買い物には特に支障はない。試着したい、等の要望も、ジェスチャーだけで充分に伝わります。その程度のストレスであれば、一瞬で消えます。


対してホステルというのは、ゲストにとってはノンストレスでいたい場所。彼らは当然、リラックス空間を求めているわけです。短期間ながらも、そこで生活するわけですから、「試着したい」程度では済まない、いろいろな質問や要望が発生します。それが伝わらない、英語がすんなり通じないストレスフルな宿では、ゲストの居心地が良くなるわけがありません。


さらに宿のスタッフというのは、「いざとなったら助けてもらえる」という、期待と信頼を受ける立場でもあります。僕らスタッフは、そのポジションを自覚し、受け入れる必要があります。実際に、数は多くありませんが、ゲストが外でトラブルに巻き込まれ、エマージェンシーな連絡を受ける事はあります。その対応には、もちろん僕は、最善を尽くします。しかしスタッフが英語NGの宿では、「どうしよう!」という内容の電話を受けて、いったい何ができるのでしょう? トラブルの内容を理解できず、もちろん対処法のアドバイスも出来ず、頼りないこと、この上ないですよね。


というわけで、くどくどと書いてしまいましたがとにかく、ホステルのスタッフをやりたいという人は最低限、英語は話せてね、ということです。それどころかむしろ、それだけでは不十分。英語が話せる、だけのスキルでは、ホステルのスタッフとしては全然、物足りないです。




ホステルのスタッフには、“英語を話せる”よりももっと、重要な事があります。性格、メンタルの面です。他者とコミュニケーションをとるにあたり、相手の懐に入り込むことに、積極的かどうかです。


外国人、特に欧米人は、おしゃべりが大好きです。とにかく会話を楽しみます。ほとんど一方通行な、話す:聞くの割合が9:1くらいの外国人も少なからずいて、なかなか大変ですが。とにかく、“会話”というのは、彼らにとっては娯楽なのです。「話しかけないで!」なオーラを放つ外国人なんて、皆無に近いです。


なので、相手が日本人だと「こいつ、ウザいなぁ〜」と思われかねないくらいの積極性の方が、外国人にはちょうどいいのです。スキあらば、どんどん話しかけるべきなのです。僕は、外国人ゲストがお出かけする際には「いってらっしゃ〜い」の前に「どこに行くんだい?」と必ず聞きます。特に急ぎでないゲストとは、それをきっかけに「〜に行くんだけど、オススメの店とかない?」といった会話が始まり、そのまましばらく、くっちゃべったりします。もちろん、すぐに出かけたがっているゲストは、行き先だけ告げてそのまま出ます。

そしてゲストが帰って来たら、僕は「おかえり〜」の後に必ず「〜(街)はどうだった?」と聞きます。たいていのゲストは、嬉しそうに、楽しそうに、「アレがエキサイティングだった!」や「こんなのを見つけて買って来た!」といった話をし始めます。この、“今日の出来事トーク”を嫌がる外国人ゲストは、全くと言っていいほどいません。

彼らは旅の最中なのですから、日本での出来事に一喜一憂していますし、基本的には、その日の出来事を誰かに話したいのです。彼らのその欲求や熱を、いつでもウェルカム状態にしておくというのは、ホステルのスタッフにとってはとても大切なことだと僕は考えます。


外国人ゲストにだって、“空気を読む”という感覚はそれなりにあります。相手が話を聞きたがっているのかどうか、そのアンテナは、ちゃんと立っています。オトナなので、一方的に“聞いて聞いて”を押し付けることはしません。「どうだった?」という一言で、僕が“話を聞かせてよ”のスタンスを見せる事で、彼らはそのスイッチを入れるのです。




この、ちょっとウザいくらいの積極性と、ゲストの“話したい願望”の受け入れ態勢。要は、【聞くために、話しかける】。これを自然にこなせる人は、確実にホステルスタッフに向いています。間違いなく、皆から愛される良きスタッフになります。逆に、たとえ英語を満足に使いこなせようとも、外国人と接することに二の足を踏んでしまうような人や、話かけられるのを待ってしまうような人は、この仕事は全く向いていません。



