2019年1月24日木曜日

2018年、映画総括!!




早いもので1月も、もう下旬ですねぇ〜。

「今月は、宿の集客はボチボチだろぅ」と思っていたのですが、なんだかんだで、けっこう入っています。1月、もしくは2月で、計200泊を越えたことは過去に一度もないのですが。オゥ・・ついに越えるかも・・・です。

僕的には、もちろん150泊を全ての月で越えるべきマストラインに設定しており(損益分岐点ですので)、ハイシーズンは250、ローシーズンは200を越えたら超ハッピーでして。所詮は自己満足なのですが、今月も越えたらマジで嬉しいです!



さてさて、話はサラリと大きく変わります。今回は、2018年の一年間に公開された映画の、総括です。これは毎年1月にやっておりますし、今後も年始の定番記事として継続して行くつもりです。

昨年の僕は、劇場:25本、DVD:95本、テレビ:29本、合計149本の映画を鑑賞しました。16年が125本、17年は136本で、昨年は149本。狙ったわけではないのですが、“100+平方数”という、ゴリゴリの理系の僕的にはたいへん気持ちのいい並びになりましたので、今年は164本を目指そうかな(笑)。

これは旧作も含めた数字ですが、僕は基本的に、DVDは新作のみを借ります(というか旧作で興味のある作品のほとんどは、すでに観終わっている)。よってこの149本の内の半分程度は、昨年公開された作品です。なので、“日本での劇場公開日が2018年内の映画”という括りで、私的ベスト10をここに発表します。


ちなみに、一昨年に公開された映画も、僕はもちろん昨年中にDVDのレンタル解禁に合わせてたくさん観ておりまして。それを含めての2017年のトップ10ランキングは、このように修正します。

  ⑩ 希望のかなた
  ⑨ わたしは、ダニエル・ブレイク
  ⑧ ゲット・アウト
  ⑦ エンド・オブ・トンネル
  ⑥ スウィート17モンスター
NEW⑤ gifted/ギフテッド
  ④ 女神の見えざる手
NEW③ ブラッド・スローン
  ② 新感染 ファイナル・エクスプレス
  ① ラ・ラ・ランド

3位に割り込んだ「ブラッド・スローン」は、世間では全く知られていない映画ですが、これぞまさに掘り出し物!と言える、素晴らしい作品でしたよ!!



というわけで、ここからは2018年のランキングの発表! 僕は実は、この記事を書きたくて映画を観まくっているという一面もありまして(笑)。皆さんのためにというよりも、僕自身が超エンジョイなのです!!



まずは、惜しくも選外となった映画を5本(公開日が早かった順)です。

68キル(1.6/米)
ロープ/戦場の生命線 (2.10/スペイン)
アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(5.4/米)
レディ・バード(6.1/米)
恐怖の報酬【オリジナル完全版】(11.24/米)

後述の9位くらいから、上記の5つまでの7作品は、ほぼ横一線です。全部面白かったので、順位を付けるのにとても迷いました。特に「ロープ」や「レディ・バード」は、語りたい欲を刺激する深い作品だったので、ベスト10ではなくベスト12にしてしまおうか、と検討したくらいです(笑)。



それでは、ベスト10の発表!! タイトルの後の(〜/〜)は、日本での劇場公開日と製作国です。



【10位】

デトロイト(1.26/アメリカ)

皆さんにはおススメしにくい映画、その①です(笑)。実はこの映画、僕が劇場で観た際には、さほど好印象だったわけでもなく。しかし、なんだか心に突き刺さったと言いますか、観賞後にジワジワと「ぅんんん・・スゲェ映画だったかも・・・」となりまして。DVDがリリースされて、また改めて観てしまいました。

この映画は、とにかく緊張感が凄い! 中盤〜終盤にかけて40分間も、白人警官が罪なき黒人たちをいたぶりまくる、精神的にキツい場面が続きます。そして、主人公や映画の観客は、それを傍観するしかできないという現実! 史実を丁寧になぞった、半分ドキュメンタリーのような構成で、ヒリヒリ感がハンパないです。たまにはこういう超ヘビーな作品を観るのも、一つの映画体験として、いいと思います。







【9位】

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(9.22/タイ)

