2018年6月15日金曜日

Airbnbの、誤解を解く!!




6月15日。・・ 僕は今日から夏休み! サッカー観戦ざんまいな、贅沢な日々の到来です!!

昨晩の開幕戦のロシアvsサウジアラビアは、さっそく凄まじくエキサイティングな試合でしたね!!!


しかしながら、サッカーを語りたい熱は今回も脇に置いておきます。それよりも今日は、何といっても記念すべき、民泊新法の施行日です!! テレビのニュース番組なんかでも、特集がたくさん組まれていますね。


僕が“Airbnbが4万軒を一斉に削除”という情報を手に入れたのは今月2日ですが、実際に検索してみて“いかに過疎ってるか”に気付いたのが4日で、その日の内に一気に登録の手続きを完了しましたので、僕のAirbnbライフは今日までに11日が経った、ということになります。

その間に、受けた予約の数は6件。人数で言うと、10人。それだけを見るとたいした実績ではありませんが、Expediaは7件(9人)、hostelworldは3件(8人)、ホームページは2件(5人)なので、人数的にはAirbnbはすでに全OTAで最多です。4日に開始して最初の数日の間にドドッと予約が入り、しかし急に止まってここ最近は小康状態になっているのが、なぜかはよくわかりませんが(たまたまでしょう)。まぁ、ウチはこれから夏休みに入るわけですし、むしろこのタイミングにこんなに多くの予約が入るのは、異例のことです。


というわけで今回も前回同様、Airbnbについての話題です。前回の記事について、これまでもよくこのブログにコメントを書いていただいているヨシケイさんという方(僕はまだ、面識はありません)と、意見というか情報というかの交換をさせていただきました。

その内容は、前回の記事のコメント欄を読んでいただければわかりますが、この際、少なくとも事実関係はハッキリ知りたいなぁと思い、僕はAirbnbに質問をぶつけてみました。直撃取材! ジャーナリストぶってみた(笑)!! 対応してくれたスタッフの方は、とても親切で感じがよかったですよ。カオス状態で超多忙な、今日この頃でしょうにね(どうもすみませんでした)。



僕なりに把握した事実をまとめると、

① Airbnbはこれまで幾度に渡り、未登録者(闇民泊)に対して正規の登録を促す通知を送っていた。説明会も、何度も開催した。
② 通知には、「未登録宿は、6月15日に全て削除する」と記載していた。
③ しかし未登録宿がすでに受付済みの、6月15日以降の予約は、有効という理解だった。
④ つまりAirbnbは闇民泊に対して、「6月15日までは、その先を含む予約の受付を継続してもいいですよ(強制キャンセルはしません)」ただし「6月15日以降は、新たな予約の受付はできませんよ」というスタンスだった。
⑤ システム的にも、削除された宿でも、受付済みの予約を履行することは可能。
⑥ 6月1日に、観光庁から「6月15日以降は、未登録宿には一切の迎客を認めない。全てキャンセルとせよ」との指導が、いきなり入った。
⑦ Airbnbは観光庁と交渉するも、決裂。従わざるをえなくなり、実際に“未登録宿・全削除、それらへの予約・全キャンセル”を断行した。

・・・ということですね。この内、おそらく一番の問題であろう認識のギャップ、〈Airbnb:すでに受けていた6月15日以降の予約は、未登録宿だとしても、有効〉←→〈観光庁:未登録宿には、6月15日以降は誰一人として泊まらせない〉・・が、どうして発生してしまったのかは、さすがに教えていただけなかったので、僕にはわかりません。Airbnbは以前に観光庁に問い合わせていたそうですから、少なくともこれは

Airbnbの理解不足か、勘違い?
観光庁の説明不足か、心変わり?

