2016年1月31日日曜日

宿業にトラブルはつきもの!


早いもので、もう、1月も終わり。最近は、ウチにやって来るゲストハウス開業志望の訪問者が、すごく減りました。今年に入ってからどころか、12月くらいからは、一人も来ていないんじゃないかなぁ? 単に志望者が減ったのか、ブームが去ったのか、それとも “僕に” 相談に来る者が減っただけなのかはわかりませんが。


なのでこれは、いまさらの話なのですが、以前にチラホラ来ていた開業志望者たち(計20人くらいですかね)から僕への質問の多くに、「ゲストとのトラブルとかってありますか?」というのがありまして。

そりゃあ毎日、たくさんの外国人と接しているわけですし、国籍が違う以上は当然、文化も違いますし、「トラブル無し」なんてことはもちろんありえません。さすがに言い争いとかケンカのたぐいは、ほぼほぼゼロに等しいですが(怪しいのが一件あります)。



というわけで、ゲストの “困っちゃうなぁ行動” で思いつくのを20個挙げ、その頻度と、僕の困っちゃう度(カッコ内は僕の対処スタンス)を、★の数(1〜5つ)で表してみようと思います。僕が今、何かでゲストに腹を立てているとか、そういう動機では全くないですよ(笑)。「ゲストハウス業って、こんな感じでいろいろあるんですよ」を、ポジティブに発信したいだけです。わかりやすく、頻度が高い順にします。



①ゴミの分別をしてくれない
頻度:★★★★★
困度:★(僕がやる)

②靴(or備え付けのサンダル)を履かずにベランダや屋上に出ちゃう、もしくは靴を履いたままベッドルームに入っちゃう
頻度;★★★★★
困度:★(まぁ、気にしない)

③暖房or冷房中だってのにドアを開けっ放し
頻度;★★★★★
困度:★(僕が閉める)

④使ったお皿やコップを洗ってくれない
頻度:★★★★★
困度:★(僕が洗う)

⑤トイレットペーパー等の備品を尋常じゃないレベルで使う
頻度:★★★★
困度:★(誰かわからないし、まぁしかたない)

⑥夜中に外でワイワイ
頻度:★★★★
困度:★★★(あまりにヒドいと注意)

⑦ドミトリールームで深夜や早朝にガサガサ・ペチャクチャ
頻度:★★★★
困度:★★★★(すぐに注意)

⑧イビキがものすごい
頻度:★★★
困度:★(こればっかりは、しょうがない)

⑨ハイヒールやキャリーバッグ等の荷物で床や壁を傷つけまくる
頻度:★★★
困度:★★(まぁ、しかたない)

⑩ベッドシーツが飲食物やらペンのインクやらで汚されまくる
頻度:★★★
困度:★★★(がんばって手洗いで落としてます)

⑪シャワールームをずっと独占
頻度:★★★
困度:★★★★(待ち人がいたらノックしちゃう)

⑫一つのベッドに二人で寝ちゃう
頻度:★★
困度:★(状況によって判断)

⑬暖房or冷房の温度を勝手に変える
頻度;★★
困度:★(最もフェアであろう適温に、僕が戻す)

⑭共用のパソコンを独占
頻度:★★
困度:★★(待ち人がいたら交代を促す)

⑮宿のフリー飲食物を一人で食べ飲みまくる
頻度:★★
困度:★★(フリーな以上は、OKにしている)


以下は、すべて頻度★(というか、過去に1or2度あったのみ)

⑯勝手に家具のレイアウトを大きく変える(困度:★)
⑰勝手に寝るベッドを替える(困度:★★)
⑱勝手に洗濯機を使う(困度:★★★)
⑲ベッドで男女が例の行為に及ぶ(困度:★★★★)
⑳他のゲストの所有物を勝手に使う(困度:★★★★★)


・・まぁ、こんなところですかねぇ。パッと思いつく限りでは。



個人的に悲しくなるのは、⑤の“備品使いまくり”(コスト的にではなくエコ精神的に)や、⑨の“傷つけまくり”あたりなのですが、そこはグッと我慢。といいますか、これらのゲストの行動に対しての、僕が注意するorしないの線引きには、明確な基準があります。


それは、僕だけが困るのか、もしくは他のゲストの快適さの阻害になるのか、の違いです。僕が一人で困り、僕が一人でやれば解決するようなことには、基本的に僕はわざわざ注意はいたしません。