上映館数が少なかったものの、映画通の間ではけっこう話題にあがった作品です。実際に、僕が劇場に観に行った一度目は、午前の時点で終日満員だったので諦めました。

非・現実的なものを除く、リアルベースの物語の中では、エンタメとして一番面白かったです。貧乏な家の出身の天才学生が、金持ちのバカ学生連中からの依頼で、テストでのカンニング提供を請け負うことに(もちろん、高額のギャラ有り)。それがどんどんエスカレートして、取り返しのつかないことになって行く。

ハリウッド映画によくありそうな、典型的な犯罪計画モノにはせず、各キャラクターの生い立ちや立場を際立たせ、格差等の社会問題にもズバッと切りこんでいるのが素晴らしい。ラスト・ミッションのハラハラ展開の繰り返しが、ちょっとクドかったのでこの順位ですが。誰しもが楽しめる映画だと思います。





【8位】

ビューティフル・デイ(6.1/イギリス)

皆さんにはおススメしにくい映画、その②。しかしまず、開始からタイトルバックまでのおよそ3分間が、映像も音楽も超カッコいい。僕はこれを観た時点で、「あ、この映画は当たりだな」と確信しましたよ。僕的にこのオープニングは、過去最強の「セブン」を越えたかも。

死に場所を求めながら、闇の世界に生きる主人公ですが、その割にはとても人間味に溢れ。実家に送られて来た敵方の刺客集団を返り討ちにした後、絶命寸前で虫の息の一人の横に座り、タバコをくわえさせ「あんたも仕事でこんな目にあって、災難だったなぁ・・・」みたいなことを言う! 自分が殺ったくせに!! 自分の母ちゃん、殺されてるのに!!!

その辺りの、否・人間的な冷たさと人間的な温かさの、キャラクター設計の絶妙なバランス、そしてフンワリとポジティブな着地点が、秀逸な作品でした。






【7位】

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(3.3/カナダ・アイルランド)

結婚願望は限りなくゼロに近い僕ですが、そんな僕でもこの映画を観た後には、「こんな夫婦、こんな人生ってステキだなぁ・・・」と素直に思いましたよ。確実に、昨年一年間では最上のラブストーリーです。

イーサン・ホーク演じる夫の、粗暴だけれど心根は優しく愛の溢れる不器用野郎っぷりが、僕の好みのキャラにドンピシャでして。そして結婚を決意した後の、狭い家で二人だけでチークダンスを踊る美しいシーンでの会話、「私たちは、まるで古い靴下ね」「伸びてヨレヨレの片方と、穴だらけの片方」・・・に大感動! ここだけ何度も観たいくらい、歴史に残る名場面です!!





【6位】

ラブレス(4.7/ロシア・フランス・ドイツ・ベルギー)

皆さんにはおススメしにくい映画、その③。愛に溢れる上記の5位とは真逆の作品で、10位の「デトロイト」よりもさらに重く、強烈にヒリヒリします。主人公の二人、離婚を協議中の夫婦が、超絶に胸クソが悪くなる最低の人物像で! 彼らはなんと、一人息子をお荷物扱いし、「お前が引き取れ!」と、双方で激しく押し付け合います!!

そしてその息子は深く傷つき、失踪するわけですが・・・。夫婦は表向きは捜索を依頼するものの、「できれば見つからないでほしい」と思っているのが、観客には絶妙に伝わって来るという!

超キッツいです!! 「とにかく“自分”が幸せになりたい」病にかかりがちな現代人に対して、猛毒と皮肉をたっぷりと浴びせかけて来ます!! この監督は、前作の「裁かれるは善人のみ」も素晴らしかったので、今後もマスト鑑賞です。






【5位】

孤狼の血(5.12/日本)

僕は邦画はほとんど観ませんし、そもそものバイアスで厳し目の評価になるのが常なのですが。しかしこの映画は、「スゲェ! 日本もやるなぁ!!」と、良い方に驚きましたよ。

エンタメ、アクション、サスペンス、全方面で優良です。ニ時間、ずっと漂う不穏な空気感、緊張感が秀逸。死体も超リアル(笑)で、日本映画界の美術スキルの向上に喜びを覚えました。そして何より、演技が凄い。絢爛豪華な役者陣が、圧倒的な熱量で、競うように演技合戦をしています。

しかし終盤、真木ようこ(役名は忘れた)に託された、真相説明的な長セリフが唯一のガッカリ点。ここだけ、いかにも邦画で。「そんなん、感覚で理解させろって。わざわざ演者に語らせるなよ、無粋だなぁ・・」と。これさえなければ、ベスト3に入れてもよかったです。