のどれか、なわけですが。

僕はまだ短い間ですが、Airbnbと関わることで、彼らは“かなりちゃんとしている会社”という認識になりましたので、個人的には“観光庁が心変わりした”という説に一票を投じたいと思いますが。僕も以前「聞いていた話と違う!」系で、役所にさんざん振り回された経験がありますし。


しかしながら、「すでに受けていた6月15日以降の予約は、未登録宿だとしても有効」としていたAirbnbの姿勢も、役所に確認した上でだったのか勘違いだったのかは知りませんが、多分に問題があったと思います。民泊新法の成立が決定してから、施行までは一年以上の期間があったわけです。Airbnbの独自の判断で、未登録宿の削除の日程を前倒しにすることもできたはずです。観光庁の心変わりに振り回されたのかもしれませんが、結果として大きな混乱が生まれたのは、期限をギリギリに設定していたから、というのも大きいはずです。

とはいえ、観光庁のお達しは、もちろんAirbnbにだけピンポイントで送られたわけではありません。“自在客”をはじめとする中国系の民泊サイト、そしてBooking.comやagoda等の大手宿泊予約サイトにも、同じく「6月15日以降の未登録宿は全てキャンセルさせよ」との指令が下っています。当然、これら全てのサイトで削除が始まっていますが、どこよりも早く対応したのと、強制キャンセルを受けたゲストに対する補償やサポートをどこよりも誠実にしようとしているのが、Airbnbなのは間違いありません


それらプラス・マイナスの面を全てひっくるめると、僕のAirbnbに対するスタンスは、「見直した」「充分によくやっているじゃん」となります。少なくとも、非難の対象にはなりえません。

もちろん僕は、観光庁に対しても、非難の気持ちは皆無です。むしろ、素晴らしいと思っています。「法律を絶対に遵守せよ!」と、極めて厳しい態度を示してくれたのです。ゲストハウスを経営し、闇民泊の撲滅を求め続けていた僕が、これに喜ばないはずがありません。ありがとうございます、観光庁!!!




最後に、ネット等でチラホラ見かける “今回の民泊新法の施行は、日本の観光産業の発展にとってはマイナスだ” “観光立国を目指すという、政府の方針とは逆行している”といった意見に対して。僕はこれには、心の底から「バカか?」と言いたい。


民泊の隆盛は、世界的な流れですし、日本でもどんどん発展して欲しいと、僕は考えます。しかし、そこにルールがなくてどうする。

まともなルールが存在せず、闇民泊が横行し、ホストに責任感はなくゲストもやりたい放題。ゲストは近隣住民から疎まれ、「あの部屋に泊まっている連中よ」と後ろ指をさされ。そんな現状を今後も継続させることが、是なわけがないでしょう。


きちんとしたルールの元に、正しい民泊が推進され、ホストは真っ当な責任感を持つ。ゲストもルールを順守し安全を保証され、近隣住民もその健全さに納得し安心し、街の誰しもがゲストを歓迎する。観光産業にとっても、外国人観光客にとっても、日本全体にとっても、そんな未来の実現が最上なのは間違いないじゃないですか。それこそが、あるべき“観光産業の発展”でしょうが。


今回の、強制キャンセルに絡んで発生した混乱は、一過性のものです。今日から施行された民泊新法は、全てにおいてプラスです。これによりダメージを受けるのは、これまで闇民泊をしていたチートなバカ連中だけです。真の“観光産業の発展”を共に目指せないような愚かな者々は、この新法でもって、追放されればいいのです。





2 件のコメント:

  1. タクロウさん

    続編ありがとうございます。
    エアビーに直接聞いてしまう、その行動力がさすがです。事実関係がはっきりして、よくわかりました、ありがとうございます。

    確かに、エアビーは意識の高いリーディングカンパニーです。彼らが提供してくれるプラットフォームをどう活用できるか、まさに観光立国をめざす日本が試されているところですね。

    民泊独自の魅力をちゃんと提供できるなら、それはそれでホテルとは違う存在価値があるはずなので。

    新ルールのもとで、どのようなモデルが持続可能なのか、私も引き続き前向きに考えてみようと思います。

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    1. ありがとうございます!

      次は宿の経営者目線で、Airbnbの運用の良い点・悪い点についてを書きたいと考えています。次、といっても次回の更新で、、という意味ではありませんが。

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