2015年4月25日土曜日

ちょっと遊びすぎかもなぁ・・・


相変わらず、のんびり宿業やっています。ゲストの数も、さほど変わらずです。集客のための努力は、ずっとな~んにもしていない状態ですからねぇ。むしろ、よくこんなに来てくれるもんです(感謝・感謝)。僕は宿の経営にすっかり慣れ、最近は時間に余裕がかなりあります。ここのところは二日に一度は誰か友人が訪ねてきますので、昼間は彼らとエンジョイして、夜はゲストと飲み語らう、といった感じの毎日です。


昼はゲストが皆お出かけして、誰もいないことも多くあるため、最近は友人と外で遊んだりもしています。というわけで、今週水曜には “セッション”、木曜には “バードマン” と、二日連続で映画を観に行っちゃいましたよ!! 僕は生粋の映画好きです(昨年は300本超)が、今年はまだ1本しか劇場で鑑賞していなかったため、映画欲がたまりまくっていたのです! それに、木曜夜に映画好きの友人が宿に来る予定でしたので、この二本については、鑑賞した上で彼と語り合いたかったのです。


“セッション” は、前述の彼だけでなく、僕の映画友達全員が絶賛しており、特にどうしても観たかった映画でして。そして噂の通りに、強烈かつ圧倒的なパワーでもって、魂をガツンとやられました!! 特にラスト10分!! こんなに画面に釘付けで息をのんだ映画は、これまでになかったかもしれません!!!






それに比べて、アカデミー賞作品賞受賞作 “バードマン” は、完全に僕好みの映画ではなかったです・・・。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は、“21グラム” あたりまでは好きだったのですが、“バベル” から先は全然、僕とハマらないなぁ。斬新な撮影技法(カットなしの全編長回し“風”)や、ドラム音の活用法等、物語ではないところでの評価がすこぶる高い作品ですが、僕にとってはその撮影技法やらこそがなんだか鼻につくというか、「小細工ばかりしていないで、ド直球で勝負してよ!」って感じでして。というわけで、一度も心を揺さぶられることなく、むしろイライラの多い残念な映画でした。前日に観た “セッション” の、インパクトが強すぎた、というのもあるかもしれません。






“セッション” も、アカデミー賞の候補に入っていたんですけどねぇ。僕にとってのアカデミー作品賞は、もともと首をかしげる結果が多いものなのですが、今年の結果は特に、納得がいきませんです・・・。




そんでもって昨日は、早朝からゲストたちを連れて、富士急ハイランドへ遊びに行ってしまいました!! ゲストから「日本にブッ飛んだ遊園地があるらしいじゃん、そこ行きたいんだけど」のリクエストを受け、高速バス等のコーディネートをしていたところ、なんだか僕も行きたくなってしまい・・・。僕は元々、富士Qが大好きなのですが、実はここ10年ほどは行けていなかったのです。


富士Qに到着してすぐに、マイ・モスト・フェイバリット・コースターであるFUJIYAMAに乗ったのですが、ゲストさん、あのファーストドロップのあまりのインパクトに、さっそくげっそり。彼らの想像のレベルをはるかに超えていたようで、「俺はもう、ジェットコースター好きはやめる」的な弱音だらけになっちゃいまして(笑)。

連休前の平日で、かなり空いていたのもあり、その後もドドンパ、高飛車、ええじゃないか、とたたみかけるように絶叫系にチャレンジ! ゲストさんからは「乗りたくない!」ほどの拒否反応はなく、なんだかんだで皆、楽しんでいましたが、“乗ってはげっそり” の繰り返しでした。




というわけで今週は僕は、三日連続で外出して遊んでしまったわけです。人ごみは嫌いなので、ゴールデンウィーク中はお出かけしないつもりですが。もっとちゃんと、仕事しなきゃですよね・・・。



2015年4月15日水曜日

ゲストが、全く途絶えません!!


YAWP!の本格オープンから、2週間が経ちました。この2週間でのゲストの総数は16人ですので、実に1日1名以上のゲストに、来ていただいていることになります。宿泊日数のアベレージは、3.5泊といったところでしょうか。特に外国人ゲストの皆さまに、長く泊まられる傾向があります。



そんな感じでYAWP!は、ゲスト数3~5人の間をウロチョロしながら、毎日のんびりと運営しています。6人以上になればスタッフを呼ぶ予定なのですが、なぜだか5人の壁は、なかなか越えられません(すまん、スタンジン!)。相変わらず、あらゆるホステルサイトに情報を載せてはおらず、YAWP!はまだまだ “誰も知らない宿” なはずなのですが、それでも細々とながら、やってこれております。

すごくうれしいのは、“ほとんどすべての外国人ゲストが、滞在日数を延長している” ことと、“ゲストがゼロの日が、一度もない” ことですね。前者は、「みんなYAWP!を気に入ってくれているんだ!」と、シンプルにうれしいのですが、後者はブッチャケ、僕の力によるものでは全くないです。