僕だけが困るのは、
①ゴミの分別 ②靴脱ぎ ③ドア ④皿洗い ⑤備品 ⑨傷 ⑩シーツ汚れ ⑫二人寝 ⑮食べまくり ⑯家具 ⑰ベッド替 ⑱洗濯機

ゲストの皆が不快なのは、
⑦部屋で騒音 ⑪シャワー独占 ⑬エアコン ⑭PC独占 ⑲例の行為 ⑳人の物

という感じで分類されますので、僕が注意するのは真上↑の6パターンくらいしかないわけです。ゴミの分別なども、あまりにひどいゲストには言いますけどね。



ゲストは平均で3泊以上していますし、ホステル業で顧客一人一人と接する時間が、他の業種よりも長いのは間違いないことでしょう。特に僕は、スタッフとしてではなく旅仲間として常にゲストたちと接しており、一緒に飲んだりカラオケしたりの毎日ですので、他のホステルのスタッフさんたちよりも、人間関係の密度は確実に高いと思われます。

そして関係が密な分、ゲストの行動に困ることや残念に思うことも他より多くあると思うのですが、この“僕だけが困るか、他のゲストも困るか”の線引きを守ることは結構、重要なことだと僕は考えるわけです。キャリーバッグで床をガリッとされたくらいで、いちいち怒ってなんかいられません。そんないらちなスタンスでは、世界中の人々が集まるホステルという交流場のスタッフなんて、とてもじゃないけど勤まりません。



というわけで、上記に羅列したように、“外国人が、とある場所に寝泊まりする=大小トラブルが発生する”なのです。僕やスタッフの目が常にある、ウチのような宿でも、そうなのです。これが民泊となると、いったいどうなるんでしょうかねぇ? 管理者がいる環境ならまだしも、ただ部屋の鍵だけを渡してあとは「I don't care〜」なスタイルの所では、どうやってトラブルを回避するのでしょうか?


そして、ちゃんと簡易宿所業の営業許可を取り、できるだけトラブルが無いよう常に気をつけているウチでも、近隣からいろいろとクレームが入ります。ベランダでゲストが携帯で普通に話しているだけで、「うるさい」と言って怒鳴り込まれたりします。外国人ゲストが泥棒に入るかもと考えるのか、いきなり屋上に刑務所みたいな有刺鉄線の柵を設置されたりもします。



はっきり言いまして、多くの日本人にはまだまだ、外国人観光客を心から歓迎するマインドが育っていません。外国人というのは、ありがたくない存在だと考える者が、想像以上にたくさんいます。僕は、文化の違いから困った行動を起こしてしまう外国人ゲストに対しては全く腹は立ちませんが、そういったun-welcomeな日本人に対しては、心の底から失望します。


今後、民泊施設が増えるとすれば、これらのun-welcomeな方々はますますガミガミと「うるさい」「汚い」「怖い」等、絶え間なく言いまくることでしょう。民泊が、日本には合わないと僕が考える要因の一つが、そこですね。日本人、特に年配の方々の多くには、民泊を受け入れられるだけの“異文化に対する許容力”が、全くありません。



外国人ゲストだってもちろん、自分が周りから歓迎されているのか、されていないのかは、感覚でわかりますよ。外国人観光客が民泊を利用した場合に、近隣住民の態度から「僕は歓迎されていないんだ・・・」と感じ、孤独感を味わう可能性は、そんなに低くないと思います。実際に、そういった理由で「日本が嫌いになった」と外国人が書いたコラムは、すでに存在しています。


僕は、はるばる日本に来てくれた観光客の皆さんに、そんな思いは絶対にさせたくないのです。“鍵を渡すだけ”の民泊経営者は、そこを放棄している時点ですでに失格!! そんな無責任な連中の、撲滅を僕は望みます!!!


まくら犬




2016年1月23日土曜日

宿は不足していない!!


寒いです! 今日は日本中で、雪が降っているようですね。東京23区内は、どうやら積もりはしないようですが・・。



さてさて、新年2発目のブログ(もう、23日ですが)、ここでは今年、ますます議論になるであろう “民泊” の問題についてを、語ろうと思います。これからゲストハウス(民泊でなく)の開業を検討されている方々にも影響大な話題ですので、カテゴリには「宿を始めたい方へ」も含めます。



年始に、フジテレビの番組 “ワイドナショー” で、“芸能人が取り上げてほしいニュース” という企画がありました。そこでタレントのヒロミさんが、“民泊が合法化?” の話題を取り上げていました。

