2016年7月29日金曜日

流行るゲストハウスって、どんなの?


前回、冒頭に「梅雨が明けましたね」と書きましたが、まだ明けていなかったようですね・・・(どうもすみません)。東海地方が18日に明けて、それから10日も経って関東が明けるって、どういうこっちゃねん。



さてさて、その前回の投稿、内容がエゲツなかったせいか、それなりに反響がありました。その後のウチの予約状況はというと、12〜29日(本日)の18日間のトータルで、およそ75件。昨年と比較して、やはり15%ほどのダウンが続いています。


特に先週、19〜25日の一週間は毎日ゲストが3〜7人ほどと、ハイシーズンの7月にはあるまじき状況で、ちょっとヘコミました。まぁ、予約を受け付けたのが12日からですからねぇ。来日の直前に、あわてて宿を探すようなゲストは、そんなにいなかったということなのでしょう。今週に入ってからはフルが続いているので、経営的に問題はないのですが。



さてさて、今回は、前回の続きというわけではないのですが、“ついにサバイバルレースが始まった!”という話から付随する、“では、どんな宿が生き残るのだろうか?”の話を書こうと思います。



ウチに開業の相談に来る方に、僕がよく出す例え話なのですが、この業界は、シャンパンタワーのような構造になっています。一番テッペンに、超人気宿がある(5軒ほど)。そこは、基本的に一年中、常にフル。その下に、人気宿がある(10軒ほど)。こちらはハイシーズンは常にフル、ローシーズンでも7〜80%をキープ。その下に、経営的にはギリでやっていけているくらいの普通の宿があり(20軒ほど)、その下に、ゲストがあまり入らず苦しんでいる宿がある(40軒ほど)。都内に今ある80軒弱の宿を、イメージ先行&ムリヤリにタワーっぽくまとめてみると、そんな4段階なイメージです。


ゲストは、タワーの上段の宿が空いていれば、ほぼ間違いなくそこを選びます。超人気宿がフル→人気宿がフル→普通宿がフル→で、ここまで来て、やっと4段目の宿が選択肢に入ります。下段にいればいるほど、シャンパン(ゲスト)はなかなか降りてきません。ハイシーズンにはシャンパンの量も多いため、ある程度は行き渡りますが、ローシーズンにはへたしたら、3段目すら空になってしまいます。ウチがどこの段にいるのかは、何とも言えないところですけどね。いちおうそれなりに利益は出ているので、2段目〜3段目の間くらいでしょうか。



根拠となるデータの開示が無い上での話で申しわけないのですが、経営的に余裕があり、きっちりと安定した利益を出せているところは、おそらく80軒中、15軒くらいしかないんですよ。ほとんどは、ギリギリor経営難です。ヤバいです。そしてその15軒の内の、大半は業界大手。カオサングループ系列、K'sハウス系列、バックパッカーズジャパン系列、のどれかです。それら以外で、「あそこはすごく流行っているなぁ〜」と言えそうな宿は、僕の思いつく限りでは、都内には5軒くらいしかありません(あえて名前は書きませんが)


その15軒、特に大手系列のところ以外の5軒の、一軒一軒で何が優れ、何がゲストを惹き付けているのかの分析を、僕はするつもりはないです。そんなの、おこがましいですしね。ただ、ある程度共通していることはあると思います。以下に、それを列挙します。



①立地

人気の宿は、やはり立地がいいです。しかし駅名の浸透度、有名さは、あまり重要ではないような気がします。そもそも、多くの外国人に名が知られている新宿や渋谷などに居を構えているところは、ほぼ皆無ですしね。

さすがに新宿まで1時間以上かかるような駅ではどうかと思いますが、それよりも重要なのは、最寄り駅からいかに近いか、です。人気の宿で、駅から5分以上かかるようなところは、ほとんどありません。


②価格

はっきり言いまして、人気の宿は、価格を安くは設定していません。かといって、極端に高くもないです。2500〜3500円くらいの間が多いです。それよりも、以前から僕が提言し続けている、“価格をコロコロと変えているかどうか”。これは人気宿ほど、“変えていない”という印象が強いです。まぁ、安定していて余裕があるわけですから、変える必要がないですしね。ドッシリと地に足が着いた、横綱相撲だということです。



