2021年11月19日金曜日

「俺のこだわりを聞いてくれ!」番外編





だいぶ寒くなってきましたねぇ〜


いきなりですが先日、たまにはfacebookになんか書くかなと思い、特に意味も無く「プーマのスニーカーのフォームストライプをひっぺがしたら、いい感じになったぜ〜」的な発信をしまして。その後、友人との呑みの席でも、それ系の話題で盛り上がりました。


というわけで今回は、僕の脳内にある“服へのこだわり”について、いつものように「こんなアイテムを買ったよ! 持ってるよ!」という発信ではなく、むしろ真逆の「俺はこういう服は買わねぇんじゃい! 」を語ろうと思います。性格のひねくれを丸出しで。

というか、そもそも論として。一年ほど前にこのブログにて発した“俺的・旅のセブンルール”も似たようなもんですが、実は僕は、自分の行動に縛りを作るのが好きなんですよ。それは、僕が自由を享受しているからこそできることですし、その上でセルフ制限を設けることで、よりいっそうの自由が生まれるのです(いきなり哲学的なことを言ってみた)。僕が旅先でネットに全く触らないのは、「自由でいたいから」なのです。なんのこっちゃ。


僕がお金を使う最大の矛先は、洋服類なのは間違いありませんが、購買のルールが何でもアリだと、逆につまらないのです。価格帯も素材も種類もジャンルも多過ぎるので、全部を相手にすると疲れますしね。というわけで僕は、「ハナっから買う気ゼロ、見る気ゼロ」というアイテム群が、すごくハッキリしておりまして。種類ではパーカー、カーディガン、ロングコートなど。素材ではコーデュロイやベロアあたり。これらがアパレル店に置いてあっても、僕は完全スルーで見向きもしません。店員さんから薦められても「あ、それ系は着ないんで」と、あっさりドライな反応をします。

さらに僕には、種類や素材への好き嫌いだけではなく、イデオロギー的なNGを出している対象もいろいろとありまして。よってここからは、それ系NGの主な三項目についてを、箇条書きで語ります。あくまで僕の個人的なポリシーで、他者が何を着るかの判断にイチャモンをつけるような意図は全くありませんので、悪しからずです!!


↓↓↓【イデオロギー的に、俺が買わない服!】↓↓↓


① どこのブランドの商品か、見るだけで判っちゃう物

前述のfacebookの発信がまさにこれ絡みですが、僕はナイキのスウッシュもアディダスの三本線も、ヴィトンもシャネルもグッチも、いわゆるシンボルマーク的なアレらがある商品は全てNGです。けっこう好きなブランドのパタゴニアでさえ、ロゴが胸元にある物は買いません。同様に、ノースフェイスのダウンやポロ・ラルフのニット等の、胸の小さなワンポイントも、全て嫌い。その理由を一言で言うと、「商品の質やデザインではなく、ブランドネームで買わせようという魂胆ね〜」と捉えてしまうから、ですかね。シルエットやデザインが超カッコいい商品でも、見えるところにロゴが乗っかっていると、一気に「ダサいッ!」へと評価を下げてしまうんですよ。ストーンアイランドとか、マジでもったいないと思います。

すると、僕が嫌いなのは“ロゴマーク”なのだと思われるかもしれませんが。僕は根本的に、街ですれ違う誰かが僕を見て「あ、この人が着ている服は◯◯だな」と、絶対に気付かれたくないんじゃ〜!という、とてもおかしなヒネクレ性質がありましてね。そのせいで、リーバイスのジーンズやバーバリーのコート、バブアーのブルゾンといった“見たら判る系”の定番なアレコレも、僕は一切買いません。レッドウィングのブーツや、クラークスのワラビー、ビルケンシュトックのサンダル、、それらも全てがNG! 絶対に買わんッ!!

買わん! 着ん!


