キレイな指してません、タクロウです。
友人から、前回の記事について、【序盤に「好調」と書いてあるのに、終盤には「経営がだいぶキツくなってる」とある。どっちやねん!?】 ・・・とのツッコミをいただいてしまいました。たしかに、最初と最後で大きく矛盾していましたね。
僕が設定している目標値の“新規予約獲得:一日2件”は、あくまで、最低ラインです。「それを越えれば僕はとりあえず食べて行ける」というだけのことで、「儲かっている」レベルでは全くありません。僕がそもそも、「食うのに困らなければいいや」のスタンスでビジネスをしているので、この目標値なわけです。その「食えればいい」も、独身一人暮らしで、大きな貯金をする気も無い、そんな無責任で気ままな生活の上での話なので、相当に低い設定です。
そこで、そういえば一昨年と昨年は、7月中旬の一週間に入った新規予約数を公表していたなぁと思い出しまして。昨年は一昨年と比較するために、わざわざ予約をしばらく止めてhostelworldに参入した当時のような状況をあえて作っていたっけ、と。
その結果の詳細は、このブログの昨年7月18日の記事
この業界は、今まさに下り坂!
に載せておりますが、いちいち開くのは面倒でしょうからここに書きますと、
2015年 7月 9日〜15日 50件
2016年 7月12日〜18日 40件
だったということで。この50件→40件は、泊数で言うとおよそマイナス60泊。そしてその通りに実際に、8月の稼働率を比較すると、
2015年 93%
2016年 66%
で、その落差たるや、−27%でした。
そして2017年。今年は予約の受付を止めることはしませんでしたので、正確な比較にはなりませんが、前回書きました通り、
2017年 7月 8日〜14日 18件
でして。今年はhostelworldだけではなく、expediaにも載っている状態での、この件数です。
“今年は予約を止めてはいない=この18件の以前にも、受けていた予約はそれなりにある”なので、40件が18件に減ったからといって、稼働率も半分以下になるわけではないのですが(すみませんね、ややこしくて)。しかしながらこの夏の稼働率は、間違いなく昨年を下回ると予想します。
なので要するに、冒頭の僕の矛盾は、
好調です。→「まぁ、なんとか食えそうだな」
経営がキツくなっている。→「しかし昨年より確実にマイナスだぜ」
との意だったわけです。
ところで同じく、昨年のその記事には、都内にあるゲストハウス&ホステルのおおよその軒数を、
〜2013年末まで 35軒
2014年 +15軒
2015年 +20軒
2016年 +15軒
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
2016年末予想 計85軒
と書いていますね。これは完全に大ハズレでした! 正直、恥ずかしい!!
正しくは、
〜2013年末まで 35軒
2014年 +15軒
2015年 +20軒
2016年 +40軒
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
2016年末 計110軒
でして、昨年の後半は僕の予想をはるかに上回る、新規オープンがあったわけです。
そして今年はというと、この7月末の時点で、さらに30軒ほど増えています。よって間違いなく、今年中には合計が150軒を越えます。
僕がYAWP! をオープンした2015年春は、都内には50軒くらいしかなかったんだけどなぁ。それがもうすぐ、150軒。たったの二年ちょっとで、3倍か・・・。
なので、同記事に添付した画像【今後は最悪、こうなる】の表も、今年のこの業界全体の悲惨な現状を踏まえ、下方修正します(↓)。まさか、“最悪”よりも悪い展開になるとは・・・。
今後は最悪、こうなる(訂正版) |
来年以降の簡易宿の増加数を鈍化させたのは、閉宿もますます多くなるだろうという予測の上です。オリンピックまでは、このまま変わらず年40軒ペースで増えるが、同じく毎年10軒程度は潰れるだろうと。
そういえば実は以前、ウチに開業の相談に来た方から、「タクロウさんのブログを読んでると、“この人ってほんとネガティブだなぁ”と思います」と言われたことがあります(笑)。う〜ん、僕としては、“僕ほどポジティブな奴はめったにいない”と自己評価しているんですけどねぇ。ポジティブの塊みたいな母親の元で育ちましたし。
ポジティブだからこそ、悪い方に予想がはずれているのです。僕の“ホステル業界の未来予測”は、これまでずっと、下方修正ばっかりです(笑)。ポジティブだからこそ、2012年に僕がホステル開業を決意した際に、「このビジネスの未来は明るい!」と勘違い(?)してしまったのです。
二ヵ月前にバズったこのブログの記事の影響か、2月にテレビ出演した影響か、僕は最近また、開業の相談を受ける機会が増えました。しかしいまだに「宿をやりたい!」と、瞳をキラキラさせている若者(年配の方もいますが)に、夢も希望もない話をしてその光が消えて行くのを見るのは僕としても哀しいことなので、今後は
持ち物件での開業 or
賃貸ならば自己資金が1000万以上、
その上で稼働50%値段2000円のオペレーションを組める
・・・そうではない方からのご相談は、僕はキッパリとお断りします!!
2020年の東京オリンピックの開催が決定してから、もうすぐ4年。政府が観光立国を目指すと宣言してから、3年。アンテナの感度が高い人、ビジネスの嗅覚のある人は、それから今日に至るまでに、とっくに動いています。そして今では僕以外にも、「このビジネスは危ない!」と発信している方が、それなりにいます。
なので、今さら宿の経営に興味を持ったという方は、自身のその鈍さ、センスのなさ、現状を気付いていないっぷりを、まずは自覚してくださいです。
3年前にすでに、この業界の未来への警鐘を鳴らす方もいたくらいなので、これは、以前の自分に対しても言えることなのですが(笑)!
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