2018年7月27日金曜日

“龍崎 翔子”・・さんに惚れた!!





普段より早いペースでの更新です!


先の夏休みに、一ヵ月丸ごとサボっちゃったので・・はもちろんですが、記事ストックがけっこうたまっておりまして。つまりは、夏休み中も更新はいつでもできる状態だったのに、その簡単なひと仕事すらサボっていたわけです(笑)。




7月。ゴリゴリに混んでいます〜!! ヤタ〜ッッ!!!



稼働80%超は、確実です。ハイシーズンなので、「80%超? そんなもん、普通だ!」と評価する同業の方もいるでしょうが(笑)。去年が55%でガッカリだったので、あくまで個人的な、歓喜の報告です。この先もおかげさまで、9月上旬の頃まではだいぶ埋まっております。“埋まっている=新規の予約が減る=問い合わせも減る”なので、僕のデスクワーク的にもかなり楽チンになっている、ここ最近です。


その最たる理由は、確実に“Airbnb”ですね。6月初旬に登録してからのこのニヵ月弱は、変わらず全OTAで最強の集客力です。hostelworldは、全然ダメだなぁ。まぁ、Airbnbについては、次回の記事で改めて書きます。




さてさて。少し前の話題になりますが、去る7月10日に、フジテレビの番組「セブンルール」にて、龍崎翔子さんという方が紹介されていました。僕はこの番組をこれまでに見たことがなかったので、番組を見たらこの方が出ていた、ではなく、この方が出る(という番宣を見た)から番組を見た、という流れです。



僕はこの女性のことは、今年の3月にネットの記事を読んで知りました。


ネット黎明期からミレニアル世代まで、現代ホテルトレンド概論


こちら(↑)は、シームレスとかゼネレーションZとか、「横文字だらけやんか!」とツッコミたくもなる(“マスメディアとはパラレルなメディアがマス化する”・・とかスゴい)、極めて伝わりづらい、まさに“頭の良い若い人が書きました!”という印象です。しかしその実は極めて綿密な研究と的確な分析で裏打ちされており、僕としても共感しまくりの内容で、一言で言うと「このビジネスをすげぇわかっているな、この人!」という読み応えのある論文でした。


というわけで、記事を読んで僕はこの女性:龍崎翔子さんに興味を持ったわけですが、といってもまぁ、ネット検索を何度かしてみただけのことでして。それが今回、テレビ番組でフォーカスされるとたまたま知り、初めてそのお姿を拝見させていただいたわけです。

その感想としては・・・僕は改めて彼女の才能に驚かされました。マジで、天才だと思います。彼女は東京大学に在学中だそうですから、勉強が出来るのはもちろんなのでしょうが、そういう方面の才能ではなく。僕は彼女に対し、「すさまじいアンテナの感度、センスの持ち主だ!」と感じました。


彼女は、顧客に対して「私のしたいことは、これだ!」「私の生み出すものの魅力は、きっと万人に伝わるはずだ!!」というスタンスではないように思うんですよね。むしろ、常に「どう見られているか」を意識している印象で。自身のホテルも、ゲストの目線をベースに、「なにが求められているのか」「いかに注目されるか」を軸にしており。

そして、その「世間に注目される」ためにする彼女のアクションが、極めて的確です。仕掛けのセンスが、ただ者じゃない。彼女のホテル(特にHOTEL SHE)のターゲット層は、確実に10〜20代の若者、主には女性なのでしょうが、その層が食いつくイメージ戦略に、長けているとしか言いようがない。「今、若者女性に何がウケるか」の捉えっぷりが、完璧です。キャッチコピーの「日本を3ミリ、おもしろくする」、これだけでも彼女の秀逸なセンスが感じられます。


僕は40手前のオジさんなので、彼女の仕掛けが、僕の琴線にビシビシ刺さるわけではありませんけどね(笑)。主観ではなくやや客観的に、「こりゃ間違いなくヒットするな!」とわかるということです。経営者として、金をかけるべきところには、きっちりかけているのも素晴らしい。例えばプロのモデルと契約し、まるでファッション誌のスナップのような写真を撮る! 宿の宣伝なのに、宿ではなくモデルを主役に、広告展開する!!

彼女の仕掛けは、ゲスト目線の「こんな宿に泊まる私って、カッコいい!」の、提供なのです。彼女のビジネスのベースは、「ここはいい宿ですよ」の“発信”ではなく、「私はここを選ぶ人間よ!」の“受信”です。これは、相当なセンスが必要とされるタスクですが、この女性、龍崎翔子さんには、確実にそのセンスが備わっていると感じます。マジで、ただ者じゃない。うぅ〜〜・・・ん、惚れたっっ(経営者として)!!