【4位】

レディ・プレイヤー1(4.20/アメリカ)

これぞ、おもちゃ箱・引っくり返し映画! 日本人の、30〜40代の男性で、これを観てアドレナリンが爆発しなかった者はいないのでは(笑)? 僕と同世代の多くの者々が、幼少期にプラモやフィギュアを使い、創作で「ビシ! バシ! バキューン!!」と戦わせたであろう、あれがそのまま劇場の大スクリーン上でハチャメチャに巻き起こる!! ガンダム、メカゴジラ、AKIRA・・等々、日本の有名レトロキャラのオンパレードで、しかも、登場はおいしいシーンばかりでスポットライトを浴びまくる。

製作陣の、日本のトイ・カルチャーに対する深い愛とリスペクトの表明に、心の底から感謝です。僕は日本人であることを、誇りに思いました。

ちなみにこの映画、公開当時は、ウチのゲストの間でもしょっちゅう話題に上がりました。男「サイコーだった!」女「くだらない・・・」。この反応は、万国共通のようですね(笑)。






【3位】

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 (5.12/アメリカ)

ハリウッド版「万引き家族」と言われたこの映画。いやいや、僕としてはあざとさの目立つ「万引き〜」よりも、こちらの方が圧勝でしたよ!

映画通ぶるつもりはありませんが、僕はストーリーに凝りまくった“物語”よりも、出来事のほとんどない、シンプルな映画の方が好きだったりもします。このランキングでも、「デトロイト」「しあわせの絵の具」「ラブレス」あたりは“物語”ではないです。特に、人物よりもストーリー先行な映画は、「筋を追うなよ〜」と呆れてしまいます。

この作品は、まさに“出来事のない”映画で。アメリカのフロリダにある、ディズニーワールドのすぐ近くの安モーテルに住み着いた、長期滞在の貧しい人々の暮らしを、淡々と描いています。カラフルなモーテルの外観、常に明るく無邪気な子供たち、そしてすぐそこにある夢の国と対比させて、彼らの困窮する生活っぷりを切なく愛おしくあぶり出して見せます。思いも寄らないインパクト大なラストも素晴らしく、「この監督、凄くセンスあるなぁ〜」と感心しました。






【2位】


ブラックパンサー(3.1/アメリカ)


アメリカでは歴史に残る大ヒットを記録したというのに、日本ではサッパリだったこの映画。僕は大好きですね。最近は、黒人(あえてこう書きます)やLGBT、いわゆるマイノリティの方々に気を使いまくった、「彼らを理解しよう!」「彼らが虐げられた歴史を知り、悲しみを共感しよう!」みたいな作品が乱発され、辟易していたのですが(後述で★1と酷評した、「BPM」や「私はあなたのニグロではない」は、まさにそういう映画です)。

この映画は、出演者がほぼ全員黒人で、全てにおいて超カッコいい。粋なキャラしかいない。宿敵のキルモンガーにおいては、誇り高く存在感が際立ちまくり、主人公以上に魅力的。正義vs悪ではなく、イデオロギーの闘争。その戦いは、とことん真っ正面からの正攻法で。ズルい奴、逃げる奴、騙す奴、そんな器の小さな者が一人もいない。衣装や場のデザインも、めっちゃカッコいい。

黒人が虐げられた歴史を、さりげなく伝える感じもいい。彼らマイノリティに対しての、尊敬の念が溢れるこのような映画にこそ、社会を変える力があると、僕は考えます。









【1位】


スリー・ビルボード(2.1/イギリス)


脚本の出来の良さでは、僕の鑑賞映画の歴代トップ5に確実に入ります。とにかく、稀にみる素晴らしい脚本!! 娘を何者かに惨殺された母親が、なかなか犯人を捕まえられない警察にフラストレーションを溜め込み、強烈な批判を繰り出すのですが。しかし警察署長は街の誰からも愛される人格者で、逆に彼女が街中の者々から虐げられる、というお話。

要は、憎しみの連鎖の構図なのですが、あることがきっかけで、それが和解の連鎖に移り変わるのです。そのきっかけとは、なんと、オレンジジュース!!