ゲストが途切れないのは、宿を始めてから出会った方々を中心に、たくさんの方が口コミで、YAWP!を推薦してくれているからです。すべてのゲストが誰かからの紹介、というわけではないのですが、ほとんどのゲストはそうやってYAWP!を知り、訪ねてきてくれます。


皆さま本当に、ありがとうございます。宿を立ち上げて以降、オープニングパーティーのあたりからでしょうか、僕はゲストだけでなく、毎日のように面白い方と出会い、楽しい時間を過ごさせていただいております。外観が「何屋?」かちょっとわかりずらい上に、ホステルは高砂という街にはまだ異質な存在なせいか、居酒屋や Bar と間違えていらっしゃる方も、たくさんいます(笑)。「2人なんですけど~席空いてますか?」「いやここ、飲み屋じゃないんですよ~」のやりとりをこの2週間、何度したことか・・・。といっても、ゲストと僕はしょちゅう飲んでいるわけですが。



宿を抜きにしても、僕のマンションの隣人がすごく面白いお仕事をされているステキな方だったりと、本当にここ最近は、魅力的な方々との素晴らしい出会いばかりでして! わざわざ言うようなことでもありませんが、僕は今、毎日が楽しくて仕方がない状態なのです!! 世界を旅していたあの頃に、匹敵するくらいに楽しい!!!




というわけで、僕は今はこのスタイルで充実できていますので、もう少しこの流れを継続したく思っています。といっても、宿の経営にはすっかり慣れたので、けっこうヒマな時間も多いんですよね・・・(やるべきことは、たくさんありますが)。ゲスト数5~10人くらいが、将来的にはバランスとしてベストかなと考えております(15人フルは、本気で目指しません笑)ので、5人の壁の前にずっと居続けるのではなく、いずれはもう少し、広報活動をがんばろうと思います。


たくさんのコウモリラン! これから育てます!!




2015年4月10日金曜日

金儲け、する気なし。 地域貢献、する気なし。




珍しく、短いスパンでの更新です。今月に入り、ゲストが全く途切れず10日間連続で彼らと毎晩飲んでいたのですが(不良ですみません)、今日のゲストは皆さん真面目でして、全員もう寝ちゃいましたので、なんだか今夜の僕は手持ち無沙汰なムードなのでした・・・。



前回の投稿が、内容のせいかそれなりにリアクションがあったもので、今回も前回の続きのような気分で、「僕がどんなスタンスで宿を経営したいのか」を書こうと思います。




僕はこの YAWP!backpackers を作るにあたり、かなりの大きな額の投資をしましたが、それは決して “新たなお金を生むため” ではありません。費やした投資の分の、“元を取ろう(金銭的に)” という、そんな気持ちもありません。僕は、僕の今後の人生を、“いかにのんびりと気楽に、自由気ままに生きるか” ということに、投資をしたつもりです。自身のそんな未来を、お金で買ったということです。


というわけで、僕はこの宿業で、お金儲けをする気なんてさらさらないのです。そこそこ余裕のある、一般的なレベルの生活さえできれば充分。YAWP!のゲストキャパシティは15人ですが、仮にフルになって忙しくてそれがストレスになるようであれば、なんなら減らしちゃいます(笑)。まぁ、今は僕は独身ですので、まさに気楽な立場なわけですが、いずれ結婚や子供が生まれたりでもすれば、この “そこそこ余裕のある生活” のために必要な額も、だいぶ変わってくるとは思いますが。



なんだか「競争社会から逃げている」、と捉える方もいるかもしれませんが、僕は全然、それでいいのです。僕は、「働くことは生きがい」「日本経済を成長させる」「日本を豊かな国に」といった思想を、もはや完全に捨ててしまったのです。あえて大きなことを言ってみれば、日本経済の成長は、これ以上必要ないと考えているのです。「めざせ、成長!」一辺倒の日本の産業構造を、ここらで大きく変換すべきだ、との考えなのです。「成長は必要ない」というよりも、「これ以上もう、成長なんてできないでしょ」という感覚に近いですが・・・。

例えるならば、僕は “日本経済成長丸” いう名の船から、とっくに降りてしまっているわけでして。それも、自信たっぷりに(笑)。そしてさらに、「そんな沈没船、みんなも早く降りちゃえばいいのに」とまで考えているので、たちが悪いです。必死に船を漕ぎ続けている方々からすれば、僕のような堕落者は、まったくもって不愉快な存在かもしれません。



さらに僕には、半年ほど前の投稿にも書きましたが、「地域に貢献」 「地域の活性化のために」 といった意識も、全くありません。そんなもの、結果論でしかないからです。そんな上っ面だけの理念を掲げ、そのくせ自己の利益のことのみしか考えていないチートな経営者を、これまで何人も見てきたので、ウンザリなのです。もちろん僕も、地域はどんどん活性化してほしい、と思っていますよ。しかし僕にとってのそれは、経営のモチベーションの軸になるようなことでは、全くありません。