考えてみたら、これってけっこう、狭き門のような気がします。なんで今回、こんなことを書いたのかというと、最近「ウチで働きたい」と言ってくれる日本の若者がすごく多いもので。要はこれが、僕がスタッフに求める最も重要なことなので、伝えておこうと思ったのです(このブログを読んでいなかったら、意味ないですが)。まずは、そこを理解した上で、若者達にはこの素晴らしきホステル業界に、どんどん飛び込んで来て欲しいと思います。




2016年3月23日水曜日

オープン1周年!!!


YAWP! の3月は、9日まではゲスト数3〜5人の間を彷徨い、なかなか寂しい日々だったのですが、10日に一気にゲストが増えて以降は、ほとんど毎日がフルで、楽しく賑わっております。



今日は3月23日。オープンしてから、ぴったりちょうど一年です。

この場を借りまして、この一年の間にYAWP!backpackersに関わってくださった方々、泊まっていただいたゲストのみなさまに、あらためてお礼を申し上げます。本当に、ありがとうございます。

以前にこのブログで宣言した通り、僕は特別なイベントのようなものを開催する予定はありませんが、昨晩はゲストとカラオケで盛り上がりました。今夜もゲスト達と宿で記念パーティで、明日も宿でパーティ。たまたまこのタイミングで来泊してくれたゲストは、毎日がパーティーナイトで、ビックリかもしれませんが。まぁ、年に一度くらいは、そんな時期があってもいいと思います。2〜3人は、三日間全部参加するっぽいです(笑)。





さてさて今回は、“なんか、すごいことになってる!”という話です。



このブログは、YAWP! backpackersのオープンよりだいぶ前、2014年7月からスタートしました。葛飾区高砂にある、ビルを購入した直後からです。

それから半年強、オープンの2015年3月までは、僕は「ブログやってまっせ」を公にはしていませんでした。よって当然、閲覧数は雀の涙。一日あたり1とか2とか、そんな寂しい数でした。

そして3月に、宿のホームページを立ち上げ、それと同時にこのブログの存在を公表し、少しは知られるようになったわけなのですが、それでも閲覧数は多くてもせいぜい20とか、その程度だったのです。


・・・それが、年末だったか年始だったか忘れましたが、二〜三ヵ月前のとある日になんとなくブログ閲覧数をクリックしてみたところ、なぜかいきなり爆発的に増えていたのです。一日100が当たり前のようになっており、日によっては200を越えている。僕は週に一度くらいは常に確認していましたし、明らかに“じわじわ増えた”ではなく。確実に、いきなりドカンと増えていたのです。


というわけで、前述の“なんか、すごいことになってる”の“なんか”とは、このブログの閲覧数のことなのでした。



それに初めて気付いた時は、僕には喜びの感情は全く起きず、正直「キモチわるっ!!」と思ったんですよね。いきなり5倍に増えるなんて、あきらかにおかしい。僕の気付かないうちに、よくわからない何かが起きたのかと・・・。

しかし僕の性格的には、そこからの連鎖で「なんでだろう?」の追求欲が発生するのは自然の流れでして。その日から“なんで急に増えたのか研究”が始まりまして。



その結果、けっこう簡単に辿り着いた結論は、

①このブログは、昨年8月8日の記事「ホステル(ゲストハウス)経営って、儲かるの?」だけが、断トツで閲覧数が多い。

②YahooやGoogleで“ゲストハウス”と検索すると、“ゲストハウス 経営”と予測キーワードが一番上に出て来る。

③“ゲストハウス 経営”で検索すると、前述の記事「ホステル(ゲストハウス)経営って、儲かるの?」が検索2位にヒットする。


つまりは、昨年の12月頃から、“ゲストハウス 経営”と検索した人の検索結果には、僕のブログが一発でヒットするようになり、そういう方々が読むようになった、ということなのです。