たった一杯のジュースとはいえ、説得力のある展開で、僕はとても感動しました。数秒のシーンですけどね。これまた歴代のシーンの中で、ベスト5に入ります。

ベースが復讐劇なので、主人公に感情移入できるようになっているかと言えば、全然そんなことはない。彼女は過激さが際立ち、柔軟性の欠片もない。一方で、悪人だと思われた人物が、彼なりの正義感で必死に戦ったりする。この、善も悪もない絶妙なバランス感覚! まさしく、“人間”を描いています!! 傑作です!!!













さあ、2019年。もう1月も終盤で、すでに劇場で1本、「ミスター・ガラス」を観ましたが(超、つまらなかった・・)。今後は、デイミアン・チャゼル監督の待望の新作「ファースト・マン」、あとは「ジュリアン」「グリーンブック」「ブラック・クランズマン」あたりは確実に観ます。そして何といっても「アベンジャーズ/エンドゲーム」、それからもちろん年末の「スター・ウォーズ」(の新作)! 楽しみです!!


今年も僕は懲りずに、プライベートを映画漬けにしてやりますよ〜。




最後に、2018年公開映画、僕が観た計72本を総まとめ!!
(評価&公開が早い順、頭の数字は公開月、“劇”は劇場での鑑賞)

★★★★(8本)
2劇①スリー・ビルボード 
3劇②ブラックパンサー 
3 しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス
4 ラブレス 
4劇レディ・プレイヤー1
5 孤狼の血 
5 フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 
6劇ビューティフル・デイ

(※追記)
  ブリグズビー・ベア位に割り込ませたい!

★★★★(27本)
1 ⑮68キル 
1劇⑩デトロイト
2  RAW~少女のめざめ~ 
2  THE PROMISE/君への誓い
2  ANIMALS アニマルズ 愛のケダモノ 
2 ロープ/戦場の生命線 
2劇 ナチュラルウーマン
3劇 ハッピーエンド
3 聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア 
3  トレイン・ミッション
3  ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
4劇アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
4劇ザ・スクエア 思いやりの聖域 
5 ⑭アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル
5劇 ランペイジ 巨獣大乱闘 
5  犬ヶ島
6劇 デッドプール2
6 ⑫レディ・バード
6  ワンダー 君は太陽
6劇 ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
8劇アントマン&ワスプ 
9劇バッド・ジーニアス 危険な天才たち
9  アンセイン ~狂気の真実~ 
9劇 運命は踊る
11劇 ヴェノム
11劇恐怖の報酬【オリジナル完全版】
12劇家へ帰ろう 

★★★(23本)
1劇 キングスマン:ゴールデン・サークル
1  ルイの9番目の人生 
2  ローズの秘密の頁(ぺージ)
2  ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ 
3劇 シェイプ・オブ・ウォーター 
3  ラッキー 
4  ワンダーストラック 
4  ダンガル きっと、つよくなる 
4  ベルリン・シンドローム 
4劇 パシフィック・リム:アップライジング 
4  女は二度決断する 
4  さよなら、僕のマンハッタン
4  君の名前で僕を呼んで 
5  ゲティ家の身代金 
6劇 万引き家族
6  女と男の観覧車 
7  バトル・オブ・ザ・セクシーズ
7  REVENGE リベンジ
7  グッバイ・ゴダール!
8  インクレディブル・ファミリー
8  ミッション:インポッシブル/フォールアウト 
9劇 クワイエット・プレイス 
11劇 ボヘミアン・ラプソディ 

★★(10本)
1  ベロニカとの記憶 
2  悪女/AKUJO
2  グレイテスト・ショーマン
2  あなたの旅立ち、綴ります
3  ダウンサイズ
3  修道士は沈黙する
5  ファントム・スレッド 
6  カメラを止めるな!
7  ジュラシック・ワールド/炎の王国 
11  ザ・インターセクションズ

★(4本)
2  リバーズ・エッジ
3  BPM ビート・パー・ミニット
5  私はあなたのニグロではない 
11劇 へレディタリー/継承 


〈観たかったけれどまだ観ていない、DVDが待ち遠しい映画〉
ラッカは静かに虐殺されている 
30年後の同窓会
悲しみに、こんにちは 
判決、ふたつの希望 
愛しのアイリーン 
華氏119
アンダー・ザ・シルバーレイク
マンディ 地獄のロード・ウォーリアー




2019年1月12日土曜日

開業ブームの、峠は越えた。





宿は正月休みを終え、昨日から運営を再開しております!