昨日は、葛飾区の地域情報を紹介する雑誌を制作している方々が、YAWP!にやって来ました(家が近いのにわざわざ泊まっていただき、ありがとうございました!)。彼らにはもちろん、高砂や柴又といった街の魅力を、どんどん発信したいという志があります。しかし彼らは、“それをすることが楽しいから” やっている、というスタンスでした。仮に彼らが、「この街に貢献したいんですぅぅぅ!」的な使命感で燃えちゃっているタイプだったとしたら、僕のリアクションは確実に、「ごめんなさい」「そういうのメンドくさい」でした。単純に “楽しいから” という動機で生産的な活動を試みている彼らのことは、僕は応援したいですし、協力もしたいです。







バイザウェイ、
ゲスト(フィンランド人カップル)と先日、近所の焼き鳥屋さんで飲んだ際に、となりのテーブルは家族連れだったのですが、お母さんがゲストを見るなり、「うちの子(9歳)、英会話スクールに通わせているんですよ~」と言う。そのお子さん、物怖じしていなそうな雰囲気だったので、僕を含めた日本人の大人たち全員で、「がんばって話しかけてみよう!」をけしかけまくる。お子さんは、初めは照れ臭そうにしていたものの、一生懸命に何度も “生の英会話” にトライ。彼のそのチャレンジ精神をみんなで褒め讃え、全員で大盛り上がり。ゲストからも「最高の思い出になった」との、メッセージをいただく。


・・・僕には日本経済を成長させる気も、地域に貢献する気も全くありませんが、こういった地元の子供たちやそのご家族、そして何よりもYAWP!にやって来るゲストたちの一つ一つの喜び、楽しい思い出こそ、大切にしたいと考えています。



2015年4月7日火曜日

どんな宿にしようか。


YAWP!が本格的に開店して、一週間が経ちました。この一週間は、ゲストが途絶えることはなく、かといって増えすぎて、てんやわんやになるようなこともなく。基本的にはヒマですが、掃除や観光案内等、やることもそれなりにあるという、そんな毎日です。


昨日は、個人的にとても嬉しい出来事がありました。近頃の東京の天気は雨が多かったのですが、昨日は久しぶりにほとんど雨の降らない、かつ暖かい一日でした。しかし、多くのゲストが宿からほとんど出ずに、のんびりとリラックスしている。昼間っからお酒を飲んで、昼寝をしたり、ダラダラと過ごしている。

 僕は YAWP!を、まさにそういう宿にしたかったんですよ!! 旅人用語で言うところの、“沈没宿” です。観光旅行といえど、旅行者みんなが毎日、朝から晩まで出歩き、観光しまくるわけではない。な~んにもしない、どこにも行かない日だって、当然あるわけです。そういうのが好きな旅人も、意外と多いのです(僕なんて完全にそうです)。そして僕は、彼らのそんな “何もしない一日” こそ、大切にしたいのです。



僕はバックパッカーですので、世界中の安宿に泊まった経験があり、もちろん日本のホステル(ゲストハウス)にも、たくさん泊まっています。そして僕の知る限りでは、日本のホステルはどこも、とてもしっかりしています。スタッフが、シャキシャキと働いています。


しかし、スタッフがシャキシャキしている宿では、ゲストもシャキシャキとしてしまいます。10時(たいていがその頃)からバシッと掃除が始まれば、多くのゲストが半ば強制的に、「なんだか外出しなきゃいけない雰囲気だな・・・」になってしまいます。僕も国内旅の最中の「今日はのんびりしよっかなぁ」な気分の朝に、スタッフの「掃除すっからさ~」ムードで外に出された経験が、何度もあります。





というわけで、ズバリ言いまして、僕は絶対にシャキシャキと働きません。もちろん掃除や観光案内は、かなりはりきってやっていますよ。しかし「働いています!」な空気は、一切出さない。掃除をしながら、宿でダラダラしているゲストたちと、おしゃべりもします。ゲストから何かに誘われれば、作業を中断し、そこに参加したりもします。掃除なんて、別にいつやったっていいんですよ。極端に言えば僕は、ゲストと飲みながら掃除をしたっていい、と考えています。悪く言えばテキトウ、良く言えば、フレキシブルに。


僕はスタッフにも、「昼寝とか、しちゃってもいいからさ」と言っています。ゲストだけでなく、スタッフまでダラダラする宿(笑)! しかし「あれ、いつの間に?」という感じで、毎日の掃除は、完璧に済ませている。そんなスタイルで、僕は働きたい。



“ゲストがダラダラしている状況” と同じく、僕にとっての嬉しい事として、“ゲストの宿泊日数の延長” があります。別にビジネス的な視点からではなく、これこそがまさに、“沈没宿” だからです。今のところ、YAWP!に来てくれた外国人バックパッカーの全員が、この「延長」を、選んでくれています。

「三日間の宿泊の予定が、居心地が良すぎて結局、一週間もいちゃった」

今後もこのようなゲストがたくさんになれば、僕はサイコーに幸せです。
そしてYAWP!をそんなコンフォタブルな宿にすることが、常に持ち続けたい、僕の一番の目標です。