③ベッドの質、スペース的余裕

ホステルのメインの役割は“旅人たちが寝る場所”ですから、ゲストが使う施設で最も重要なものはベッドである、というのに意義を唱える者はまずいないと思いますが、人気宿で“部屋にゲストを詰め込みまくり”のところは、全くありません。どこも、スペース的に余裕のあるベッド数で、質の高い、それなりに大きなベッドを用意しています。空間的な考えと、こだわりがあります。

極力小さいベッドを、ひたすら部屋中にギュウギュウに詰め込んだだけの、まるで難民キャンプのような状態になっている宿は、その時点で不人気になることが確定です。さらにそれがギシギシうるさいパイプベッドだったりした時には、残念すぎて目も当てられません。また、人気宿ではキッチンやリビング等のスペースも、広さに充分に余裕があります。キッチンがない、リビングが狭い、なんて宿ではかなり厳しいです。



上記の三点が、人気宿の共通項。宿の評価に直撃する、大きな分岐点です。この三つを高いレベルで備えている宿は、ほぼ間違いなく人気になると言えます。

そしてさらに、僕が個人的に重要だと考えることは、他にも二点あります。それは何かというと、



④マーケット分析力

僕に開業の相談に来る方々の多くは、失礼ながらもはっきり言いますが、ビジネスのことを全くわかっていません。完全にイメージ先行で、「ゲストハウスのオーナーになって、たくさんの旅人と交流して、世界の人々が交わるプラットホームのような・・・」と、何やら瞳をキラキラさせながら語ります。ほとんどの方が、ファンタジーのレベルでの、開業を夢見ています。

そういった方々には、僕は「それで、開業資金はいくらなんですか?」とあっさり聞きます。さらに、「都内に何軒のホステルがあるかご存知ですか?」や、「今後の業界の展望はどう考えますか?」等のシビアな質問を、たたみかけます。

この業界のこと、マーケットのことを全く研究せずに、勝ち残れるわけがないんですよ。中には、「自己資金はゼロだが、銀行から1千万借りるつもり」「稼働率の予想は、90%。私なら月の半分以上は、フルにできる」等といった、ファンタジーどころかもはや、呆れてしまうレベルのケースも少なからずあります。

この業界は、“ビジネスとしての計画が綿密でない者が参入したがる”という、その傾向が特に強いと感じます。素人でも簡単に儲かりそうなイメージなんですかねぇ?「オリンピックがやって来ますし!」との言葉を、これまでに何度聞いたことか・・・。

要はこのサバイバルレース、ビジネスセンスと分析力無しで、勢いだけで戦いを挑んでも、勝ち目は全くないということです。



⑤柔軟性

これは正直、僕もまだまだ足りていない要素だと思います。「ウチはこんな宿です!」という、個性やポリシーを持つことは大切ですが、それにアジャストしないゲストも、もちろんたくさん来ます。そんな彼らに対して、「ウチを選んだのが悪い」となっていいわけがない。どんなゲストでも、一定のレベル以上は楽しめ、心地よく過ごせる、そんな宿をオーナー&スタッフは作る必要があります。

「ホステルとは、こういうもの」というはっきりした定義は、実はないのです。皆が穏やかに過ごし、静かに慎ましく眠るところもあれば、皆でパーティーざんまい、朝まで飲んで毎日超エンジョイ、なところもあります。宿側は、その時その時の、ゲストの傾向に合わせればいいのです。穏やかなゲストが多い時には、穏やかな宿に。パーティータイプのゲストが多い時には、にぎやかに楽しめばいい。

「ウチはこんな宿です!」を宿側が押しつけるのは、ゲストたちからすれば、うっとおしいだけです。YAWP!は基本的にはにぎやかな宿なのは間違いないですが、穏やかな日も多分にあります。そして実は、ウチのリピーターさんのほとんどは、静かに過ごすタイプの方々です。




以上が、僕が重要だと考える、二点の要素です。そして今度は逆に「人気の差にはほとんど関係ない」要素を一点。これはホステルのオープンを夢見る方々が、勘違いしているケースが多いことなので、あえて書きます。



⑥スタッフの質、熱意

以前、僕がYAWP! の強みを研究した際にも書きましたが、日本の宿、東京都内の宿で、スタッフの質が悪いところなんて、はっきり言って皆無です。スタッフがフレンドリーでヘルプフル。これは、もはやマスト条件で、必ず備えなければいけない要素です。人気の宿も、そうでない宿も、すべての宿のスタッフが、ちゃんとしています。ちゃんとしなければ、あっという間に経営難に落ち入ります。