休みの間は・・・僕にしては珍しく、けっこう忙しかったです。実家に帰り、館山に小旅行、都心で久しぶりに買い物をして、ゲストハウス・オーナー飲み会もありました(今回の参加は6人)。休みの初日はゲスト全員のチェックアウトがあるので半分は仕事ですし、六日間の休みの内、何もしないダラダラDayは一日だけでした。全然休んだ気がしな〜い(笑)!!

館山の旅は、もちろん楽しかったです。長らく会いたかった人と会い、業界ゴシップネタをたくさん交換して来ましたよ(笑)! それはなんだか二人だけの共有にしたい気分なので、詳細をここに書き連ねるつもりはありませんが。一番ウケたのは“とある有名宿オーナーがtwitterでやらかした、ゴミ箱のパンツ事件”ですね。僕はtwitterをやっていませんので、これは全然知らなかったとですばい!




さてさて。記事タイトルからご察しの通り、今回は開業絡みの話です。このブログを読んでいただいてる方々の内の、多くはゲストハウス開業志望者です。今回は、主には彼らに伝えようという意図で書きます。


2015年〜2018年にかけて、ゲストハウス&ホステルは、まさしく“雨後の筍”のようにボコボコと、日本全国で増えまくりました。東京都内だけで、今は250軒くらいかと思われます。2017年末で、おおよそ190軒でしたので、2018年の一年間に、60軒ほど増えたことになります。

ただし僕の、この【+60】&【合計250】という数字は、昨年までの統計とは違い、かなりアバウトなものです。フワっといくつかのブッキングサイトを彷徨い、一年前にはなかったと記憶している宿をなんとなく抽出し、数えただけです。面倒なので、綿密な分析をする気にはならず(笑)。「テキトウなの? じゃあ、書くなよ!」とツッコまないでくださいな!!


昨年1月の記事、“もはや、飽和ですらない。パンデミックだ!!”に書いたまとめを、ここで最新版として更新すると、

〜2013年末まで       35軒
 2014年    +15軒  50軒
 2015年    +20軒  70軒
 2016年    +40軒 110軒
 2017年    +80軒 190軒
 2018年    +60軒
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 2018年末       計250軒

ということになります。+20、+40、+80とここ数年は倍々ゲームのように増えていましたが、昨年はついに+60と、増加率がマイナスに転じました。

しかもこの、増えた+60の内のある程度の割合は、“民泊くずれ”の小さな物件でして、ベッドの数で言えば微々たるものです。6月から民泊新法が施行されたのに合わせ、駆け込みのような形で、簡易宿所の認可を取り付けたのでしょう。中には、「こんなんで許可が降りるかぁ?」と疑わざるを得ない、怪しい所もいくつかありますが。Airbnbはかなりちゃんとしていますが(更新を何度もさせられ、その度に認可番号の入力を求められる)、Booking.comとか、大丈夫なんですかね? ちゃんと、違法宿を駆逐できていますかね?

なので、+60軒とはいえ、純粋にゼロから作り上げたゲストハウスorホステルは、40程度しかないと思われるのです。一昨年の+80軒から、実に、半減したわけです!! もちろん、一昨年の+80の中にも、民泊くずれはチョロっといましたけどね。何にしても、“新しい宿”のオープンは、2018年に、ガクンと減りました!!


というわけで、これが“開業ブームの、峠は越えた”の根拠①。

【① 実際に、新規オープンの数が半減した。】

2017年〜去年の前半くらいまでは、同業者と話したりメールしたりすると、ネガティブな「全然儲からない!ヤバ〜い!!」という発信が多かったのですが、最近はめっきり減りました。みなさん、闇民泊の追放による恩恵で、少しは余裕が出たのでしょうね。

どこも儲かっていない時期に、競合がさらに増えまくり、逆に経営に余裕が出て来た頃になってから、それが落ち着く・・・というのは、なんだか皮肉な話ですねぇ(笑)。卵が先か、鶏が先か、みたいな話ですが。ほんと、タイミングを見極めるって大事です。



さて、次は根拠の②です。

このブログは、2017年までは一日の平均閲覧者数がだいたい150人だったのですが、2018年は、120人程度に落ちました。しかし、新しくUPした記事の閲覧者数の平均は、これまでとほとんど変わっていません。