② 雑誌やTV等に、宣伝・広告を打っているブランドの物

ファッション誌を開くと主に巻頭に、バーバリーやプラダ、ディオール、セリーヌ、そういった海外有名ブランドの見開き広告が、しばらく続きます。商品を紹介するわけでもなく、イケメン・モデルがドヤッとカッコつけてるだけのアート写真みたいなあれらに、どんな費用対効果があるんですかねぇ・・? 雑誌自体の売上げよりも、広告収入の方が多いファッション誌がけっこうある(広告がつかないと廃刊)ことは、理解しておりますが。それにしても、僕がああいった広告を見て「このブランド、カッケェ〜。買いてぇな〜」とウットリしたことなどは過去に一度もなく、むしろ逆に「こういう無駄な経費を削減して、商品の値段を下げるなり、質をさらに上げるなり、従業員の給料をUPするなりしろよ」といつも思います。ヒネクレ過ぎていて、引かれそうですが。

こんなのに効果あるんか?

というわけでこの点を理由に、伊勢丹や阪急にテナントが入っていそうな、外国のいわゆるハイ・ブランドのほとんどが、僕はNGです。仮に10万円でバーバリーのコートを買ったら、雑誌で広告を見る度に「あの10万の内の1万円くらいは、こんなもんに使われてるのか」となり、勝手にゲンナリしてしまう(笑)。マルジェラなんかは広告を打たない戦略のようなので、NG対象ではないですが。

見開き広告でなくても、とあるブランドが雑誌の特集になっていたり、TVで頻繁に紹介されていたりしたら、僕は「うはぁ〜」と冷めてしまう。とにかく僕は、洋服類に関しては“宣伝臭”が大嫌いなのです。これも要因の一つとなり、ナイキやコンバース、リーバイス等の大量生産系を全く買いません。“スタイリストの私物”みたいな企画でサラッと単品で紹介されるのは、楽しめるんですけどね。どこかの粋なセレクトショップに、有名ではない(一切の広告を打たない)ブランドとプラダのコートが2着並んでいたとして、それが同じ値段だとしたら、商品のクオリティ(生地や裁縫の質)は確実に前者の方が高いですよ。それは、服オタク歴25年の者として、僕は自信を持って言えます。


③ “すわっ! 搾取してやがるな!?”と感じる物

先日、〈グリード ファストファッション帝国の真実〉という新作映画を観ましてね。別にそれに影響を受けたわけではなく、僕のこのポリシーは元からなのですが。この映画の主人公は、H&MやZARA等のいわゆるファストファッションブランドの先駆者とも言える、TOPSHOPのオーナー:フィリップ・グリーン氏をモデルにしておりまして。まぁ〜、見事なまでの成金。金儲け至上主義(笑)。

この映画では氏の、スーパーセレブで狂乱な誕生日パーティーの様子と、厳しい労働環境にあるスリランカの裁縫工場の実態を、交互に観客に見せます。スリランカの女性達、一日10時間もひたすらにミシンと戦って、日給が500円だそうです。時給ではなく、日給ですよ! これが億万長者の超リッチで大富豪なセレブ社長が支払うと決めた、彼女達の過酷な労働への対価ですよ!!

というわけで、僕は洋服を買う際には、例えばTシャツでしたら「これの全てを一人で切って縫ってするなら、一時間くらいかな? すると東京ならば労働対価は最低1000円だ」といった視点がまずあり。そこから「材料費や輸送費、販売店の利益などを加算すれば、5000円くらいか?」とテキトウに計算しましてね。そうして僕は、新品の販売価格が5000円を下回るTシャツを見ると、「どこぞやの国の貧困者から搾取しまくって作った商品なわけね」・・と、悲しい気分になってしまう。

そんな感じで、僕は服の種類ごとに、買ってもいい値段の“下限”ラインがありまして。これより安い商品=搾取の結果、と判定するのです。安すぎる服を見ると“作った人は泣いている”と捉え、「こんな現実に迎合してたまるかよ!」となります。その下限値をおおまかに書くと、