しかしその前振りVTRでは、「2015年の訪日観光客数は過去最多」と伝えた直後に「しかし今、宿泊施設が足りていない」「よって今後は日本で、民泊が急速に拡大する」と、あっさりと紹介。そして画面はスタジオに移り、ダウンタウン松本さんや前述のヒロミさんが、「トラブルとか増えそうだね」「でも仕方ないよねオリンピックあるし」という内容の議論を交わしていました。



う〜ん・・・残念。すごく残念。極めて浅い、理解と分析。表面的で、薄っぺらい議論。まぁ、民泊問題にさほど興味のない方々からすれば、それに対する意見とか、そんなもんですよね。あ、この番組(ワイドナショー)は面白いので、僕は毎週見ていますよ。あくまで、この議論に対してのみ、ガッカリしたのです。



2020年の東京オリンピックって、たったの17日間ですよ、17日間。オリンピック期間中に宿が足りなくなるかも・・という可能性は、もちろん僕も否定はしません。しかし、それと “民泊を今、解禁すべきかどうか” は、別枠の議論だと僕は思うのですが。



僕は以前から言っていることなのですが、この番組で最初から疑いもなくはっきりと断定していた「宿が足りていない」、これは全くもって事実に反しています。2020年のオリンピック期間中はどうなるかわかりませんが、少なくとも今は、宿泊施設は確実に足りています。これは、間違いありません。

この「宿が足りていない」の誤情報&先入観、なんで世間では相変わらず一人歩きしまくっているんですかねぇ。これまた僕は以前から言っているのですが、今現在、日本で宿の床数に余裕が無くなってしまうのはあくまで、“特別な時期のみ” です。お盆やゴールデンウィーク、年末年始などの期間だけです。それ以外の普通の時期は、全国のほとんどの宿が、閑散としています。東京や京都などの人気観光地でも、そうです。ある一定期間の特別な状況だけを見て、それが通常だと思い込むのはもう、やめておくれやすということです!!



先日、facebookを見ていましたら、宿業というのは「1年のうち、250日が赤字で100日が黒字」なビジネス、と書いている方がいまして。僕はこれ、めちゃくちゃ納得しました(ウチもそうなのよぉ、という意味ではないです)。宿業というのは本当に、ゲストが多い時期と少ない時期の、差が凄まじく大きいのです。なので、250日分の赤字を埋めようと、繁盛する100日により大きな儲けを求めてしまうわけです。よって、繁盛期には値段を上げる宿が多いですし、そうやってなんとかがんばって生き残っているわけです。

僕はお金儲け熱のない人間ですし、そもそも余裕なしのオペレーションではないので、値段は全く変えずに「ゲストが少ない時期は、それはそれでいいや」のスタンスで気楽なもんですが。時期によって値を上げまくる宿は、そうしないと経営が成り立たないのでやっているところも少なくないのだ、と僕は捉えております。そんなギリギリ経営状態の宿からすれば、「宿が足りていない」という誤情報&先入観のせいで、さらに経営が逼迫するのは、たいへん腹立たしいことだと思うのですが。余計なお世話ですかねぇ・・・。



というわけで、テレビなんかでも、僕は「宿が足りない」という誤った先入観を前提とした議論なんて、してほしくないのです。極めて短絡的で、ミスリードにもほどがあります。なんで、その “そもそも部分” を、誰も疑わないのかなぁ? すごく残念です。2020オリンピック期間中の宿状況が不安だというのであれば、その期間に限った特別な許可制度でも作ればいいじゃないですか。オリンピック期間中の、ホストファミリーを都が公に募集する(普通の家でもOK)などすれば、都民の応募はかなりあると思いますが。他にも、例えばオリンピック期間中は学校は夏休み中なのですから、都内の小学校で外国人が寝泊まりできるようにするとか(子ども達との交流機会の創出も兼ねる)。そんな感じで、たった17日間の宿不足の解消アイデアなんて、探せばいくらでもあるでしょうに。




民泊は、“お金をとって”、“衛生面や安全面に難がある” 施設にゲストを泊めるから、問題なのです。しかしそれ以前に、

「今、宿が足りていない」

が、まずそもそもの間違いで、そこから

「なので、民泊を認めようか」

に一発でつながるのも、おかしいのです。


民泊以外の選択肢を、なんで誰も考えないのでしょうか? “Airbnb” は、良くも悪くも日本ではだいぶ知られるようになりましたが、例えば “カウチサーフィン” の名前を日本で聞くことが全くないのは、なぜなのでしょうか(あえてここでは説明しませんので、気になる方は検索してみて下さい)?