実はこのブログ、閲覧者の多くが、2015年8月8日の記事“ホステル(ゲストハウス)経営って、儲かるの?”からのインなのです。この記事は、UPから今日までのおよそ三年半の間に、計5万人の方に読んでいただいております。同じ方が複数回読んでも、二回目以降はカウントされないシステムなので、実際に5万人です。アクセスの環境を変えるとカウントされるのかも(PCで見て一回、スマホで見るともう一回、的な)しれませんけどね。

2017年までは、日平均150人の内、60人位はこの記事からのインでした。しかし2018年は、この60人が、30人ほどに減ったと推測されます。この記事の累計閲覧数は、2018年の年頭の時点で、4万人を越えていたのです。しかし2018年は、一年間で1万人しか増えなかった。1万÷365で、だいたい一日30人です。細かい数字まではいちいち記録しておらず、アバウトな分析ですけどね。

ネットで「ゲストハウス 経営」や「ゲストハウス 収入」と検索すると、このブログ記事はいまだに1ページ目でヒットします。三年半も前の記事なので、さすがに上位では表示されなくなって来ましたが。一時期までは、ファーストヒットでした。

なので、ゲストハウスの経営に興味を持ち、それについてをネットで検索したことのある方々のほとんどは、このブログ記事を読んでいると思われるのです。三年半で5万人・・・は、日本全国とはいえさすがに多すぎる気がしますが。まぁ、この5万の中には僕の友人や、すでに開業済みの業界関係者も含まれますし、「開業には興味がないけれど、経営の内情を知りたい」という人もかなりの数、いることでしょう。

何にしても、ざっくり言ってしまうと、ゲストハウスの開業に興味を持ち、それについてをネットで検索した人が、2018年は一気に減ったわけです。


【② 開業ノウハウ記事の閲覧数が、半減した。】



そして根拠③。これは、ド直球です。

先日ウチに来た、開業志望者から聞いた話ですが。彼は浅草界隈で物件を探しており、台東区役所の保健所へ相談に行き、担当者に直接「最近は、ゲストハウス起業の相談は増えていますか?」と尋ねたとのことで。それへの職員さんの回答は、「去年(2017年)の夏頃までは凄まじかったけれど、今年(2018年)は、一気に減った。今は当時の半分くらい」だったそうで。

・・・というわけで分析は必要なく、受け売り情報をシンプルに抽出しまして。


【③ 保健所での起業相談者の数が、半減した。】



①・②・③、半減!半減!半減!の三連発!! この三つで、根拠は充分だと思います。


ゲストハウス&ホステルの開業ブームは、、、
完全に峠を越えた!!



それに対する僕の感情は、もちろんハッピー100%です。ストイックな連中は、「ライバルが増え、宿同士が切磋琢磨し競争することで、業界全体がますます発展するのにぃ〜。残念!」とかいうキモい発信をしそうですが(笑)。僕も、そもそもは「魅力的な宿がたくさん増えて、業界が盛り上がったら嬉しい」というスタンスでしたけどね。この三年で、明らかに増え過ぎた。何でもアリの、歪な世界になってしまった。このまま狂った形で突き進むくらいなら、ここで一旦立ち止まって、改めての再スタートを切った方がいいという考えです。


昨年、新たにゼロからオープンした都内のゲストハウス&ホステルは約40軒・・・ですが、もちろんその逆、潰れてしまった宿もそれなりにあります。また最近は、人気宿が“オーナーチェンジ”するケースも多く見られます。みなさん、事情は様々なのでしょうが。とある宿では、引退の理由の一つに「一部の国のゲスト相手に接客するのが疲れた」とあげていて、その素直さに僕は笑ってしまいましたが。〈全然、儲からない〉or〈仮に儲かってもメンタルがやられちゃう〉というのが、このビジネスの実体ですよ(笑)!!



2019年は、都内に何軒のゲストハウス&ホステルがオープンし、何軒がクローズしますかねぇ? 民泊くずれは昨年だけの現象でしょうから、今年の増加数は30軒とか、そんなもんじゃないでしょうか? その後も似たようなペースで進み、オリンピックが開催される頃には、全部で300軒程度ではないかと。

そしてオリンピックが終われば、今度は減少傾向に転じるでしょう。もちろん僕は、業界全体がこのまま萎んで行くことを、望んでいるわけではありません。開業ブームが落ち着き、ただ“ブームに乗っただけ”な者々は、これから確実に淘汰されます。その代わりに、“真にゲストハウス文化を理解し、それを愛する方々”が、この世界にどんどん飛び込んで来る未来が実現することを、僕は心待ちにしておりますよ!!