一日100人といっても、8月8日以外の僕の記事を読んでいる方も多いでしょうし、実際には初めて「ゲストハウス 経営」と検索して僕のブログを見つけ、それを初めて読む人は、半分とかそんなもんでしょう。逆に、何度も同じ記事を読むような人は少ないでしょうから、僕の勝手&テキトウな予想では、毎日50人くらいの日本人が、新規で僕のブログに触れている、と考えられます。過去にこの記事に新規アクセスした総件数(4500件超)を、50で割ると90になり、ちょうど3ヵ月くらいなので、だいたいそれで合っています。

つまり、毎日50人もの日本人が、「ゲストハウスを経営してみたいな」「ゲストハウスって儲かるのかな」といった興味を持ち、検索して僕のブログを見つけ、読んでいるわけです。毎日新規で50人、という数字が多いのか少ないのかは、人によって判断が分かれるかもしれませんが、僕は非常に多いと感じています。


ちなみに、Google のキーワードプランナーで研究すると、この三ヵ月の間に「ゲストハウス 経営」との検索があった数は3600件。検索サイト元はGoogleが約55%でしたので、Yahoo!等も含めた全検索数の推測値は6500。三ヵ月の間に、日本中の6500人が「ゲストハウス 経営」と検索している(その内、新規の4500人が僕のブログを開いた)わけでして、一ヵ月では2000超。もちろん、同じ人が何度も検索するケースを考慮すると、これよりも数は減り、毎日新規で50人(月に1500人)とした先ほどの計算と、似たような結果になります。


そんな、テキトウなくせに長々とやった計算ですが、要は“一ヵ月で1500人もの人々が、ゲストハウス経営に興味を持ちはじめている”ということなのです。日本全体での話とはいえ、それって、多くないですか? “ベッキー”の1700万、“清原”の230万なんかに比べれば、すごく少なく感じますが(笑)。




「俺のブログ、最近めっちゃ読まれてるぜ、やったぜウヒョ〜!!」という話では、もちろんないですよ(笑)。むしろ僕は、責任を感じています。なぜならおそらく、僕のブログを読んで「なんだ、ゲストハウス経営って厳しいんだ。ビジネスとしては魅力的じゃないね」と知り、手を引いた方が、それなりに多くいると思うのです。自意識過剰かもしれませんが、実際にウチに起業のアドバイスを求めに来る方々からも、そういったことをよく言われます。


まぁ、資金力も経営戦略もなく、ファンタジーレベルで「ゲストハウスやりたい!」になってしまっている方々には、業界の現実を伝えるのは悪くないと考えますが。しかし、ちゃんと資金があり、本気でやる気のある方々の、そのパッションを僕は決して削ぎたくありません。



というわけで、以前にこのブログに書いた“そろそろネクストステップの行動を起こそうか”というのは、そんな“本気でやりたい、資金もある人”を巻き込むものです。地方はまだしも、東京に新しくオープンするホステルはここのところ、企業が経営する大規模なものばかり。僕にはそれが、すごくつまらない。個人が経営する、個性的な小〜中規模のホステルの開業が、もっとあったほうが絶対に面白い。業界全体の活性化のためにも、確実に良い。


といっても僕は別に、起業や経営のコンサルをしたいわけではありませんよ(ショーンTとかに改名したりして笑)。むしろ、ゲストハウス開業のセミナーに参加したり、コンサルタントを雇うといった行動は、時間とお金のムダでしかないと考えます。最近はそんなのが日本中に大量発生していて、ウンザリです。ウチに来ていただければ、僕はいくらでも無料でアドバイスしますよ。そのビジョンがファンタジーだと僕が捉えれば、バッサリ切り捨ててしまうこともありますが。



とにかく僕は、、ゲストハウス経営を夢見る方々に対して、今まではその芽を摘んでしまってばかりいたわけなのですが、今後はその夢を叶えるサポート体制も、整えて行きたいと考えているということです。


まぁ僕の性格上、相変わらずマイペースでのんびりな進捗具合ですけどね。プロジェクトの骨格がまとまりましたら、このブログ上でまた報告します!!