ましてや、熱意なんぞ。ホステル開業志望の方々は、「ホステル愛だけは誰にも負けない!」的なアピールをしてしまうタイプがとても多いのですが、そんなもの、武器になるわけがないんですよ。「私(私たち)は、最高に魅力的で素晴らしい宿を作る!」と、宿のオーナーならば誰しもが思っているに決まっているじゃないですか。それぞれが、「私だったらこんな宿に泊まりたい!」という理想のホステル像を持ち、それを目指してがんばっているに決まっているじゃないですか。

スタッフがフレンドリーでヘルプフル、そして熱意がある。それは当然のことだから、それを売りにしたって差別化にはならず、利益には全く繋がらないですよ、ということです。




以上!!


・・・というわけで、これらをまとめると、人気の宿というのは

最寄り駅から5分以内の好立地で、
価格を日によってコロコロ変えるようなこともなく、
ベッドルームのスペースに余裕がありベッドが広くて快適。
ちゃんとマーケット分析をしていて、
どんなゲストでも心地よく過ごせる柔軟性がある。

そんな宿だということです。



ウチはこれを全て揃えている!なんていう話では、もちろんないです(笑)。


綿密な分析をせず、熱意だけを武器にする方々は、“宿を経営してもOK!”な賃貸物件がめったに見つからないせいもあり、完全に不利な立地や条件でも、ついつい勢いで契約してしまいます。オペレーションの設計が厳しくても、ベッドを詰め込みまくったり、価格を高くしたり、高い稼働率を予想してみたりで、“どうにかビジネスが成立するように”、自分にとって都合の良いだけの、現実的でない数字をムリヤリ並べます。そして、それを補う理論武装が、「私には誰にも負けない熱意があるから、きっとうまく行く!」。

そんなんでうまく行くのなら、この業界、誰も苦しんでなんかいませんよ!



今回は、人気宿のオーナーの皆さんに対する、リスペクトの意も込めて書きました。YAWP! backpackersも、いつかは皆さんのような、人気宿の仲間入りをしたいものです。


柴又の花火大会!!




2016年7月18日月曜日

この業界は、今まさに下り坂!


梅雨が明けましたね。今年は暑くなるそうですねぇ。YAWP! backpackersでは、相変わらず2階のリビングルームにはエアコンがありません(サーキュレータが山ほどあります)が、3階のベッドルームはもう、「エアコン使いまくりでいいや」と開き直りましたので、ここのところはずっと、電源つけっぱなし状態です。


さてさてこのブログ、先月に全然更新しなかった分、今月はそれなりに書こうと思っているのですが、今回は久しぶりに、ホステル・ゲウトハウス業界、全体の近況、展望分析をしようと思います。



ここ最近のゲストハウス業界は、一言でいうと「下り坂」です。いっそのこと「氷河期」と書いてしまおうかと思いましたが、まだ底には達しておらず、今はその途中という感じなので、ここでは「下り坂」と表現させていただきます。


はっきり言いまして、昨年より稼働率が上がった、という宿は、都内には皆無だと思われます。たとえ上がったところがあったとしても、それは値段を下げまくった結果、というケースが多いでしょうし、少なくとも、昨年より利益が増した、というところはまずないはずです。

昨年11月の記事で僕は、2015年の都内新規オープン簡易宿数は20軒ほど、既存と合わせれば計70軒ほど、と書きました。そして今年の上半期は、僕の知る限りでは8軒の、新しい簡易宿がオープンしました。

というわけで、今年は最終的には15軒ほどがオープンすると予想します。それも含めての、ここ数年の都内にある簡易宿数の増加動向をまとめると、

〜2013年末まで   35軒
 2014年     +15軒
 2015年     +20軒
 2016年     +15軒
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2016年末予想  計85軒

となります(正確な数字ではなく、僕の調査歴を元にした、だいたいの数字です)。


つまり、2013年までは35軒しかなかったこのマーケットが、たった三年の間に、50軒も増えた(増えるであろう)状態だということです。しかも、この三年の間にできた宿の多くは、大企業がスポンサーにつき、ベッド数が100を越えるような、巨大なものばかり。カオサングループさんやケイズハウスさんのようなゲストハウスカンパニーが、過去に展開して来たような、小〜中規模ホステルは、実はそんなに増えていないのです。