2019年1月3日木曜日

今年は例年よりもちょっとだけ、やる気がある!!




2019年!

明けましておめでとうございます!!
今年もよろしくお願いいたします!!!



まずは、月初めのいつものやつです!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計2631)】

 ①アメリカ     421
名(+9)
 ②日本       395 (+19) 
 ③イギリス     253 (+2)
 ④オーストラリア  221
 カナダ      211 (+1)
 ドイツ      132 (+2)
 ⑦フランス      91 (+2)
 ⑧タイ        76 (+3)
 ⑨台湾        68 (+1)
 ⑩韓国        66 (+6)


【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10))
10月:56(152:2.71:61%(10)) 
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)
5月:61(185:3.03:57%(12)
6月:19(126:6.63:84%(10)
7月:54(186:3.44:55%(12)

※以降、キャパは12で完全固定とし、()内は名目稼働率に変更。

8月:66(234:3.55:75%(75%)
9月:39(149:3.82:54%(54%)
10月:67(230:3.43:74%(93%)
11月:50(151:3.02:52%(65%)
12月:52(167:3.21:57%(63%)
【2018
1月:41(132:3.22:46%(57%)
2月:42(129:3.07:45%(62%)
3月:58(143:2.47:60%(60%))
4月:73(240:3.29:80%(85%)
5月:74(270:3.65:73%(91%)
6月:39(122:3.13:73%(90%)
7月:51(189:3.71:79%(85%)
8月:78(295:3.78:95%(95%)
9月:68(206:3.03:78%(97%)
10月:63(222:3.52:69%(85%)
11月:75(200:2.67:67%(78%)
12月:56(202:3.61:77%(85%)
          
計:2631(8530:3.24:70%(81%)※)

※稼働率のみ、直前一年間の平均

名目実績(泊数:日数平均:稼働率)224:4.00:85%



先月は九日間も休んだので、計200泊には届きゃしないだろうとタカをくくっていましたが、どっこい、しぶとく越えました。五ヵ月連続!! ヤターーーッ!!!

しかし、さすがに今月は、200泊はムリでしょう(笑)。予約の受けっぷり的には、180泊には届くかもですが。まぁ、1〜2月は、赤字にさえならなければ満足&ハッピーです。


ちなみに上記の通り、今回から稼働率は、実質と名目の二つともを載せることにしました。一昨年の7月から、ベッドキャパは12に固定して弄らなくなりましたし、今後も継続しますので。いちいち“(12)”と書くのは無駄でしかないので、それを排除し、2017年8月以降は()内を名目稼働率にしました。

実は、値段をコロコロ変えまくり、ローシーズンには1400円で出しているような宿から、「ウチの方が稼働は高い!」とディスられ(?)ているという話を小耳に挟みまして(怒)。値段設定(3泊目無料サービス)を無視した、ストレートな“混みっぷり”では、ウチは年で80%を越えており、この半年だけで言えば平均88%です。舐めんなよ〜(笑)。

とはいえ、「名目の数字なんて意味ない」という僕のマインドは変わりませんので、あくまでも実質の稼働率をベースに参照&評価してくださいです。稼働が上がったところで、利益が下がっているのであれば、それは失敗ですからね。



さてさて。年始なので、今回は主には2018年の年間データ報告です。これまでもなんとなく、やったりやらなかったりでしたが、今後も年始には、経営的なデータのまとめをしようと思います。これまでに公表していたものに、足して行くだけなので簡単ですし。






はい。表の通り、2018年は好調でした。手前味噌ですけどね(笑)。1〜3月は赤字続きで、僕の月収は20万に満たず(2月下旬〜3月上旬は長い休みをとりましたが)、かなり「ヤバいよ!」な状況でした。しかし、4月以降は大幅に回復し、結果、年間の総泊数も僕の年収も過去最高になりました。う〜ん、大満足!!

とはいえ、僕は以前から言っているように、宿の運営はオープン以来、改善も改悪も一切しておりません。ずっとのんびり、ユルユル経営で、向上心は全くありません。昨年の後半が好調だったのは、僕が何かを頑張ったからではなく、ただ単純に、Airbnbのおかげです(笑)。これはあくまで、民泊新法が施行され闇民泊が一斉に追放されたことによる恩恵であり、特別ボーナスのようなもんだと理解しておりますので、いずれまた“ボチボチ経営”に戻る日が来るでしょう。今の内に、貯金しておこうっと(笑)!!