「今って本当に、宿は足りていないの?」
「たった17日間のイベントのために、これから宿を作りまくるって、どうなの?」
「民泊以外に、解決策はないの?」

先入観を捨てて、まずはこのあたり↑↑↑から話し合いましょうよ! ということです、みなさん!!



まぁ、僕個人の感覚としては、

・民泊が合法になれば、得をするのは結局、大手企業のみであろう(よって今、チート民泊で小銭稼ぎをしている人も合法化には反対した方がいいのでは?)。
・ていうかそもそも、民泊というシステムは日本の環境には合わない。よって、そんなに爆発的には需要は増えないのでは。
・民泊とホステル(ゲストハウス)は、顧客が被る部分もあるが、ホステル泊はOKだけど民泊はNGというゲストがかなりいるため、棲み分け出来ていると考えてもよさそう。


があります。このあたりは、語るとさらに長くなる(すでにメチャ長いですね、この記事)ので、いったん置いておいて、近いうちに改めて書こうと思います。






2016年1月11日月曜日

今年もリラックスしまくります!


もう11日も経っちゃいましたので、新年あけまして〜は今さら感がありますし、言いません(すみません)。

代わりに今日はせっかくなので、「新成人のみなさん、おめでとうございます!!」と言っちゃいます!




さて2016年のブログ一発目、まずは特に工夫もなく、いつも通りのことを書こうと思います。



【YAWP!来泊ゲスト国籍(4〜12月:計552名)】

 ①アメリカ      74名(+14)
↑②オーストラリア   65 (+18)
↓③日本        58 (+10)
 ④イギリス      55 (+9)
 ⑤カナダ       44 (+7)
 ⑥ニュージーランド  24 (±0)
↑ ドイツ       24 (+3)
 ⑦台湾        23 (+2)
 ⑨フランス      18 (+1)
 ⑩スウェーデン    13 (±0)
↑ スペイン      13 (+1)


【新規ゲスト数(泊数:滞在日数平均:稼働率)の月別まとめ】

4月:22(81 :3.68:22%)
5月:28(132:4.71:35%)
6月:11(60 :5.45:17%)
7月:65(205:3.15:59%)
8月:98(312:3.18:93%)
9月:79(278:3.52:93%)
10月:91(253:2.78:94%)
11月:74(227:3.07:84%)
12月:84(229:2.73:82%)
計:552(1777:3.22:64%)


12月は、11月よりも総泊数はチョロっと多かったのですが、営業日が一日多かった分、稼働率は下回りました。それにしても、相変わらずオーストラリアからのゲストが多いですねぇ。この勢いだと、いずれアメリカを抜くのではないかと予想されます。

1月の今後は、フルの日が一日もない(涙)のですが、逆に極端に少ない日もなく。不思議なことに、見事にまんべんなく、ゲスト数5〜9人の間を毎日彷徨っております。よって平均では、7人くらいになるのかなぁ。あくまで現時点での、予約件数をふまえての話ですけれど。




さてさて、話は変わりますが、先日ネットをふらついていたところ、とあるおもしろいブログを発見し、たいへん興味深いコラム(↓)に遭遇しました。

日本のおもてなしに違和感。45度でお辞儀しながら「わかりかねます」


ニューヨーク在住の、高橋克明さんという方のこのブログ、外国人と日本人との考え方や価値観、感覚の違いについての話を主に発信されているのですが、とにかく納得のいくことばかりで、ムチャクチャおもしろいです!


上記のコラムでは、リンクを開くのが面倒な方のために要約しますと、彼自身の体験談として、

①ニューヨークのCDショップに、態度&言葉遣いのすごく悪い店員がいた。しかし、欲しいCDを伝えると、彼は一生懸命にそれを探してくれた。
②日本のCDショップに、態度も言葉遣いも完璧な店員がいた。しかし、欲しいCDを伝えると、彼女は「申し訳ございません、こちらでわかりかねます」の一言だった。

となります。


これ、僕にとってはまさにドンズバで、「わかる、わかる!」という感じでして。


上記の二人の店員は、タイプとしては(あえて極端にしてしまえば)