Tシャツ、スウェット:5千円
Yシャツ、ニット  :1万円
パンツ、ジャケット :1万5千円
コート       :2万円

です。別にこの「作った人の涙」な感覚を、誰かと共有したいという念はなく、こんな特異な価値観を他者に押し付ける気も全くなく。あくまでも僕の個人的な平等意識、自己満足なポリシーとして、“安さに振り回されない”ためにこのラインを守るのだ、ということです。



上記の①②③で明確にお分かりかと思いますが、

・どことなく漂うチープさで周囲にすぐにバレてしまい、
・そこら中のメディア媒体にアホみたいに広告を打ちまくり、
・僕が“搾取”を意識してしまう値段の下限ラインをほぼ全商品が大幅に下回る

そんなファーストリテイリング社(ユニクロ、GU)は、僕にとってはスーパーメガトン級なドNGのメーカーです(笑)。それより何よりも、僕がこの会社を決定的に嫌いになったのは、一年ほど前にTV東京の〈ガイアの夜明け〉にて、柳井社長が環境問題だのサステナブルだのとキラつき、「我が社は社会貢献してます」なドヤ顔をしまくっているのを見た時です。「まさに薄利多売の象徴的存在! 大量生産・大量廃棄のビジネスで大成功しておきながら、よく言うわ!!」と、僕は強い吐き気を覚えました。

しかもこれは、新疆ウイグル自治区での人権無視、搾取っぷりを方々から指摘され、柳井が「ノーコメント」で逃げた、そのすぐ後での放送です。この「我が社は意識高いぜドヤッ!」は、これ以上のイメージダウンを食い止めようと、必死に考えた末のあざとい戦略的な発信でしかない(TV東京にいくら払ったんですかね?)。一方で前述のTOPSHOPのオーナーは、金儲け主義も搾取の事実も隠さず、「俺は資本主義の勝者」なニタニタ顔をちゃんと公に見せていましたので、ええカッコしいでチートな柳井よりかは、まだマシです。


僕はユニクロを嫌いになりすぎて、だいぶ前(ここまで性格が歪む前)に買ってしまっていてタンスに眠っていた(笑)いくつかのユニクロ服は、全て捨てちまおうかと迷いましたが、それはそれでよくないなと思い、4軍くらいの扱いにして、汚れ仕事の際などに着ています。新規で買う気はゼロ(店に入る気すらない)なので、今持っている物がボロボロになれば、連中のビジネスとは完全にオサラバです。

ユニクロと、禁断(笑)のコラボをしてしまったジル・サンダーや、JWアンダーソンも、僕的には「二度と買わない!」のリスト入り。アンダーカバーがGUとコラボ、というニュースを見た時にも、さらにガッカリ(アンカバ、もう買わんよ・・・)。あんたら、プライドないのかよ? というかそもそもユニクロに限らず、環境やらサステナブルやらといったキラキラ圧を全面に押し出している洋服のブランドは、僕は基本的に信用しません。

古着を買う。それをボロボロになるまで着続ける。洋服においては、これこそが環境に対する一番の貢献でしょう? ファストファッションが台頭してからの、ここ20年のアパレル業界における最大最悪の問題は、過剰生産と大量廃棄。国内だけで年に30億着も供給され、その内の半分、15億着以上が売れ残りゴミになっている。古き善きアパレル文化、好循環のサイクルを、誰が根元から破壊したんだよ? 毎月毎年、どれだけの量を廃棄処分しているのか、正しい数字を公表してみろよ!! ファーストリテイリング社に、環境問題を語る資格無し!!!


というわけで僕は今後も、新たな洋服の購入チョイスは基本的に、<ブランドの主張はロゴではなく質で><広告を一切打たず><ちゃんと高額で(笑)職人さんへの対価が高い>、一点モノのアルチザン・ブランドのお品のみ。もしくは、古着しか買いませ〜ん!!

どの口で言ってやがるんだ!!?




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