要は、宿の軒数だけを見るとこの三年で2.5倍程度なのですが、ベッド数で言うと、おそらく4倍くらいには増えているのです。たったの三年で、マーケットの供給量が4倍に膨れ上がっているということなのです。


その一方で、需要の方はというと、

【訪日観光客数】 
2012年: 836万
2015年:1974万

と、たしかに、この三年で2倍以上に増えました(といっても、実は2014年に政府が統計方法を変えたことによる水増し分が含まれているため、2〜300万はフェイクなんですけどね)。しかし、ホステル・ゲストハウス業界のベッド数は、前述のように4倍に増えています。

2012年〜2013年の時点では、都内の簡易宿はまだまだ足らず、世界中のバックパッカーが「どこもフルで泊まれない!」と嘆いていました。僕も海外の友人たちから、「なんで東京ってあんなに泊まるところが少ないの?」と何度か言われました。

2014年〜2015年前半は、需要と供給のバランスは、それなりに合っていたと思います。海外から来るバックパッカーが、泊まる宿がなくて困るようなこともなく、宿としても、高い稼働率を維持できていた。双方にとって、とてもいい時代だった。


・・・しかし、昨年の後半頃からのこの業界は、もはや

明らかな供給過多状態です!!


需要の増加ペースをはるかに上回る勢いで、供給が増え過ぎているのです! 今や、よほどの人気宿でない限りは、ハイシーズンでもベッドが埋まらない日がたくさんあります。 とある、この業界に精通している方は、「この一年で、稼働率の平均は全体的に10〜20%落ちている」と分析しています。全くもって、その通りだと思います。


ズバリ言います! ヤバいです!! 今はこの業界のオーナーさん、マネージャーさんたちはみんなカツカツで、ギリギリの状態で宿を経営しています。


こんなことを書くと、「あぁ、アンタんとこも経営難か」と思われるかもしれません。実は僕は、昨年と単純比較で分析するために、ある実験を試みています。いろいろあって、予定が少々狂いましたが(笑)。

YAWP! は昨年の7月9日に、ブッキングサイト“Hostelworld”で、予約の受付が始まりました。そして今年は、6月半ばから一ヵ月の夏休みをいただいたのですが、実はその間はあらゆる予約をストップしていまして、昨年と同じ日、7月9日に予約受付を再スタートをしようと試みました(システム上の問題が発生し、結局7月12日に遅れちゃいました)。


その結果・・・

正確な数字ではなく、記憶を元に、なのですが、昨年は予約受付を開始した7月9日から15日までの一週間で、50件ほどの予約をいただきました。一方で今年は、予約受付を再開した12日から本日までの一週間で、およそ40件です。

50件から、40件へ。人数で言うと、およそー20人。泊数ならば、ー60泊。というわけで、昨年よりも、明らかに予約のペースが落ちました。というか、それは当たり前です。この一年で、僕にとっては競合宿が一気に増え、ゲストにとっては選択肢が一気に増えているのです。需要よりも供給が増えまくったのに、ウチの予約や利益が増える、そんな夢のような状況を生み出せるほど、僕は経営努力をしておりません(笑)。昨年からは、ウチは改善も改悪も特になく、広報・周知活動も全くしないままで、基本的には何も変わっておりません。


というわけで、「稼働率が業界全体で落ちている」を、実際にヒリヒリと感じている、今の僕はそんな状況なのです。



昨年11月頃のある日、僕がHostelworldでの他宿のレビュー&価格の調査をした(たまにやります)ところ、2000円以下に設定しているところが、いきなりたくさんあって驚きました。その一方で、年末年始には、5000円以上に設定しているところがたくさんあり、その極端な振れ幅に僕はなんだか、残念な気持ちになりました。


そして、この夏。もちろんハイシーズンなわけですが、改めて調べてみると、業界全体で価格は例年よりも抑え気味です。昨年までは、“ハイシーズンならばどこも売り切れなので、高く設定しても売れる”、売り手市場だったのが、この夏は“ハイシーズンでもベッドは余っているので、宿を選べる”、買い手市場になっている印象です。要は昨年までは、宿は

