2016年10月28日金曜日

出口戦略についてを、考える!!




急に寒くなりましたね。日本の春と秋は、ホント短いなぁ。体感的には、合わせて三ヵ月くらいなのではと思います。

最近の宿泊客は皆、穏やか&フレンドリーでいい人ばかりなのですが、なぜだかちょっとおかしなトラブルが多いです。荷物を置いてアウトしたゲストが、約束の期日を破り、置きっぱなしでずっと帰って来ないとか。今朝にはついに、初の無銭宿泊が発生(涙)。これの詳細は、話が長くなるので割愛しますが。ウチは元々、後払いでの宿泊は受け付けていないんですけどね。今回は、どうしようもなさそうなケースだったので受け入れ(そして逃げられ)ましたが、これを教訓に、今後はこのルールをさらに徹底します。ゲストがどんな状況であろうと、前払いができないのであれば、宿泊はきっぱりとお断りします。



さてさて、上記のトラブル報告なんかもそうなのですが、僕のこのブログが最近「経営が厳しいぜ〜」という内容が多いのを見て、先日、友人から「素直すぎない?」「そんなことを発信してもメリットなくない?」と言われてしまいました。う〜ん、それはその通りかもですね・・・。


改めて考えると、僕はどこかで、業界を俯瞰で見ているのです。「厳しいぜ〜」と発信してはいるものの、実はそんなに切羽詰まっていない。ウチは賃貸ではなく持ちビルですし、借金もたいした額ではない。さらにウチはまだhostelworldにしか載せていないし、僕の収入源は他にもあるしで、他の宿オーナーさんたちよりは、確実に余裕がある。

そしてウチは、値段も設備も、オープン以来何も変えていない。僕の熱意や仕事っぷりも、良くも悪くも全く変わっていない。基本的には、改良も改悪も一切ない。


宿業界を海に例えると、ウチは今、そこにプカプカ浮いているだけの状態なのです。業界の大波に、ただ無抵抗に流されるだけなので、その波がどう動いているのかを知るには、ウチを見ればわかりやすいと思うのです。

要は僕は、ウチの宿をただ浮かばせることで、業界の波を俯瞰で見て、この、どこに流されるのかわからない状況を、ある意味では楽しんでいるのです。だから、ヒマさえあれば分析ばかりしているのだと思います。シミュレーションゲーム感覚、とでも言いましょうか。なので、経営状況がいい時も悪い時も、それを素直に発信しているわけです。

僕はゲーマーではないのですが、シム・シティとか、ああいった頭を使うゲームは大好きなのです。そして今は、シム・ホステルというオリジナルゲームを、現実世界でやっているような気分です。


ビジネスを舐めすぎですかねぇ・・・? 経営がもっとヤバくなって、赤字続きになったりしたら、そんな呑気なスタンスではいられないかもしれませんね。



そこで、この際ブッチャケついでに今回は、僕が、僕自身と我がYAWP! backpackersの未来をどう考えているのか、についてを書こうと思います。事業って、永遠に続くものではないです。起業家は、ある程度の出口戦略は常に頭の中にあるのが普通です。僕の起業家仲間の多くも、「とりあえずは10年やる」とか、そういったことをよく口にします。


僕は今、37歳です。12月に、38になります。このブログを読んでいる、僕と面識のない方々が、僕がどれくらいの年齢だと予想していたのかはわかりませんが。実はそこそこに、年を食っています。

僕はこの仕事は、“長くても50歳まで”と考えております。それまでは、およそ12年です。ホステル or ゲストハウスというものは、結局のところ若者向けのビジネスです。もちろん、年配の方のご利用は業界全体で着実に増えていますし、それ自体は大歓迎で嬉しいことです。しかし現状、ゲストの80%超は10〜20代。30代のゲストで、10%ほど。40代以上のゲストは、ほとんどいません。


年齢は決して重要ではないのですが、基本は若者の集う場だ、というのは現実として受け入れる必要があると、僕は考えます。僕はゲストからは、たいていで若く見られる(20台後半?とよく言われる)ので、今のところは彼らとフラットな関係を築けております。しかし、50歳にもなる頃には、確実に世代間ギャップが発生すると思います。要は、今でこそ僕とゲストたちは友達に近い関係を構築できていますが、いずれこれは、難しくなるだろうということです。