以下にこう書くと結局、自分を良く言いたかったみたくなるので気持ちが悪いのですが(笑)、我が宿YAWP! backpackersにもいちおう「どう見られるか」の、意識があります。例えば、宿のリビングで一番目立つ大きな椅子、イームズの赤いラウンジチェア。これはオリジナル(再販ではない)のビンテージで、メチャクチャ高価な買い物でしたが、僕は「集客のための広報写真には、興味の惹きとなるもの、クリックの動機となるもの、すなわちインパクトが必要だ!」という狙いがありましたので、その役割を託す形で、あえて購入いたしました。ジョージ・ネルソンのランプテーブルなんかも、そうです。

もちろんその写真は、素人がスマホや安いデジカメで撮ったものではなく、ほとんどはちゃんとプロの方に撮っていただいております。全く特徴のない地味な内装やベッド等を、明らかに素人(なんなら、宿主が自ら)が写真に撮り、それらを大量に載せている(似たような写真だらけな)宿も多くありますが、僕的には「You、わかってないっすね・・」という気持ちです。

プロのお仕事


僕のそれが成功しているかどうかはなんとも言えませんが、「写真を見て一番coolだと思ったから、ここを選んだ」と言ってくれるゲストはそれなりにおりますので、この戦略は間違いではなかった、と自負しております。というか魅力的な宿ほど、ホームページやブッキングサイトに載せている写真も、ちゃんとしています。紹介文やキャッチコピーにも、センスがあります。

集客に成功している宿は、宿そのものが魅力的であるのはもちろんながら、その魅力をいかに新規ゲストに届かせるか、にも確実に長けているということです。そして、さらにはこの龍崎翔子さんのホテルのように、「泊まることがゲスト自身のステータスになる」領域に達することができれば、このビジネスでは大成功といえます。

もちろんウチもまだまだですし、その域に達している宿は、日本全国でも、ほんの一握りですけどね(僕が捉える限りは)。その代表格である、Nui. Hostel Bar Loungeの創設メンバーのようなカリスマに憧れ、成功を夢見て、この業界への参入を志す若者は多いようですが。


ウチには過去に、「Nui.さんのような宿を作りたいんです!」と言う開業志望者が、たくさん来ました。「じゃあ俺じゃなく、Nui.に相談に行きなよ」・・と、僕は毎回喉まで出かかって結局、誰にも言いませんでしたが(笑)。

憧れるのは、彼らのビジネスの姿勢や、仕掛けのセンスだけにしてほしいですね。Nui.さんの、外面だけを似せた、パクリのような宿は日本中に大量発生しています。龍崎さんも、こうしてメディアに取り上げられることで、今後はますます「私もこんな風になりたぁ〜い!」というワナビーの対象にされることでしょう。

成功者の後追いをしている時点で、そんなワナビーな彼らには、センスがありません。つまり、そのマインドでは、憧れの者々のようにはなれないのだ、というパラドクスに早く気付いて欲しいですね。



たまや〜




2 件のコメント:

  1. Airbnb特需やっぱりきてるんですね・・・民泊も正攻法で届け出して続けられている人は、今あり得ない高稼働状況と聞いています。特にファミリー向け。

    この状況予想できたのに、なぜ事前に行動に移せなかったのかと・・・自分が嫌になります。(いや、今からでも遅くないのかも?)

    リンク先の記事、龍崎翔子さん、すごいですね!色々考えさせられました。

    そういえば東大生/卒で20代前半で、すでにこのレベルに達してる感じの人、けっこういるんだなと思いました。元々自頭が良い上に、子供/若い時にすでに自分の「夢」的なものを見つけていて、社会人になる前にすでに実行&道を歩み始めてる、例えばこの人々(※参照リンクがテキトーですみませんが・・)

    御手洗瑞子さん
    https://startdash.net/mitarai-tamako/

    小沼大地さん
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B2%BC%E5%A4%A7%E5%9C%B0

    柴田 陽さん他・・・
    https://goetheweb.jp/person/slug-n40a412b9c2fd

    私も同じM社に勤務していたので直接お会いしていますが、彼らは入社前から目指してる所が別にあって、東大とか、M社とか、世間の人が注目する表面的な肩書は、利用するけど無頓着で、単なる通過点でツールでしかない、という感じが龍崎さんと共通しているなと思います。

    別に20代前半で始めないと成功しない、というわけではないと思います。でも、目指す道が早く決まっていれば、必要なスキルを身に着けたり、身軽にチャレンジして、失敗してもリカバリーする時間も多くあります。

    私のように、ふとアラフォーにもなって本当の自分探し的な感じでは、身も心も重すぎて・・・(笑)龍崎さんのような若者世代の感覚についていくのは、正直難しいです。でも、
    ホント自分は旧世代の人なんだなというのを自覚してれば、身の丈にあったそれなりのチャレンジもありじゃないかと思いました。

    また、自分の子供には、小さい時からいっぱい色々な経験をさせようと心に誓いました。小学生でアメリカ横断家族旅行って・・(笑)インプットが普通じゃないですよね。

    (私が愛読している他のブログでは、読者コメントのやり取りが面白いので、こちらでもつい勝手にコメントしていますが、お構いなく・・・)

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    1. Airbnb特需は、確実にありますね。実は僕は現状、Airbnbからは一日6人までしか受け入れておりませんでして。つまりは毎日、ほぼ売り切れているという状態で、仮にMaxの12人まで受け入れれば、さらに割合は増えます。

      龍崎さんは、いわゆる“意識高い系”だと揶揄する輩もいるようですが、“意識を高く見せたい”ではなく、“ナチュラルにそうなっている”印象ですね。そういう真に才能のある人がガンガン攻めているのを見るのは、僕は大好きです。

      僕のブログはコメントしてくれる人がほぼ皆無なので(笑)、ヨシケイさんには感謝しておりますよ!

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