ローシーズンに儲からない分、ハイシーズンに高値で売って儲けを確保

できていたのが、今年は

ハイシーズンでも高値にすると売れない、

そんな八方ふさがりな状態だと思われるわけです。



今後もこの先2〜3年はおそらく、都内にホステル・ゲストハウスは増え続けます。すでに供給過多だというのに、さらに拍車がかかります。その結果、多くの宿がハイシーズンでも全く儲からず、経営破綻状態に陥り、ヘタしたら一年で黒字の月が一つもない、なんてこともありえます。もちろんそんな宿は、とにかくギリギリまでねばろうと、値下げをしまくります。日本は資本主義、市場経済なので、こういった競争と淘汰は、当然のことだとも言えますが。しかしこのままでは、業界全体が疲弊し、ほとんどが沈む可能性すらあります。


さらにはイギリスのEUからの独立が決定し、円が多く買われ、一気に円高傾向になりました。にもかかわらず物価は変わっていないので、これは訪日観光客にとっては大ダメージ。よって今後はこの業界、需要は増加どころか、減少する可能性すら大いにある。ヤバいですよ。本当にヤバい状況です。


大企業がスポンサーにつく会社経営の宿は、地力があるわけで、赤字でもしばらくはやり続けるでしょう。しかし地力のない、小さな宿、個人経営の宿は、今後はどんどん淘汰されて行くでしょう。ウチは持ちビルで、オペレーション設定には余裕がある(稼働が50%でもOK)ので、しばらくは大丈夫です。だから、一ヵ月の夏休みをとったりもできます。しかし、賃貸でやっていて、稼働が60〜70%ないと利益にならないようなところなんかは、今後はかなり厳しいのでは、と思われます。


「ゲストハウスを開きたい!」という夢を持っている人は、まずはこの現状を知るべきです。そして、事業計画を作る際には、稼働率予測はせいぜい60%にして、価格は2500円程度にして、それで利益が生まれるオペレーションを組めないようなら、諦めるべきです。たしかに2013年の時点では、都内の宿の稼働率は80%を越えるのが普通でした。2015年には、70%に予測設定しても実現の可能性が大いにありました(実際に、それぐらいの平均値でした)。しかし2017年は、うまく行っても、せいぜい60%です。利益の面で、このビジネスが上昇していたのは、すでに過去の話です。今は明らかに、下降中なのです。



「今、宿が不足している」なんてのは、もはや、ただの都市伝説。その行き過ぎた誤解により、業界全体が、今はとんでもないことになっています。苦しんでいる人が、たくさんいます。

おそらく、ここ数年の間にこの業界に参入した者の多くは、「こんなはずじゃなかった!」と、頭を抱えています。



「今は、宿不足」を全く疑わない、素直すぎる日本の大多数の方々。
「このビジネスは儲かるはずだ!」と勘違いし、流れを全く読めずに参入してしまう、愚かな大企業の方々。

この業界の、この現実を、はやく知って下さい!!


ざっくりとしたまとめ
需要<供給のペースがこのまま続くと、今後は最悪、こうなる




2016年7月15日金曜日

再開しています!!


お久しぶりです!


このブログ、なんと43日間も間隔を空けてしまいました! にもかかわらず、その間も相変わらずたくさんの方に覗いていただいていたことに、先ほど気付きました。どうもすみませんでした!!

間隔が空いたのは、もちろんサボっていたわけではなく、夏休みをとっていたからです(ある意味サボっていた、と言えなくもないですが)。6月13日〜7月12日まで、丸々一ヵ月、バッチリ充電させていただきました!


というわけで、休みの間に何をやっていたかの話を書こうと思いますが、その前にまずは、いつもの月初めのデータ公表です!



【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計947名)】

 ①アメリカ     159名(+5)
 オーストラリア  113 (+1)
 ③イギリス     101 (+6)
↑④日本        94 (+8)
↓⑤カナダ       90 
 ⑥ドイツ       41 (+1)
 ⑦台湾        38 
 ⑧ニュージーランド  28 
 ⑨フランス      23 
 ⑩インドネシア    22 


【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

【2015】
4月:22(81 :3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11(60 :5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26(72 :2.77:60%(10)

計:947(3036:3.21:80%)
※稼働率のみ、直前一年間の平均


数字だけだと「売り上げガタ落ちでヤバいじゃん」に見えますが、これはもちろん夏休み前の、12日分のみの結果です。といっても、ウチが閉めずに一ヵ月間ずっとこの調子だったと仮定しても、×2.5で人数65、泊数180となり、これは今年の1月or2月よりも悪い数字です。