・・・と、データがらみの話題ばかりにすると、前回宣言した「経営者はやめて、ただのゲストハウスおじさんになる!」に反しますね。というわけで、経営以外の面から、昨年の総括を。面倒なので箇条書きにします。


2018年の僕は、、、

① 僕にしては、たくさんの本を読んだ。計50冊位。例年の倍。
② 相変わらず映画を観まくった。計150本位。
③ W杯もあり、例年よりサッカーの試合を観まくった。計140試合位。
④ いろいろとツイてなかった(涙)。
⑤ 相変わらず、ゲストや業界関係者以外との出会いは全くなかった。
⑥ よって当然、イロコイ沙汰もゼロ。もう何年、トキメいていないことか・・・。
⑦ 物欲は消えた・・のだが、その分ガツンと高い買い物をしちゃった。


ですね。①〜③のとおり、昨年はひたすら本を読み、映画とサッカーを観まくっていた印象です。超、インドア(笑)。本が一冊5時間、映画とサッカーが1本2時間とすると、僕はこの三つに計830時間も費やしたことになりますねぇ。「他にやることないんかい!」と自分でツッコミたくもなりますが、考えようによっては「それだけ自分の自由な時間がある」ということでもあり、とても贅沢な話ですね。

なんだか最近は、休みの日には家を一切出ること無く、何も出来事が無いことが当たり前になってしまったんですよ。メッチャ穏やかで、まるでお爺さんの隠居生活のようです(笑)。これまでも、人と関わる何かのイベント等には熱が向かないタイプでしたが、さらに冷めました。まだまだ老け込む歳ではないはずですが、生活っぷりは完全にそうなってしまいましたねぇ。

まぁ僕は、今後もこんな人生でいいと思います。本を読み、映画とサッカーを観ながら、寂しく孤独に枯れて行きます(笑)。たまに友人と会って飲めれば、それで外活動は充分です。以前にここに書いた、「六ヵ月働いて六ヵ月休む生活」に突入したら、いったい僕は、どれだけ引きこもりになりますかねぇ。もちろん、海外放浪旅には、いつだって出たいですけどね。なんだか矛盾していますが、僕は“外”に出たい欲が全く無いが、“大外”に出たい欲が凄まじいという、極端な性格なんですよ〜。



さて、最後は年始にいつも書いている、今年前半の予定を。またまた面倒なので、箇条書きで。

1月5日〜10日の六日間は、正月休みをいただきます。
2月24日〜3月7日の十二日間は、冬休み(何度目だよ!)をいただきます。今のところ予定はありませんが、チョロっと旅に出るかもしれません。
6月16日〜7月4日の十九日間は、早めの夏休みをいただきます。コパ・アメリカ(サッカー)を観まくります。
④ それ以外にも、ゴールデンウィークの前にでも、五日ほど休むつもりです。

以上!!「休みの予定ばっかりかよ!」とツッコまないでくださ〜い(笑)。


しかし実は、今年はけっこうやる気があるんですよ。僕は年間の休日数を、75と想定しております。上記のプランだと、六月末までの年前期で、ちょうど半分の38日間です。7〜12月に、残りの37日間を休みます。休日数が、2016年:65、17年:95、18年:85だったので、「ならば次は、75だわぃ!」という、どうでもいい動機からです。

まぁ、それは半分冗談で、その真面目な理由としては、

① そろそろ借金返済のゴールが見えた。ラストスパートな感じで走り切り、さっさと返し終えたい。
② 民泊新法施行からのボーナス期間は、いずれ終わるっしょ。今の内に稼いでおこうか。
③ 来年2月〜3月に、また一ヵ月くらい休んで、どこかに旅に出たい。
④ 来年3月末に、YAWPは5周年。またサーメルやバッパーたちを全国から招いて、パーティしたい。

ですね。今年はちょっと頑張り、その分、来年の前半は長旅&5周年を楽しんで、後半はオリンピックが終わる頃まで働き、以降は思いっきり楽をしてやろう、という魂胆です!



ではでは!!

明後日からの正月休み。僕はついに、“ソウルメイト”(笑)に会うために、館山に行って来ますよ!!!