①が 態度×、熱意◯
②が 態度◯、熱意×

となると思います。しかしすべてのお店の店員さんがその2タイプに分けられるはずはなく、もちろん

③ 態度×、熱意×
④ 態度◯、熱意◯

のケースも、たくさん存在します。


日本にある商店の、店員さんの接客のレベルが世界一と言ってもいいくらい高いのは、間違いありません。上記の④の割合が、日本ほど高い国は、おそらく他にありません。逆に、上記③の “×・×”。これは海外ではしょっちゅう出くわします。特に旧共産圏の国々では、ほぼすべてのお店の店員さんがそんな感じでして、僕は途中であきらめて一切の期待をやめて一周まわってそれを楽しめるまでになりましたよ・・・。


ですが、日本には①がめったにないかわりに、②が多いのも事実です。僕も最近、とある時計屋さん(都内に数店舗あります)で、とある腕時計を見てみたかったのですが、たまたまその店には在庫がなく。若そうな女性店員さんは、「他の系列店には、まだあると思われます」と言うだけでおしまい。しばらく沈黙して、「・・・・え? 僕が自分で問い合わせるの?」と聞くと、「ネットでも購入できます」。「いや、ネットではなく実物を見てから買いたいんですけど」と言うと、「申しわけございませんが当店には在庫が・・」に後戻り。なんだかガックリで、買う気もすっかり萎えて店を後にしました。


僕は「けしからん!」と言いたいのではありませんよ。「あなた、本気で売る気あるの?」です。向こうからすれば、購入意志の強そうな僕は、おいしい客だったはずなのです。 仮にマニュアルでそうなっているのだとしても、そんなインフレキシブルな仕事っぷりなんて、つまらなくないですか? 日本の商店の店員さんって、「お客さまに失礼のないように」や「マニュアルに沿った、きちんとした接客を」といった意識ばかりが、先行しすぎのような気がします。特に大手の系列店ほど、その傾向が強いと思います。


「接客態度や言葉遣いなんて、なんならどうだっていいから、本気で売ろうとしてよ。気持ちのよい買い物をさせてよ。」


と、僕は思うわけです。上記のケースでは、僕が店員ならば

・速攻で系列店舗に電話をかけまくって、
・在庫が見つかれば、お客さんにその後の都合を尋ね、
・在庫のある店の場所を伝えるなり、店舗店員に至急に持って来させるなり、何時までに用意しますと言って再来の約束をお願いするなり、

とにかくその商品とお客さんとの対面が叶うまでを、完全サポートしますけどね。そして僕が客でしたら、店員さんがそこまでしてくれるのならばと、気持ちよく購入しますよ(実物がよっぽど気に入らなかった場合を除く)。



・・・と、まるで他人事のように書いてしまいましたが、もちろん僕もいっぱしのホステル “店員” です。そして上記の①〜④で言えば、僕は自分で言うのもなんですが、完全に①のタイプです。

僕は、態度も言葉遣いも、確実にレベルが低いです。というか、そのあたりの日本的な “ちゃんとしなきゃスイッチ” は、僕はそもそもONにしていません(スイッチはいちおう、あることはあります)。よって、そういう要素を店員に求める方々からすれば、僕はとても不愉快な存在だと思います。ウチに来るたくさんのゲストの中では、日本人の年配の方に、そういう方が多いように感じます。しかし「すみません」とは、僕は全く思いません。これは単なる、価値観、考え方の違いです。



昨年、安倍総理がアメリカにあるfacebook本社を表敬訪問した際に、対応したCEOのマーク・ザッカーバーグ(まだ31歳!)は、ポケットに手を突っ込んだままでした。これ、日本ではネット上でちょびっとだけザワッ・・となったのですが、僕は「えぇっ、何があかんの?」と、強く思いました。

アメリカでは、ポケットに手を入れて話すことは無礼でもなんでもなく、「私は今、リラックスしてあなたと接していますよ」と伝わり、むしろ好意的に受け取られます。相手に敬意を表して、常にシャキッと対応することが、世界中で単純に好評価を得られるというわけではないのです。相手のリラックス状態こそが喜ばしいという考え方の国も、たくさんあるのです。「なんで日本の店員さんって、あんなにキッチリシャッキリでいつもニコニコしてるの?」と、僕が外国人ゲストから言われることは、実は少なくありません。それを不愉快だという者はさすがにいませんが、「機械みたいで、なんだか気持ち悪い」と言うゲストは、それなりにいます。


というわけで僕は2016年も、いつでもユルユルのリラックス状態で、時には壁に寄りかかったり、ポケットに手を入れたりしながら、いい意味での不真面目さを常に保ち、世界中からやって来る旅人たちを歓迎し続けようと思います。


がんばりま〜す!