この6月は、他の宿も軒並み苦戦していると聞きましたし、ウチもまともに開いていたとしても、かなり厳しい月だったのではないかと思います。そういう意味では、「休んで正解だった!」とポジティブにも捉えられますが、「そろそろこの業界、本格的に厳しくなって来たなぁ」とも感じます。


なお、国籍ダービーでは久しぶりに日本人ゲストが一番多かったわけなのですが、これは6月5日に柴又でマラソンのイベントがあったことが要因ですね。その日以外は、外国人ゲストが多く滞在する、いつも通りの様子でした。



まぁ、上記は今回は深く分析したくなるようなことも特にないため、ここからは夏休みの話を書きます。



この一ヵ月、僕がやっていたことは主に、この三つ。

①ほぼ毎晩、サッカー(EURO2016)の試合を1〜3試合観戦
②ほぼ毎日、映画(DVD)を1本鑑賞
③週2〜3のペースで、歯医者

はいっ、モロにインドアです!! 上記の①と③を軸に予定を組んで、空いた日や時間に人と会うという、そんな生活リズムでした。

EURO2016は、ちょうど一ヵ月間、全部で51試合あるイベントでしたが、僕が観たのは40試合ほど。しかし、日本時間では深夜の4時に開始のものが多く、疲れているとついウトウトしちゃうので、好カードのある日はどこにも行かず、そのためにわざわざ体力を温存し。そんな「我ながらよぅやるわ」な毎日でした。

映画は、昨年末頃に公開されていた作品たちがちょうどレンタル開始されたタイミングだったのもあり、全部で25本くらい観ました。しかし、皆さんにオススメしたくなるほどにガツンと来るものは、一本もなかったです・・・。

歯医者は、当初は「いいかげんに親知らずを抜かなきゃ」という意向で突撃したのですが、検査の結果、他にもいろいろと問題があることが発覚し。なんせ、12年ぶりくらいでしたからねぇ。なので、夏休み中に治せるだけ治してしまおう、となり、週2〜3で通うことになったのです。

ちなみに僕が通う歯医者さんは、近所ではないです。ネットで「親知らず 名医」とかで探して見つけたところでして、自転車で30分以上かかります。要は往復で1時間の運動も兼ねていたわけですが、正直、ちょっぴり後悔しています。行くのが面倒だ・・・。


この三つの軸以外は、友人と飲んだり麻雀したりカラオケしたりしていました。特に意味もなく、有意義に過ごそうという気もなく、ただ、気の向くままにテキトウに遊んでいました。休み後半は、参議院選挙に燃えました。やはり、東京選挙区は面白いですねぇ。ヒトクセのある候補者ばかりで。残念ながら、僕が応援していた候補者は落選してしまいましたが、しかし僕がここまで能動的に本気で選挙に向き合ったことは初めてだった(投票には、必ず行っています)ので、すごく楽しかったです。


あとは、せっかくなのでこの機会にと、泊まってみたいと思っていた宿にいくつか伺う予定だったのですが、結局それは、一軒だけでやめてしまいました。そちら以外の、泊まろうと思っていた宿のオーナーさんとは、ウチで開催したゲストハウス業界人飲み会で、お会いすることができまして。まぁ、次の休み期間中にでもまた、オジャマしようと思います。業界人飲み会については、正直、内容的に書きづらいネタが多いので、すみませんがここでは割愛します・・。


というわけで、特におもしろエピソードのない、地味な“一ヵ月、こんなことやってましたよ!”報告になってしまいました。何か書くことがないかと、記憶を辿ったんですけどねぇ。う〜ん、特に無しっっ!! 


ただ、この期間中、以前ウチに泊まってくれた再来日中のゲストが計2名、わざわざ僕に会いに、高砂まで来てくれました。僕が宿を閉めていることも、ウチに泊まれないこともわかった上で、です。もちろん、一緒に飲みました。


一ヵ月間、特に抑揚のない、ノンビリとリラックスな毎日の中、一番嬉し&楽しかったのは、やはりコレですね。


あ、ちなみに、スタッフはまだまだ募集していますよ!
誰か、手伝ってオクレ〜!!



鬼太郎を100面までクリアしたりした!