そもそも50歳になる12年後まで、YAWP!が存続できているのか?という問題はありますが(笑)。まぁ、経営が行き詰まったら、テキトウにどうにかします。これまでの人生も、なんだかんだでテキトウに乗り越えて来ましたので。なので、12年後もYAWP!は存続している、という前提で話を進めます。

というか以前に何度も書いていますが、厳しいのはおそらく、東京オリンピックまでです。それが終われば、一気に淘汰が始まります。宿業界のバブルは、そこで一気に弾けます。バブルと言っても、開業がバブルなだけで、ビジネス的には総崩れ状態(すでにそうなっています)。“オリンピック後に儲からなくなって一気に辞める”のではなく、“赤字続きだけれどオリンピックまで耐えていたところが一気に辞める”のです。オリンピックから二ヵ月経った、今のリオデジャネイロの宿業界の惨状を見るにつけ、これは確実に起こるであろう事象です。



よって、僕の今後をなんとなくザックリとまとめますと、

2017年(38歳):経営は厳しいがガマン。
2018年(39歳):経営は厳しいがガマン。
2019年(40歳):経営は厳しいがガマン。年末に借金完済。
2020年(41歳):借金が無くなり、余裕がうまれる。しかしまだガマン。東京オリンピック開催。業界の淘汰が始まる。
2021年(42歳):ガマンから解き放たれる。本格的な貯金を開始。
2022年(43歳)〜2028年(49歳):ほどよく順調。ガンガン貯金する。
2029年(50歳):業界から引退

で、2029年から年金受給開始の2044年までの15年間は、それまでの貯金が充分に貯まっていれば、それを資金に生活します。また、しばらく世界を放浪しようと思います(特にアフリカを周りたい!)。42歳〜50歳の8年間で、15年分の貯金なんて出来るのかよ?と思われちゃうかもしれませんが。

12年後の2028年の時点で、YAWP! の経営が順調なようでしたら、僕は経営権を誰かに売ります。もしくは誰かを雇って完全に運営を任せ、オーナーとして利益の一部を毎月、搾取します(笑)。経営が順調でないようなら、そこできっぱりと辞めてビルを売ります。どちらにせよ、8年間の貯金+上記の収入で、15年分の生活費にはなると計算しております。貯金は、今もしていますしね。


思いっきりテキトウで、フワッとしたビジョンですけどね。僕は独り身ですし、年に200万もあれば余裕で生活できるので、×15で3000万。引退までに3000万円、いい目標額だと思います。引退後は、世界放浪だけではなく、なんならば居心地のいい国に移住してもいいかな、と考えております。全部“順調にうまく行けば”の話なのですが、僕なりに現実的な目線で目標設定しています。

というか、ゴールを設定しておかないとキツいです、この仕事。楽しいのですが、一生やり続けるような仕事ではないです。これは多分、宿のオーナーさんの多くが考えていることだと思います。それに、僕が前回、世界を一周したのは8年前。12年後には、それから20年になるわけです。20年も経てば、世界の様相はだいぶ変わっていることでしょう。世界を、もう一周するのにいい頃合いでしょう。


これから僕とYAWP!に何が起きるのかは、もちろんわかりませんけどね。テロ等の、とんでもない事件が起きて観光客が激減し、あっという間に潰れてしまうかもしれないし。誰かをとんでもなく好きになって、やっぱり結婚しようという気になるかもしれないし。12年後までずっとこの考えを維持できるほど意志が強いとは、僕自身で思えませんし(笑)。


なので、これはあくまで現段階での目安設定です。これこそが「発信してもメリットないじゃん」な気もしますが。僕は、いわゆる世間でいうところの“真面目な生き方”を、する気はない。事業拡大とか、多店舗展開とか、そういう野心や向上心もない。ただただ、僕らしく自由で、ユルくのんびりとした人生を、今後も送ろうと思うだけです。

これからも僕は、シム・ホステルを楽しみますよ〜!!


シム・シティがこんなに進化してるとは知らんかった・・



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